Netflix「ザ・キラー」ネタバレ感想 スリリングでスタイリッシュなスリラー!!

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Netflixオリジナル映画
ある任務に失敗した暗殺者は、雇い主から命を狙われるが…………

マイケル・ファスベンダーが冷徹なプロの暗殺者を好演
スリリングでスタイリッシュなスリラー

あの「セブン」のデビッド・フィンチャー監督最新作
あらすじだけ読むと「ジョン・ウィック」のような映画を想像するが、さすがフィンチャー
一筋縄ではいかない作品になっている
感情を一切あらわにしない暗殺者のキャラクターが強烈
そのプロフェッショナルぶりには惚れ惚れした
暗殺者がモノローグで語る人生観や哲学が面白い
実生活でも参考になりそう
内容はかなりスリリング
生と死について、否が応でも考えさせられる
ジャンルはB級なのに、どこか文学的
不思議な味わいの作品である
フィンチャーのファンなら、絶対に見るべし!!

予告編

『ザ・キラー』ティーザー予告編 – Netflix

作品情報
作品名「ザ・キラー」(原題The Killer)
監督:デヴィッド・フィンチャー
キャスト:マイケル・ファスベンダー、アーリス・ハワード、チャールズ・パーネル、ケリー・オマリー、サラ・ベイカー、ソフィー・シャーロット、ティルダ・スウィントン
上映時間:119分
制作国:アメリカ(2023年)

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ざっくりあらすじ

ある任務に失敗した暗殺者は、雇い主から命を狙われる。暗殺者は感情を抑えながらも、復讐を開始するが…………

感想(ここからネタバレ)

デヴィッド・フィンチャーがまたスリラーを撮ってくれて嬉しい!!

「ザ・キラー」

パリの空きオフィスの一室、ある男が身を潜めていた
その男は熟練の暗殺者
向かいの高級ホテルにターゲットが現れるのを、彼はずっと待っていた
しかし、相手は現れない

待つのも仕事の一つだ
暗殺者は音楽を聴き、ヨガをして、食事をした
その退屈な時間は永遠に続くかと思われた

眠りから覚めると、向かいの部屋に明かりがついていた
ターゲットが現れたのだ
暗殺者は焦らず落ち着いて、ライフル銃の準備をした
やるべきことをやるのみだ

暗殺者は狙いを定めて、銃を発射した
ところが射線を女が遮った
弾丸は女に当たり、ターゲットは無傷だった
暗殺者は迅速に撤収し、その場を後にした

警察の目を盗み、暗殺者は逃亡に成功した
しかし、あってはならないミスだ
クライアントは全ての証拠を抹消するため、暗殺者の始末を命じて…………

作品解説

原作はアレクシス・ノレントによる同名グラフィックノベル

脚本は「セブン」でも組んだアンドリュー・ケビン・ウォーカー

本作は2023年9月3日に第80回ベネチア国際映画祭でプレミア上映された

暗殺者

プロの暗殺者
今まで仕事をしくじったことはない
一切の感情を排して、ターゲットを始末する
だが、初めて仕事を失敗し、雇い主に命を狙われたことで反撃に出るが…………

演じるのは「プロメテウス」「スティーブ・ジョブズ」などのマイケル・ファスベンダー
この役への入れ込みようは相当で、デヴィッド・フィンチャーも感銘を受けたという
ちなみに暗殺者が感情がないように見せるために、ファスベンダーは映画で一度も瞬きをしていない

フェリックス・アンガー、オスカー・マディソン、アーチボルド・バンカー
暗殺者は劇中で様々な偽名を使うが、それらは映画やドラマの登場人物から引用されている

デヴィッド・フィンチャー

「セブン」、「ファイト・クラブ」、「ゾディアック」、「ソーシャル・ネットワーク」
次々と一筋縄ではいかない話題作を送り出してきたデヴィッド・フィンチャー
前作「Mank/マンク」では、もはや巨匠の風格さえ感じさせた

Netflixオリジナル映画 デヴィッド・フィンチャーの6年ぶりの監督作品 マンクこと脚本家のハーマン・J・マンキーウィッツは、いかにし...

このまま芸術性の高い作品を作るようになるのか?
そう寂しく感じていたら、本作は原点に返ったようなスリラー
これは本当に嬉しかった
ちなみにデヴィッド・フィンチャーはNetflixと4年間の独占契約を交わしていて、これは「Mank/マンク」に続く2作目である

グラフィックノベル「The Killer」の映画化に、デヴィッド・フィンチャーは20年近く情熱を注いでいたという
「Mank/マンク」の後、様々なプロジェクトを検討したが、マイケル・ファスベンダーの熱意に押されて、本作の製作を決意した

作風

愛する者を傷つけられた暗殺者が、復讐を誓う
本作はあらすじだけ見ると、「ジョン・ウィック」を彷彿とさせる
正直、よくあるストーリーだ

だが、感情を見せない冷徹な暗殺者の姿は、アラン・ドロンの「サムライ」を思い出させる

また暗殺者が順番にターゲットを始末していく展開は「キル・ビル」
生と死、どちらに転ぶか分からない緊張感は、コーエン兄弟の「ノーカントリー」を彷彿とさせた

本来はジャンルでいえばB級の作品だ
しかし、デヴィッド・フィンチャーは文学的価値のあるA級作品にまで高めてしまった
並の力量ではない

哲学

「俺に出会わないことは幸運だ」

暗殺者は劇中では、ほとんど言葉を発しない
だが、モノローグではめちゃくちゃ喋る
自分語りが凄い

「マクドナルドはタンパク質を摂るには良い場所だ」

その真面目に語っている姿は、どこかユーモアすら感じられる

相手を優位に立たせるな
感情移入をするな
やるべきことを確実にやれ

暗殺者のプロフェッショナルぶりには惚れ惚れ
その手際の良さや、無駄のなさは見事だった
実生活にも活かせそうだ

そんな冷徹な暗殺者も、愛する者を傷つけた相手には容赦しない
感情を排しながらも、怒りや悲しみを見え隠れさせるマイケル・ファスベンダーの演技は素晴らしかった

まとめ

デヴィッド・フィンチャーの最新作
一筋縄ではいかないスリラーとなっている
マイケル・ファスベンダーは入魂の演技
彼の代表作になるだろう

The Killer (2023) on IMDb

Rotten Tomatoes
https://www.rottentomatoes.com/m/the_killer_2023
allcinema
https://www.allcinema.net/cinema/391271

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