「果てしなきスカーレット」は2025年9月4日、第82回ヴェネツィア国際映画祭でプレミア上映された

日本では2025年11月21日に劇場公開された
細田守監督が監督・脚本を担当したヒューマン・ファンタジー
アニメーション制作はスタジオ地図
復讐に失敗し、“死者の国”で目覚めた王女スカーレットは、現代日本からやってきた看護師・聖と出会う
最初は衝突しながらも共に旅するうちに、凍り付いていたスカーレットの心は溶かされていくが…………
「竜とそばかすの姫」以来の細田守の新作となる「果てしなきスカーレット」
果たして海外ではどういう評価をされているのか?
「果てしなきスカーレット」
父を殺して王位を奪った叔父・クローディアスへの復讐に失敗した王女・スカーレットは、《死者の国》で目を覚ます
そこは人々が略奪と暴力に明け暮れ、力のなき者や傷ついた者は「虚無」となって存在が消えてしまう世界だった
敵であるクローディアスもまたこの世界に居ることを知り、スカーレットは改めて復讐を誓う
そんな時、彼女は現代の日本からやってきた看護師・聖と出会う
時を超えて出会った2人は、最初は衝突しながらも、《死者の国》を共に旅する
戦いを望まず、敵味方の区別なく誰にでも優しく接する聖の人柄に触れ、スカーレットの心は徐々に和らいでいくが…………
原作は細田守の「果てしなきスカーレット」
スカーレットを演じるのは芦田愛菜
聖は岡田将生
クローディアスは役所広司
監督・脚本は細田守
アニメーション制作はスタジオ地図
海外の評価
アメリカでは「Scarlet」のタイトルで知られている
現時点でのIMDbのスコアは6.3/10
ロッテントマトの批評家支持率は74%
メディアの評価
Screen Daily
「ハムレット」から着想を得た、印象的な復讐物語
この大人向けアニメーションがこれほどまでに感動的なのは、監督の細田守が作品に深く感情を揺さぶる演出を凝らしているからだ
細田監督は復讐は何も解決しないという主張を映画に込めながらも、非常に効果的なアクションシーンを次々と生み出している
RogerEbert.com
「果てしなきスカーレット」は活気に満ちたオープニングの後、中盤でやや迷走するが、最終的には細田監督のキャリアの中でも最も強烈なイメージに辿り着く
聖とスカーレットは何度も衝突して語り合うが、その退屈で露骨なセリフはやや耳障りに感じさせる
しかし、スカーレットがついに目標を達成し、その価値と自分が本当に望んでいるものは何なのかを自問し始める場面で、心を奪われる展開を見せる
「果てしなきスカーレット」は細田作品としては異色かも知れませんが、彼の熱烈なファンにとっては歓迎すべき作品だ
IndieWire
残念ながら細田監督の「果てしなきスカーレット」におけるアイデアは、鋭くも面白くもない
結末は誠実だがそれ自体が退屈なだけでなく、キャラクターたちの本質を反映しているとも思えない
全編に渡って血みどろの暴力シーンが描かれているにもかかわらず、「スカーレット」には記憶に残る、あるいは意義深いものにするための鋭さが欠けている
そういう意味では「スカーレット」は、あまりにも平凡なストーリーのために、アニメーションと監督のスキルを無駄にしてしまった苛立たしい作品と言えるだろう
過去4作の脚本を一人で手掛けてきた細田監督は、再び力量のある脚本家と共同制作することを、検討する時期が来ているのかもしれない
そして、シェイクスピア作品とのコラボレーションはもう避けるべきだろう
評価:C+
Japan Times
細田監督の前作「竜とそばかすの姫」が「美女と野獣」を彼なりに解釈した作品だとすれば、「果てしなきスカーレット」は彼なりの「ハムレット」と言えるでしょう
監督が「手描きアニメでもデジタルアニメでもない」と表現したビジュアルは、今年初めに公開された予告編では粗悪なビデオゲームのように見えましたが、完成した作品は素晴らしい
細田監督が手描きアニメを捨てることを望んではいませんが、新しいことに挑戦する姿勢には感心せざるを得ません
彼は全く独自の雰囲気とビジュアルを生み出しました
しかし、残念ながらストーリはかなり型通りです
許しと忘れることについてのメッセージは、本当に陳腐です
おそらく若い観客をターゲットにしているのでしょうが、細田監督は観客を過小評価しているように感じられます
「果てしなきスカーレット」はストーリーのことは忘れて、雰囲気を楽しむ時にこそ真価を発揮します
3/5
Anime News Network
「果てしなきスカーレット」は細田作品の中でも脚本とアニメーションの両面で、最低の作品です
「時をかける少女」「サマーウォーズ」「おおかみこどもの雨と雪」といった名作シリーズの成功に、脚本家の奥寺佐渡子が不可欠な存在だったことは明らかです
オープニングシーンは過去の作品にも劣らず素晴らしかった
問題は第二の主人公・聖の登場によってもたらされます
戦争と平和についての繰り返される会話は、非常に貧弱です
死者の国での旅は印象的な風景や、よく演出された戦闘シーンもありますが、アニメの冒険譚としては物足りない
個性的な脇役もいません
また2つのダンスシーンはアニメーション的にも酷いです
そして、この映画への不満は、その陳腐な結末で頂点に達しました
評価:C-
観客のレビュー
「2025年トロント国際映画祭で鑑賞しました。細田守監督作品の中で、おそらく最も不評な作品でしょう。これまでの反応は賛否両論です。しかし、そういった反応の理由も理解できますが、細田監督が野心的なアニメ監督であることは間違いありません。私はこの作品を心から楽しみました。他の人が言うほど悪いとは思いませんし、私はバケモノの子(彼の最悪の映画)よりもこちらの方が好きです」
「中盤は確かに退屈だが、最終的には感動的な展開を迎え、ラストシーンには細田監督の最も力強い映像美が散りばめられている。この映画には長すぎる旅路を乗り切るだけの価値がある」
「北米プレミアで見ました。細田守は大好きな監督です。しかし、『スカーレット』は美しい映像の表面以上のものは感じられませんでした。ハムレットの性別を逆転しただけの、ありきたりな翻案に過ぎません。細田監督が原作に深い敬意を払っているのは明らかですが、『戦争は悪い。みんな仲良くやろう』というメッセージを、何度も繰り返されるのにはうんざりしました」
「私が本当にイライラしたのは、駆け足なキャラクター設定と、手抜きのハムレットの美学です」
「少し腑に落ちない部分もあったが、圧倒的に素晴らしかった」
「最初の30分は非常に素晴らしいのですが、映画は進むにつれて徐々に崩壊していきます。元々魅力的な要素があっただけに、これは残念です。あまりにも多くのキャラクターとテーマを詰め込みすぎて、全てがごちゃ混ぜになってしまっています。確かに野心的な作品ですが、野心的すぎたのかも知れません」
「これはダークソウルとハムレットが融合したような作品だ。本当に気に入った」
「美しく、感動的。細田守とスタジオ地図は素晴らしい作品を生み出しました」
「3Dと伝統的なアニメーションを融合させた壮大なビジュアルスタイルを駆使し、戦闘シーンから幻想的なシーンまで、そのスペクタクルは圧倒的だ。憎しみと復讐の瞬間は贖罪と許しのテーマと絡み合っている。陳腐で、しばしば繰り返されるテーマかもしれないが、私たちが生きる現代においては非常に意義深い」
「登場人物のセリフは痛々しいほど馬鹿げているし、突然叫び声を上げたり、観客の興味は完全に打ち砕かれる。正直言って、見ていて耐えられない。最悪だ」
「これはいわば『ハムレット』の翻案なので、シェイクスピアの知識をしっかり身につけて鑑賞した方がいいでしょう」
「ソニーが映画の公開を2026年に延期しやがった、クソッ!!」
「『スカーレット』は探求する価値のある非常に興味深い問いを投げかけていましたが、残念ながら、その問いかけは非常に単純化されていました。私は長年細田守監督のファンであり、この映画の美しいメッセージやビジュアル、音楽は高く評価できますが、脚本はやや雑然としていました。セリフも陳腐で単純すぎると感じる場面が多く、それがまた全体的なストーリーに物足りなさを感じさせました」
「第一幕は素晴らしく、全編を通して美しいアニメーションで彩られています。しかし、中盤は散漫になってしまいました」
「私は本当にこの作品が大好きで、細田監督の他の作品もチェックするつもりです」
「現代に合わせた素晴らしいハムレット。アニメーションは素晴らしく、CGと手描きの融合もシームレスだった」
「細田監督作品の中では断然最悪」
「視覚的に印象的な場面もあるものの、ストーリーはあまりにも模倣的。手描きと3Dアニメーションの融合も、近年の他の映画と比べると見劣りする」
「今まで観た細田監督作品は『時をかける少女』だけなので、もしかしたら偏っているかもしれないけど、『スカーレット』は『時をかける少女』の精神的後継作のような気がします。アニメ映画でこんなに泣いたのは久しぶりです。本当に胸に突き刺さりました」
「アニメーションは素晴らしく、ストーリーも冒頭と特に終盤では素晴らしいのですが、この映画は時折、本当にダラダラとしていて、それが評価を少し下げている気がします。とはいえ、悪くはないですよ」
「細田守監督の『スカーレット』は本当に素晴らしかった。映画のメッセージは極めてシンプルだが、物語自体は壮大で、見応えがある。アクション、冒険、ロマンス、友情など、あらゆる要素がぎっしり詰まっていて、しかも驚くほど見事に調和している。素晴らしい映画だった」
「『あなたの生き方が未来の人を助けるかも知れない』というメッセージは、私にとって本当に心に響きました。でも、ダンスシーンは無視します」



ブログTOPへ



コメント
やっぱり海外でも酷評されてるじゃねーか!
逆に意外と批判少ないなって思ったw