Netflixオリジナル映画
未来から現代へタイムトラベルしたアダム・リードは、12歳の自分自身と出会うが…………
アクション、冒険、笑い、感動
全てが詰まったエンターテイメント
「フリーガイ」に続いてライアン・レイノルズとショーン・レヴィ監督がタッグを組んだタイムトラベルもの
マーク・ラファロ、ジェニファー・ガーナー、ゾーイ・サルダナ、キャサリン・キーナーとキャストも豪華
また12歳のアダムを演じたウォーカー・スコベルも大人顔負けの名演
アダム同士の軽妙な掛け合いには笑わされた
幼い自分と相棒になるという着眼点が素晴らしい
要所要所に派手なアクションもあり退屈させない
それでいて最後は心暖まる
家族で楽しめる超大作
週末に見る映画を探している人には、おススメの1本
予告編
作品情報
作品名「アダム&アダム」（原題The Adam Project）
監督：ショーン・レヴィ
キャスト：ライアン・レイノルズ、ジェニファー・ガーナー、ゾーイ・サルダナ、マーク・ラファロ、キャサリン・キーナー
上映時間：106分
製作国：アメリカ（2022年）
ざっくりあらすじ
2050年の未来から2022年にタイプスリップした戦闘機パイロットのアダム・リードは、12歳の自分自身と出会う。2人は反発しあいながらも、未来の世界を救うミッションに挑むが…………
感想（ここからネタバレ）
ライアン・レイノルズの3本目のNetflix映画
もう1人の自分
2050年、戦闘機パイロットのアダム・リードは、ある事情で2018年にタイムトラベルしようとしていた
だが、追手の攻撃を受けて機体は被弾
アダムの乗った戦闘機は、2022年に不時着した
身体を負傷したアダムは、自分がかつて住んでいた家へやって来た
そこでアダムは12歳のアダム・リード、幼い自分自身と遭遇する
その頃のアダムは父親を亡くし、学校ではいじめられ、鬱屈とした日々を送っていた
母親のエリーにもつい反抗的な態度を取ってしまう
アダムは父親が恋しかった
幼いアダムは自分を警戒していた
不審者か何かだと思っているようだ
「傷を治療したら出ていく」
アダムは治療薬がないか、家の中を探った
家を熟知している様子に、幼いアダムは怪訝そうだった
飼い犬が吠えた
「ホーキング、静かに！」
2人は同時に叫んだ
どうして犬の名前を知っている？
不思議そうなアダムに、大人のアダムは仕方なく答えた
「俺はアダム・リード。未来のお前だ」
12歳のアダムはしばらく呆然としていたが…………
作品解説
T・S・ノーリンによって書かれた脚本は、2012年に「Our Name Is Adam」というタイトルで発表された
パラマウントピクチャーズは興味を示し、トム・クルーズ主演で映画化を計画したがキャンセルとなった
監督は「ナイト ミュージアム」シリーズのショーン・レヴィ
ライアン・レイノルズとは「フリー・ガイ」に続いてのタッグとなる
ライアン・レイノルズ
2050年からやって来たアダム・リードを演じる
本当は2018年を目指していたが、アクシデントで2022年に不時着
幼い頃に死んだ父親には、複雑な感情を抱いている
12歳の自分自身と出会い、邪険に扱うが…………
「6アンダーグラウンド」、「レッド・ノーティス」
ライアン・レイノルズがNetflix映画に出演するのは、これが3作目
よほど相性がいいのだろうか
ライアン・レイノルズといえば、デッドプールに代表されるおふざけキャラ
本作ではおふざけ度は控えめ
とはいえ要所要所では笑わせてくれた
ジェニファー・ガーナー
アダムの母親のエリー・リードを演じる
夫が亡くなって1年半
いまだにその傷が癒えていない
息子のアダムの前では気丈に振る舞うが…………
ジェニファー・ガーナーは「デアデビル」、「ライリー・ノース 復讐の女神」など様々な作品に出演
Netflix映画では「YESデー ～ダメって言っちゃダメな日～」に出演している
マーク・ラファロ
アダムの父親、ルイス・リードを演じる
物理学者
研究の過程で、偶然タイムトラベルの理論を発見した
仕事は忙しいが、息子のキャッチボールに付き合う良き父親
だが、アダムが幼い時、事故で亡くなってしまう
様々な作品で活躍するマーク・ラファロ
とはいえハルクのイメージがやはり大きい
本作では未来の息子に会い戸惑う父親を好演
タイムトラベル
タイムトラベルものは名作が多い
やはり有名なのは「バック・トゥ・ザ・フューチャー」だろう
Netflix映画「嵐の中で」も超傑作なのでおススメ
また「アダム&アダム」は「E.T.」など、かつてのアンブリン作品を彷彿とさせる要素もある
どこか懐かしさを感じさせる作品だ
自分と自分
本作でもっとも面白いのは、大人のアダムと子供のアダムという自分同士がコンビを組むこと
一風変わったバディものとなっている
「僕って将来、結婚するの？」
「どうやってそんなに身体を鍛えたの？」
2人の軽妙な掛け合いが面白い
ひ弱なのに生意気で、母親にも反抗的
そんなかつての自分を見て、苛立ちを覚えるアダム
しかし、共に行動するうちに、忘れていた純真な感情を思い出していく
また幼いアダムも大人のアダムに諭されて、母親に素直に向き合うようになる
そんな2人の変化が魅力的だった
父親
2918年にタイムトラベルした2人のアダム
そこにはまだ事故で亡くなる前の元気な父親、ルイス・リードがいた
2人を見てすぐに自分の息子だと気づくルイス
幼いアダムは素直に父親との再会を喜んだ
だが、大人のアダムは違った
どうしても素っ気ない態度を取ってしまう
アダムが父親を恨んでいるからだ
仕事が忙しくてかまってくれなかった
時間旅行理論を父親が生み出したせいで、世界が大変なことになった
しかし、本当の理由はそんなことではなかった
アダムは父親が死んだことを恨んでいたのだ
悲しむより恨む方が楽だからだ
そのことを幼いアダムに気付かされた
親子のわだかまりは解けた
数年後に事故で亡くなる父親
今の自分たちなら救うことが出来る
だが、父は拒んだ
それはやってはいけないことだ
最後に親子3人でキャッチボールするシーンが、優しくも切なかった
まとめ
見せ場満載のアドベンチャー
けれどユーモラスでエモーショナルな作風
尖ったところはないが、安心して見られる一作だ
Rotten Tomatoes
https://www.rottentomatoes.com/m/the_adam_project
allcinema
https://www.allcinema.net/cinema/381650
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