Netflix「流転の地球」感想 中国初のSF超大作!!

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中国初のSFブロックバスター映画である
2019年2月5日(中国の元旦)に劇場公開され、6億9,300万ドルという驚異的なヒットを記録
中国歴代2位の興行収入となった
そのニュースはネットでも話題になり、日本で公開されるのか気になっていたのだが、まさかNetflixで配信されるとは!!
本当にありがたい
実際に見た感想は、スケールに圧倒された
SF、スペクタクル、家族の絆、自己犠牲、アクション
盛りだくさんのエンターテイメントになっている
特筆すべきはヴィジュアルがちっともチープではないこと
アメリカ映画以外でこれ程のSF超大作を見たのは初めて
全てが完璧というわけではない
ハリウッドに比べると垢抜けなさや、話運びで気になるところはあった
だが、これだけのSFエンターテイメントを作られては、素直に凄いと言わざるをえない
「アルマゲドン」「2012」のようなSFパニック映画が好きな人
必見である!!


予告編

作品情報
作品名「流転の地球」(原題The Wandering Earth)
監督:フラント・グォ
キャスト:ウー・ジン、チュ・チューシャオ、チャオ・ジンマイ
原作:リュウ・ジキン
上映時間:125分
製作国:中国(2019年)

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ざっくりあらすじ

太陽は老化し膨張していた。300年後には太陽系は消滅する。人類は1万もの巨大なロケットエンジンで、地球そのものを移動させる「流転地球計画」を実施した………………

感想(ここからネタバレ)

中国でこれ程のブロックバスター作品が作られるとは
素直に羨ましい

流転地球計画

地球上で干ばつや火山など様々な異常気象が多発した
調査の結果、太陽が老化して膨張しており、300年後には地球もろとも太陽系は消滅すると判明した
各国の政府は統合され連合政府となり、人類の生き残りを賭けて「流転地球計画」が発案された
それは巨大な推進エンジン1万基を建設し、太陽系から地球そのものを移動させる計画だった
目的地までかかる年数は2500年
何世代にも渡る壮大なプロジェクトだ

自転を止めた影響で壊滅的な津波と寒波が地球を襲った
人類は地下都市に逃れなければならなかった
それも抽選で選ばれた一部の人間だけが

中国の宇宙飛行士のリウ・ペイチアンは、地球を先導する役目を果たす宇宙ステーションの乗組員に選ばれた
次に地球に戻れるのは17年後だ
彼は息子のリウ・チーを義父のハンに預けた

17年後、地球は木星の軌道にさしかかっていた
リウ・ペイチアン(リウ中佐)は宇宙ステーションでの任務を終え、地球への帰還の日を心待ちにしていた
もうすぐ息子に会える

一方、リウ中佐の息子リウ・チーは地下都市で生活していた
もう、こんな所うんざりだ
リウ・チーは義理の妹ドゥオドゥオと共に、身分証明書を偽装し、地上へと脱出した
地上は氷点下70度という過酷な環境だった
リウ・チーはトラックを盗んだが、道中で軍に捕まってしまう
牢屋に入れられてしまうリウ・チーとドゥオドゥオ
そこに大きな地震が発生した
地球は木星の引力に引き寄せられていた
このままでは地球は壊滅してしまう………………

登場人物

リウ・ペイチアン
中国の宇宙飛行士
地球を先導する宇宙ステーションで働いている
地球に帰り、息子に会うことを心待ちにしているが………………
演じるのはウー・ジン

リウ・チー
リウ・ペイチアンの息子
地下の生活にうんざりしている
自分と母を見捨てた父を恨んでいるが………………

ハン・ドゥオドゥオ
リウ・チーの義理の妹
退屈な日常に飽き飽きしている
兄と共に地上へ脱出するが………………

原作

原作は「三体」でアジア初のヒューゴー賞長編小説部門を受賞したリュウ・ジキン (劉慈欣)「さまよえる地球」
「三体」はアメリカのオバマ元大統領も愛読しているという
アメリカのブランダイス大学はリュウ・ジキンに名誉博士号を授与すると発表した

中国SF映画元年

本作は中国初のSFブロックバスター映画である
これまで中国ではファンタジー映画などは多く作られたが、SF映画は少なく質も低かった
巨額な製作費を必要とするSFに、映画会社が尻込み込みしたからである
この辺りは日本とも事情が似ているかも知れない

一方で「トランスフォーマー」「パシフィック・リム」など外国製のSF映画は、中国で高い人気を集めた
SF映画の需要はあったのだ
紆余曲折の末、完成した「流転の地球」は6億9,300万ドル中国史上2位という爆発的なヒットを飛ばした

ヴィジュアル

目を見張るのはヴィジュアルである
ハリウッド超大作に見慣れた目でも、ほとんど遜色が感じられない
相当な予算が注ぎ込まれているのが分かる
アメリカ映画以外でここまで本格的なSF大作を目にするのは初めてだ
その1点だけでも「流転の地球」は中国、いやアジアにとって歴史的な1作になったと言っていいだろう

宇宙ステーションの描写をとっても、チープなところがほとんどない
「ゼロ・グラビティ」にもう少しで並べるところまできている
そのリッチな映像を体験するだけでも、SF映画の醍醐味が味わえる

巧みな構成

本作が巧みなのは、物語の舞台をリウ中佐のいる宇宙ステーションとその息子リウ・チーがいる地上に分けたこと
宇宙ステーションの方ではそれこそ「ゼロ・グラビティ」のような宇宙空間における息詰まるようなミッションが描かれる
一方、地球側では「2012」「デイ・アフター・トゥモロー」のようなディザスター・ムービーの醍醐味が味わえるのだ
この構成は本当に見事だ

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見せ場の連続

とにかく、この作品は大掛かりな見せ場が多い
特に中盤から終盤にかけてはスペクタクルなシーンの連続だ
SFといってもクリストファー・ノーランよりもマイケル・ベイ寄りで、観客を楽しませようというサービス精神には好感が持てた
この作品が失敗したら、中国のSF映画の芽を摘んでしまう
エンターテイメント性を重視したのは大正解だろう

中国のSF

見ていて面白かったのはヴィジュアルはハリウッド映画なのに、役者はほとんど中国人であること
中国映画だから当たり前の話だが、すごく新鮮だった
自己犠牲家族の絆など、「アルマゲドン」などにも通じる要素もある
この辺りはアメリカ人にも受けが良さそうだ
一方で個人のスタンドプレーよりも、仲間で団結して活躍する場面が多かった
やはりお国柄なのかも知れない
その辺りも興味深かった

成長

リウ中佐の息子リウ・チー
最初は自分を捨てた父親を恨んでいた
言動もチンピラのようで身勝手で、全く共感できなかった

ところが様々な困難に遭遇したことにより成長し、リウは魅力を増していった
この辺りは王道の成長物語で見ていて気持ち良かった
最後に宇宙にいる父と初めて心を通わせる場面は感動的だった
設定はSFなので複雑だが、とても見やすいエンターテイメントになっている

裏話

主役のウー・ジン「戦狼 ウルフ・オブ・ウォー」を大ヒットさせたアジアのスターである

「流転の地球」で彼の出番は本当は1シーンだけのはずだった
しかし、本作でウー・ジンは唯一のスターである
フラント・グォ監督は急いで脚本を書き変え、彼の出番を増やした
ウー・ジンが主役ということにすれば、上映してくれる劇場も増えるためだ
そのダメもとの申し出に、ウー・ジンは一つだけ条件をつけた

「あなたに続いてSF映画を作る若手のサポートを約束するなら、この作品に協力しましょう」

SF映画には莫大な金がかかる
この「流転の地球」も途中で予算が尽きてしまった

「あなたに給料が払えないかも知れない」

監督はウー・ジンに白状した
それを聞いたウー・ジンは役を降りるどころか、自腹を切って自らこの作品に出資した
おかげで映画は完成にこぎつけたという
エンドクレジットでウー・ジンに感謝の言葉が述べられているのは、そのためである

まとめ

中国初のSF超大作
初めてとは思えない見事な出来だった
実は相当な苦労があったという撮影の裏話にも感動
アジアにおいて歴史的な1本になるのは間違いない
日本で見れて良かった
Netflixに感謝
SFエンターテイメントが好きなら、見ておくべき1作だ


Liu lang di qiu (2019) on IMDb


Rottten Tomatoes
https://www.rottentomatoes.com/m/the_wandering_earth

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