Netflix「シカゴ7裁判」ネタバレ感想 2020年の最高傑作!!

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Netflixオリジナルの法廷もの
1968年、シカゴでベトナム戦争に反対する大規模なデモが行われ、警官隊と衝突
その首謀者とされた7人“シカゴ・セブン”の裁判が行われたが…………

控え目に言って最高!!
もう、この作品がアカデミー賞でいいんじゃないかな?

エディ・レッドメイン、ジョセフ・ゴードン=レヴィット、マイケル・キートンと豪華キャスト
最高級の演技のアンサンブルを堪能することが出来る
キャラクターも個性的
法廷ものとしても見事
圧倒的に不利な状況
最悪の裁判官
二転三転する展開
クライマックスの盛り上がりが凄い
主人公たちの敵は政府
個人が勝つことが出来るのか?
ラストは深い感動
間違いなく2020年を代表する一作
登場人物が多く派手さはないが、映画というものの醍醐味を存分に味わえる
文句なしに必見!!


予告編

『シカゴ7裁判』ティーザー予告編 – Netflix

作品情報
作品名「シカゴ7裁判」(原題The Trial of the Chicago 7)
監督:アーロン・ソーキン
キャスト:サシャ・バロン・コーエン、エディ・レッドメイン、ヤーヤ・アブドゥル=マティーン二世、ジョセフ・ゴードン=レヴィット、マイケル・キートン、マーク・ライランス
上映時間:130分
製作国:アメリカ(2020年)

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ざっくりあらすじ

1968年、シカゴでベトナム戦争に反対する大規模なデモが行われ、警官隊と衝突。その首謀者とされた7人“シカゴ・セブン”の裁判が行われたが…………

感想(ここからネタバレ)

ここまでの傑作とは
嬉しいサプライズだ

裁判

1968年8月、シカゴで民主党全国大会が開かれた
その会場の近くの公園ではベトナム戦争に反対する市民や活動家たちが、抗議デモのために集まっていた
当初は平和的に実施されるはずだったデモは徐々に白熱し、遂には警官隊と衝突
大勢の負傷者が出てしまう

その翌年、シカゴの裁判所でこの事件の裁判が行われた
起訴されたのは暴動の首謀者とみなされた8人

民主社会学生同盟のトム・ヘイデンレニー・デイヴィス
青年国際党(イッピー)のアビー・ホフマンジェリー・ルービン
ベトナム戦争終結運動のリーダー、デイヴィッド・デリンジャー
ブラックパンサー党の全国委員長、ボビー・シール
デモに参加していたリー・ウィンナージョン・フロイネス

黒人のボビー・シールは途中で裁判から抜けたため、残った7人は“シカゴ・セブン”と呼ばれた

裁判は全国的に注目されていた
しかし、この裁判は最初から被告側が有罪になるように仕組まれていた…………

作品解説

監督・脚本は「ソーシャル・ネットワーク」でアカデミー脚色賞を受賞したアーロン・ソーキン

最初はスティーヴン・スピルバーグが監督として名乗り出ていたが、実現しなかった
製作費の問題で映画の製作は長期に渡り中断していた
2013年に発行された「あなたが決して見ることのない最高の映画」という本で、この作品も取り上げられていた

アーロン・ソーキン、エディ・レッドメイン、マーク・ライランス
本作はアカデミー賞受賞者が3人参加している

シカゴ・セブン

エディ・レッドメイン
民主社会学生同盟のリーダー、トム・ヘイデンを演じる
情熱的な活動家
ベトナム戦争反対を群集に訴える
裁判では心証をよくするため、大人しくするように皆を諭すが…………

「ファンタスティック・ビースト」シリーズで有名なエディ・レッドメイン
一方でこんな地味な作品に出演するとは好感が持てる
クライマックスの演技は素晴らしかった
余談だが実際のトム・ヘイデンは、女優ジェーン・フォンダと結婚したことでも有名

サシャ・バロン・コーエン
青年国際党(イッピー)のリーダー、アビー・ホフマンを演じる
ドラッグやSEX
自由奔放な快楽主義者
裁判でもふざけた言動を繰り返す
そのためトム・ヘイデンと対立するが…………

軽薄に見えて、知的で思慮深さもある
アビーは非常に魅力的なキャラクターだった


法廷もの

この作品で描かれるのは、殺人やテロのような派手なものではない
暴動の扇動の責任
被告人たちは有罪になっても、せいぜい懲役10年
地味な内容だ
多くの法廷ものの作品と比べると見劣りする

しかし、非常に見ごたえのある仕上がりになっている
個人の自由と権利
それを権力で押しつぶそうとする政府
現代でも十分に通じる題材である

ジョセフ・ゴードン=レヴィット演じるシュルツ検事
主人公たちの敵となる人物だが、公正で温厚で思慮深い
だが、裁判では非常に手ごわい相手
とても魅力的なキャラクターだった

むしろ悪役となるのは裁判官のジュリアス・ホフマン
尊大な態度
被告人側の異議はことごとく却下
黒人のボビー・シールを猿ぐつわして束縛
見ていて怒りが込み上げた
観客のヘイトは全てこの男に向かうだろう

裁判も二転三転
意外な展開もあり、上質な法廷ものとなっている

作品の評価

日本人にはなじみの薄い題材
登場人物が多く、覚えるのが大変
堅苦しそうな裁判もの

少しとっつきにくい作品ではある
だが、登場人物は個性的で分かりやすく、適度なユーモアもある
物語のテンポもいい

暴動はどのように起こったのか?

それが後半で次第に明らかになっていく構成も良かった

そして何より実力ある俳優たちの競演
CGも爆発もない
しかし、ここには映画の醍醐味が凝縮している
存分に堪能させてもらった

演技、演出、脚本
全てが一級の仕上がり
間違いなく2020年を代表する一作
絶対に見逃すべきではないだろう


The Trial of the Chicago 7 (2020) on IMDb

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