【興行成績」なぜ「ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY」は爆死したのか?

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「スーサイド・スクワッド」に登場して、強烈な印象を残したマーゴット・ロビー演じるハーレイ・クイン
ついに彼女の単独主演作が登場した

映画『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』US版予告 2020年3月20日(金)公開

バットマンのヴィランが主役の「ジョーカー」の大ヒットは記憶に新しい
ハーレイ・クインは同じく人気ヴィラン
この「ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY」も当然ヒットが期待できる

ところが2月7日に公開されたアメリカでは苦戦しているようなのだ
いったい何が起こっているのか?

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作品解説

ハーレイ・クインはジョーカーの共犯者で恋人
アーカム・アサイラムで精神科医として働いていたが、患者だったジョーカーと恋に落ち逃走
ジョーカーと共に街を恐怖と混乱に陥れた

映画は恋人だったジョーカーとハーレイ・クインが別れたところから始まる
失恋して落ち込んだものの、あらゆる束縛から解放され、天真爛漫に街で暴れまわっていた
そんな時、ハーレイ・クインはカサンドラという少女と出会う
彼女は残忍でサイコなブラックマスクに狙われていた
カサンドラを守るために、ハーレイは女性だけの新たな最凶チームを結成する…………

原作はチャック・ディクソンとゲイリー・フランクのコミック「BIRDS OF PREY」
主演のハーレイ・クイン役は「スーサイド・スクワッド」に続いてマーゴット・ロビー
彼女はプロデューサーも兼任
共演はメアリー・エリザベス・ウィンステッド、ジャーニー・スモレット=ベル、ロージー・ペレス、クリス・メッシーナ
敵のブラックマスク役にユアン・マクレガー
監督は新鋭の女性監督キャシー・ヤン
日本での公開は3月20日

高い評価

こうして完成した「ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY」は批評家や観客から好評を持って迎えられた
ロッテントマトの批評家支持率は80%、観客支持率は81%
これは前作「スーサイド・スクワッド」の批評家支持率27%、観客支持率59%よりはるかに高い
シネマスコアも「B+」と悪くない

「キャラクターとアクションのバランスが見事」
「本当に楽しい」
「信じられないほど暴力的でカラフル」
「マーゴット・ロビーは本物の映画スター」
「面白くて愉快」
「最初から最後まで爆発的」
「野心的傑作」

ほとんどのDCEU(DCエクステンデッド・ユニバース)作品より高い評価を受けた「ハーレイ・クインの華麗なる覚醒」
当然、ヒットすると思われたのだが…………

オープニング成績

「ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 Birds of Prey」は初登場1位で興収3,325万ドルだった
製作費8450万ドルの作品としては、それほど悪くない数字にも思える
だがスタジオの予想は4,500万ドル
おそらくこれは控えめな数字だろう
ほとんどの関係者は5000万ドルは当然いくと思っていた

前作「スーサイド・スクワッド」のオープニング成績は1億3300万ドル
DCEUの最低オープニング成績だった「シャザム!」ですら5300万ドル
「ハーレイ・クイン」はそれすらも大きく下回った

海外も合わせると8100万ドルのオープニング成績
情報筋によると損益分岐点はおそらく世界で2億5000万ドルあたり
届くかどうか微妙なところだ

人気キャラクターで作品の出来も良い
どうして、こんな結果となったのか?

女性が主人公

女性が主人公のスーパーヒーロー映画
かつて「エレクトラ」「キャットウーマン」興行的惨敗を喫した
やはり女性が主人公では受けないのだろうか?

だが、一概にそうとは言い切れない
「ワンダーウーマン」「キャプテン・マーベル」は大ヒットした
原因がそこにあると断言するのは早計だろう

「バッドボーイズ フォー・ライフ」

「ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY」は4週目の「バッドボーイズ フォー・ライフ」とぶつかった
3週連続1位だった「バッドボーイズ フォー・ライフ」は2位にダウン
しかし、この作品はシリーズ最高の売り上げを記録している
「ハーレイ・クイン」に行くはずだった観客の一部が、そちらに流れた可能性はあるだろう

「ターミネーター ニュー・フェイト」「ヘルボーイ」「メン・イン・ブラック インターナショナル」「ランボー5 ラスト・ブラッド」「チャーリーズ...

アカデミー賞

「ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY」が公開された週末
アカデミー賞の授賞式と重なった
映画ファンはその話題で持ちきり
賞とは無縁の「ハーレイ・クイン」の話題など、隅に追いやられていた

今年のアカデミー賞は例年より早まった
そういう事情もあるのだろうが、公開するには最悪のタイミングだったかも知れない

タイトル

「ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY」というタイトル
やたらと長い
原題はBirds of Prey (and the Fantabulous Emancipation of One Harley Quinn)
こちらも長い
しかも「Birds of Prey」が正式名称だ

例えば「ジョーカー」が「Birds of Prey」というタイトルだったら、あれほど大ヒットしただろうか?
「ジョーカーの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY」
これでは日本でもヒットしたかどうか疑わしい
シンプルに「ハーレイ・クイン」というタイトルで良かったのでは?

ハーレイ・クインのキャラクター

純粋で凶暴
そのぶっ飛んだキャラクターは「スーサイド・スクワッド」でも絶賛された
ハーレイ・クインは原作でも人気キャラクター
映画化が決まり、ネットでも話題となった

だが、その話題性に映画会社も油断したのでは?
ハーレイ・クインは確かにキャラとして魅力的だ
登場人物の中に彼女がいると、映画も盛り上がる
でも、主人公としてはどうだろう?
あの破天荒なキャラクターが主役の作品を、見たいと思う一般人がどれほどいるだろうか

ネットでの盛り上がりを見て、一般に支持されていると誤解する
よくあるケースだ
ある意味、ジョーカーより掴みどころのない彼女
特に年配の客にはとっつきにくかったのかも知れない

R指定

この「ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY」はR指定作品
実はDCEUの作品でR指定となったのは、この作品が初めて
あの「スーサイド・スクワッド」ですらPG-13
ちなみに「ジョーカー」はR指定だが、DCEU作品ではない

どちらかという若い年齢層の支持が厚かった「ハーレイ・クインの華麗なる覚醒」
R指定になったことにより、親子で見れなくなってしまった
そのことによる損失は大きいだろう

作品にとってはR指定になることは、悪いことではない
表現の規制がなくなるからだ
だが、興行的には厳しくなる
ファンとしては妥協して駄作になるよりは、R指定の方が嬉しいぐらいだが難しいところだ

スターの不在

ウィル・スミス、マーゴット・ロビー、ジョエル・キナマン、ジャレッド・レト、ベン・アフレック
「スーサイド・スクワッド」には大勢のスターが出ていた
キャラクターもジョーカー、ハーレイ・クイン、バットマン、デッドショットなど人気キャラが目白押し

対して「ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY」は有名なスターはマーゴット・ロビーユアン・マクレガーぐらい
ハーレイ・クインの仲間になるメンバーは、スターとしてもキャラクターとしても知名度は低い
DCのファンではない一般客を惹きつけるには、弱かったかも知れない

コロナウイルス

アジアを中心に世界各国で、新型コロナウイルスが猛威を振るっている
人々は映画を見るどころでは、なかったのかも知れない
それがこの映画の不振につながった可能性は考えられる

口コミ

残念なスタートを切ってしまった「ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY」
しかし、勝負はまだ分からない
作品の高い評価から、口コミも期待できる
ここからじわじわと巻き返す可能性は、十分にあるだろう
それに期待したい

まとめ

「ジョーカー」も大ヒット
最近は好調だったDC映画
この「ハーレイ・クイン」は作品の評価も高かった
それでも爆死するのだから、世の中分からない
ぜひ、ここから売り上げを伸ばして欲しいところだ

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