Netflix「運命のイタズラ」ネタバレ感想 渋くて通好みのスリラー!!

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Netflixオリジナル映画
豪華な別荘に侵入した強盗は、その所有者である夫婦と鉢合わせしてしまい…………

予測不可能なサスペンス
実力派俳優3人のアンサンブルが素晴らしい

小ぢんまりとして地味な作品
派手な展開も少なく、途中は退屈だった
しかし、ラストは衝撃
ジェシー・プレモンスは自己中心的で嫌な金持ちを好演
脚本は名作「セブン」のアンドリュー・ケヴィン・ウォーカー
次第に社会格差や夫婦間の問題が、浮き彫りになっていく展開が秀逸
不穏なBGMも印象的だった
92分と上映時間も手頃
娯楽性は薄い
だが、見ごたえある演技と鋭い脚本で、通好みのスリラーとなっている


予告編

Windfall | Official Trailer | Netflix

作品情報
作品名「運命のイタズラ」(原題Windfall)
監督:チャーリー・マクダウェル
キャスト:ジェイソン・シーゲル、リリー・コリンズ、ジェシー・プレモンス、オマー・レイバ
上映時間:92分
製作国:アメリカ(2022年)

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ざっくりあらすじ

豪華な別荘に侵入した強盗。そこから立ち去ろうとした時、別荘の所有者であるCEOと彼の妻に鉢合わせして…………

感想(ここからネタバレ)

人間の闇が浮き彫りになるスリラー

不測の事態

オレンジの木に囲まれた豪勢な別荘
その庭で男はくつろいでいた
男は別荘の中に入ると、机の引き出しを漁った
そこにはいくらかの金、そして拳銃が入っていた
ドアのノブの指紋を拭き取り、男は別荘から退散しようとした

庭に車が入ってくるのが見えた
一組のカップルが車から降り、荷物を手に別荘に入ってきた
男は慌てて隠れたが、女に見つかった
やむを得ず男はその2人を脅して、目の前に座らせた

2人はその別荘の所有者であるCEOとその妻だった
命を助けてくれたら、通報しない
懇願する2人を、男はサウナに閉じ込めた

男は別荘から逃げた
離れた場所に停めていた車に乗り込み、男は発進しようとした
そこで恐ろしいことに気付いた
車の目の前の木に、監視カメラが設置されていたのだ
自分の姿もバッチリ映っている
取り乱した男は再び別荘に戻り…………

作品解説

脚本は「セブン」や「ウルフマン」のアンドリュー・ケヴィン・ウォーカー

監督はNetflix映画「ザ・ディスカバリー」のチャーリー・マクダウェル

ジェイソン・シーゲル

別荘に侵入した強盗を演じる
名前は明らかになっていない
犯罪には不慣れ
人を傷つけるつもりはない
次々と不測の事態が発生し、うろたえるが…………

ジェイソン・シーゲルはチャーリー・マクダウェル監督の「ザ・ディスカバリー」でも主演を務めた

リリー・コリンズ

CEOの妻を演じる
慈善活動に力を入れている
金銭的には満たされているが、息苦しさも覚えている
夫は子供を望んでいるが…………

リリー・コリンズはサンドラ・ブロック主演の「しあわせの隠れ場所」で映画デビュー
Netflixドラマ「エミリー、パリへ行く」のエミリー役でも有名

ジェシー・プレモンス

別荘の所有者であるCEOを演じる
テック界の大富豪
傲慢で自己中心的な男
妻との関係は良好に思えたが…………

「パワー・オブ・ザ・ドッグ」ではお人好しの弟を演じ、アカデミー助演男優賞にノミネートされているジェシー・プレモンス
本作では正反対の傲慢で嫌な男を熱演

Netflixオリジナル映画 1920年代のモンタナ州で、カリスマ性があるが独善的な牧場主のフィルは、弟の新妻とその連れ子に冷たく接するが...

スリラー

予測不能のサスペンス
コーエン兄弟やクェンティン・タランティーノなどが得意としているジャンルだ
Netflix映画では「この世に私の居場所なんてない」が印象的だった

「この世に私の居場所なんてない」(2017年)
メラニー・リンスキーとイライジャ・ウッドが共演
看護助手として働く平凡な女性ルースは、ふとしたことから犯罪に巻き込まれていき…………
イライジャ・ウッドの奇人っぷりが強烈
物語は予想もしない方向へ…………
第33回サンダンス映画祭で審査員グランプリを受賞した

この「運命のイタズラ」も予測不能のサスペンスである
とはいえサスペンス度は薄目
ユーモアがほとんどないのも物足りなかった
このジャンルの中では佳作止まりというところだろう

人間ドラマ

全く面識のなかった強盗とCEO
だが、強盗はそのCEOのことを知っていた
CEOはより少ない従業員で企業に利益を生み出すアルゴリズムを生み出した男だ
そのアルゴリズムは様々な企業で採用され、CEOは莫大な富を築いた
同時に多くの失業者を生み出した
強盗もその1人だった

また物語が進むにつれ、良好に思えたCEOと妻の間の溝も浮き彫りになる
いざとなると妻を道具のように利用するCEO
CEOは実質的な支配者だった
裕福な生活を手に入れた妻
しかし、同時に自由を失った

3人の間に横たわる闇
それが物語が進むにつれ、大きく膨らんでいく

衝撃のラスト

わずかなお金をいただいて立ち去る
誰も傷つかない
そんな平凡な事件になるはずだった
けれど事件は思いもよらない結末を迎える

銃を持った強盗
縛られている夫
そんな夫から永遠に自由になる方法

原題の「Windfall」とは棚ぼたや僥倖という意味である
この事件は誰にとっての僥倖だったのか?
「セブン」のアンドリュー・ケヴィン・ウォーカーらしいダークな結末に唸らされた

まとめ

予測不能のスリラー
役者陣は好演
地味だが映画通なら見る価値のある一作

Windfall (2022) on IMDb

Rotten Tomatoes
https://www.rottentomatoes.com/m/windfall_2022
allcinema
https://www.allcinema.net/cinema/381655

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