Netflix「聖なる証」ネタバレ感想 奇跡の少女をめぐるミステリー!!

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Netflixオリジナル映画
1862年、英国人の看護師リブ・ライトは、アイルランドにいるという奇跡の少女が本物かどうか、確認するために派遣されるが…………

フローレンス・ピューが圧倒的な演技を披露
奇跡の少女をめぐる非常に見ごたえのあるミステリー

4ヶ月間、何も食べずに生きているという少女アナ
彼女は本物の聖人なのか?
奇跡の少女をめぐる物語に引き込まれた
19世紀のアイルランドの寒々しい雰囲気が素晴らしい
フローレンス・ピューの入魂の演技が見事
アナ役の少女も迫真の演技だった
信仰や奇跡とは何か?
見終わった後、議論したくなる作品
派手さはないが、見る価値のある一作だ

予告編

The Wonder | Official Trailer | Netflix

作品情報
作品名「聖なる証」(原題The Wonder)
監督:セバスティアン・レリオ
キャスト:フローレンス・ピュー、トム・バーク、カイラ・ロード・キャシディ、ニアフ・アルガー、キアラン・ハインズ、トビー・ジョーンズ、エレイン・キャシディ、ダーモット・クロウリー、ブライアン・F・オバーン
上映時間:109分
製作国:イギリス、アイルランド、アメリカ(2022年)

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ざっくりあらすじ

1862年、アイルランドの小さな村に4ヵ月間、食事をしないで生きている奇跡の少女がいるという。英国人の看護師リブ・ライトは、その真偽を確認するために派遣されるが…………

感想(ここからネタバレ)

フローレンス・ピューがマーベル映画とはもはや別人…………

観察

1862年、イギリス人の看護師リブ・ライトは、アイルランドの寂れた小さな村に派遣された
そこには奇跡の少女がいるという
アナ・オドネルというその11歳の少女は、4ヶ月間何も食べずに生きているというのだ
そんなことはありえない
リブの役目はアナを2週間観察し、その真偽を確認することだった

リブはアナの家を訪れた
両親の話では、奇跡の少女に会おうと、アナのところへはひっきりなしに来客があるという
リブはアナと向かい合った
アナは少し痩せているが、特に身体に異常はないようだった
とても4ヵ月食事をとっていないとは思えない
アナに尋ねると、彼女は天からマナを与えられているという
その少女はとても信心深く、嘘をついているようには見えなかった

絶対に何か不正があるはずだ
リブは修道女と8時間交代で、アナを監視した
だが、おかしな点は見つからなかった
本当に一切食事をとっていないように見える
けれど、そんなことはあり得ない

リブは来客やアナの両親にすら、彼女との接触を禁じた
彼らは抗議したが、リブは耳を貸さなかった
すると次第にアナは弱っていき…………

作品解説

原作は映画「ルーム」の原作・脚本を担当したエマ・ドナヒューの小説

監督は「グロリアの青春」「ナチュラルウーマン」などのセバスティアン・レリオ

リブ・ライト

英国人の看護師
奇跡の少女が本物か観察するために派遣された
理性的な女性
かつて生まれたばかりの娘を亡くしている
科学的にあり得ないと、アナのことを疑うが…………

最初は冷たい印象だったリブが、アナのことにのめり込みすぎて、次第に感情をあらわにしていく姿が圧巻
演じるのはフローレンス・ピュー
「ファイティング・ファミリー」や「ミッドサマー」に出演
「ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語」ではアカデミー助演女優賞にノミネートされた
まさに注目の実力派若手女優である
マーベル映画のナターシャの妹エレーナ役でも有名
Netflix映画では「呪われた死霊館」と「アウトロー・キング ~スコットランドの英雄~」に出演

正直言って凡作である 本家「死霊館」の足元にも及ばない 途中までは面白く見られただけに残念 予告編 作品情報 作品...
クリス・パイン主演の壮大な歴史スペクタクル 純正のNetflixオリジナル映画である 美しい大自然の中、ド迫力の合戦シーンが描かれる ...

ウィル・バーン

ロンドンの記者
奇跡の少女の記事を書くために、アイルランドへやって来た
少女のいかさまを暴こうと企み、リブに接近するが…………

演じるのは「オンリー・ゴッド」などのトム・バーク

アナ・オドネル

アイルランドに住む11歳の少女
大人しくて信心深い性格
4ヵ月、何も食べずに生きている奇跡の少女と言われている
たった1人の兄を亡くしている

演じるのはカイラ・ロード・キャシディ
大人顔負けの演技を披露
ちなみにロザリーン・オドネル役のエレイン・キャシディは実の母親

奇跡

4ヵ月何も食べずに生きている少女
現実的に考えてありえない話だ
リブはいかさまだと疑う

アナが嘘をついている
両親が金儲けのためにやっている
信仰を広めるための教会の策略

しかし、どの説にも無理や矛盾がある
それではアナは本当に奇跡の少女なのか?
アナをめぐる謎は、地味だが非常に歯ごたえがあり、上質なミステリーとして楽しめた
ちなみに作者のエマ・ドナヒューは、19世紀に実際にあった「断食少女」の事件に着想を得たという

信仰

作中でも触れられているが、19世紀のアイルランドでは壊滅的な大飢饉が起きた
この飢饉でおよそ100万人が死亡
そのため人々はより神にすがるようになった

信仰は人々の心の支えになったが、本作ではその負の一面も描かれている
数ヶ月間、何も食べずに生きている少女
信仰深い人々や教会すら、聖人が現れたと歓喜した
誰も少女の身体を心配したりはしなかった
あまりに過酷で厳しい現実の中では、希望が必要だったからである
アナは奇跡の少女として祭り上げられた

真実

アナが食事をとろうとしない理由
それは地獄にいる兄を救い出すためのものだった
彼女の口から語られた衝撃の真実
その真相には慄然とした

誰もアナを助けようとしない
母親すら天に召されるのが幸せなどと口にする
奇跡の少女は偽物であってはならないのだ

かつて生まれたばかりの娘を失ったリブ
もう二度と失いたくない
覚悟を決めたリブの行動力が凄い

アナを救う

その姿は鬼気迫るものがあった
母親の深い愛情と狂気に似た想いに圧倒された

まとめ

地味だが見ごたえのあるミステリー
キャストの演技とアイルランドの雰囲気が素晴らしい
ラストは爽快感があった
時間を費やす価値は十分にあるだろう

The Wonder (2022) on IMDb

Rotten Tomatoes
https://www.rottentomatoes.com/m/the_wonder_2022
allcinema
https://www.allcinema.net/cinema/385514

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