ベン・アフレックとオスカー・アイザックという豪華2大スター共演のアクション・スリラー
Netflixオリジナル映画だが、劇場で公開されていても何ら遜色ないスケールである
麻薬王から大金を強奪する計画を立てる退役軍人5人
凄まじい緊迫感のハードなドラマが展開する
些細なミスから窮地に陥る5人の仲間たち
この絶体絶命な状況で生き残ることは出来るのか
最後まで緊張感が持続し、画面から目を離せなかった
5人のキャストは皆が魅力的
銃撃戦や派手なアクションあり
アクション・スリラーとしては満足度の高い一作である
予告編
作品情報
作品名「トリプル・フロンティア」(原題Triple Frontier)
監督:J・C・チャンダー
キャスト:ベン・アフレック、オスカー・アイザック、チャーリー・ハナム、ペドロ・パスカル、ギャレット・ヘドランド
上映時間:125分
製作国:アメリカ(2019年)
ざっくりあらすじ
5人の退役軍人は南米の麻薬王から大金を強奪する計画を立てる。ミッションは順調に進むかと思われたが………………
感想(ここからネタバレ)
ベン・アフレック最新作でしかもアクション
劇場で上映していても、普通に見に行ってた
大金強奪
元特殊部隊のサンティアゴ・ガルシア(ポープ)は南米の麻薬王ロレアの隠れ家の情報を入手する
その情報によるとロレアはその屋敷に7500万ドルもの大金を隠し持っているらしい
ポープは同じく元特殊部隊で仲間のトム・デイヴィス(レッドフライ)、ウィリアム・ミラー(アイアンヘッド)、ベン・ミラー 、フランシスコ・モラレス(キャットフィッシュ)の4人に、自分たちでその屋敷を襲撃し、大金を強奪しないかと持ち掛ける
しかし、それは言い逃れできない立派な犯罪行為だ
国のために戦った自分たちの輝かしいキャリアを汚すことになる
その提案に気乗りしない4人
ポープは言う
「俺たちは国のために長い間戦ってきた。その見返りは何だ? 新車を買うことも、娘を大学にやることも出来やしない。自分たちの磨いてきたスキルを自分たちのために使ってもいいんじゃないか?」
その言葉に動かされ、5人はミッションを実行する決意をした
ミッション当日、ロレアの妻子が教会に出かけた隙に、5人は屋敷を襲撃した
残っている護衛たちを眠らせ縛り上げる
殺すのはロレア1人でいい
だが、ロレアも金もどこにも見当たらない
このままではロレアの妻子が帰ってきてしまう
焦る5人
ポープが違和感に気づいた
一部の壁のペンキが塗りたてなのだ
壁を壊すと、中には札束が積み上げられていた
膨大な金だ
狂喜する5人
急いでバッグに金をかき集める
「もう時間がないぞ。退散しよう!!」
そう言う仲間をリーダーのトムが押しとどめた
「まだ大丈夫だ。もっと持ち帰れる」
トムの目はいつもの冷静さを失っていた
そして、その判断ミスが5人を窮地に追いやることになる………………
登場人物
トム・デイヴィス(レッドフライ)
冷静沈着なリーダー
今では退役して、家のセールスをしている
最初は計画に乗り気ではなかったが………………
演じるのはベン・アフレック
代表作
「ザ・コンサルタント」
ベン・アフレックで好きなアクション映画といえばこれ!!
殺し屋であるベンの風変わりなキャラクターが面白い
サンティアゴ・ガルシア(ポープ)
麻薬王ロレアの金を強奪する計画を立案
仲間を巻き込んだことに責任を感じている
演じるのはオスカー・アイザック
代表作
「オペレーション・フィナーレ」
Netflixオリジナル映画
悪名高きナチスの戦犯アドルフ・アイヒマン捕獲作戦
ベン・キングスレーの迫真の演技に戦慄
ウィリアム・ミラー(アイアンヘッド)
情に厚く頼りになる男
演じるのはチャーリー・ハナム
代表作
「パシフィック・リム」
言わずと知れたギレルモ・デル・トロ監督の傑作
怪獣と巨大ロボットが戦うという日本人にとっては夢のような作品
チャーリー・ハナムは主人公のパイロットを演じた
監督
J・C・チャンダー
監督デビュー作は「マージン・コール」
他にロバート・レッドフォードの「オール・イズ・ロスト 最後の手紙」など
オスカー・アイザックとは「アメリカン・ドリーマー 理想の代償」に続き2度目
類似作品
この「トリプル・フロンティア」を見て思い出したのがこれらの作品
「特攻野郎Aチーム THE MOVIE」
かつての人気ドラマをリーアム・ニーソン、ブラッドリー・クーパー主演で映画化
4人の破天荒集団“Aチーム”が大暴れする
設定は「トリプル・フロンティア」と似ているが、こちらはコミカルな味付け
軽い娯楽作品として楽しめる
「ローン・サバイバー」
マーク・ウォールバーグ主演
たった4人のシールズ隊員が200人を超すタリバン兵と戦うことになるサバイバル・アクション
シチュエーションが本作とよく似ている
マーク・ウォールバーグはこの「トリプル・フロンティア」にも主演候補として挙がっていた
ベン・アフレック
最近、ベン・アフレックってどうしてるんだろう?
「ジャスティス・リーグ」以来、音沙汰のなかったベン
好きな俳優だけに気になっていた
アルコール依存症を治すためにリハビリ施設に入ってると聞いたけど、まだ復帰してないのかな?
それがまさか復帰作がNetflixオリジナル映画とは
予告編を見てびっくり!!
まさかベン・アフレック本人とは思いもしなかった
もはやストリーミング映画とは何なのか分からなくなってきた
本作のベン・アフレックは退役して、家族のために働き、生活に疲れている男だ
くたびれた様子をベンは上手に演じていた
しかし、軍人としては冷静で有能な指揮官だ
そのベンが大金に目がくらんで、欲望に憑りつかれてしまう
かなりショックな展開だった
オスカー・アイザック
本作のオスカー・アイザックは素晴らしい
麻薬王を殺し大金を手に入れたい
もう人を殺したくない
良心と野心が同居するキャラクターを繊細に演じている
また巻き込んでしまった仲間への責任感に苛まれる姿も印象的だった
大金
麻薬王ロレアの屋敷には7500万ドルの金が隠されているはずだった
だが、実際にはそれをはるかに上回る2億ドルもの金があった
そのことが5人の運命を狂わせる
リーダーであるトムが冷静さを失った
予定の時刻をオーバーしても、少しでも金を持ち帰ろうとする
そして、5人は窮地に陥る
ロレアは始末したが、そんな大金を奪われて組織が黙っているはずがない
絶対に逃がすまいと追手を放ってくる
金を諦めれば、楽々と逃げられたはずだった
しかし、これだけの大金をみすみす手放せるはずがない
この作品はアクション映画だが、金に目がくらみ正気を失う人間の姿をリアルに描いている
緊迫感
「トリプル・フロンティア」の緊迫感は凄まじい
心臓に悪いほどだ
最初の現金強奪のミッション
そこからの逃亡劇
終始、緊張が途切れることがない
何でもないシーンでも、どこから弾が飛んでくるか気の休まる時がなかった
アクション・スリラーとしては上質な出来である
仲間の死
そして、とうとう仲間の一人が凶弾に倒れる
ここは誰もがショックを受けるだろう
作り手の本気度が伺える
この作品に安心などという概念はない
誰だろうが平等に死が訪れるのだ
残された者たち
彼らは仲間の死でようやく目が覚める
大切なのは仲間だ
自分たちはどうかしていた
生き残るために彼らは、大金を自ら手放した
欲に目がくらんだために取り返しのつかないものを失う
虚しいラストである
この映画に爽快感やカタルシスはない
そういうものを期待していると、ガッカリするだろう
だが、この苦い味わいも悪くない
最近では珍しい大人向けの硬派なアクション映画である
まとめ
見ごたえのあるエンターテイメントである
ベン・アフレックの最新作が思わぬところで見れて嬉しい
Netflixオリジナルのアクション映画の中でも上位に位置する出来
特にその緊迫感は凄まじい
男たちのハードな作品が見たい人なら満足できるだろう
Rotten Tomatoes
https://www.rottentomatoes.com/m/triple_frontier
allcinema
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=367499
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