「プーと大人になった僕(吹替版)」ネタバレ感想 堺雅人は堺雅人だった!!でも、満足度の高い1本

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「くまのプーさん」の実写化である
元々「くまのプーさん」についてほとんど知識がなかったので、話についていけるか心配だった
でも、そんな心配は杞憂だった
原作に詳しい人もそうでない人もちゃんと楽しめる丁寧な作りになっている
そして、最後には笑顔で劇場を後にすることが出来るだろう


予告編

作品情報
作品名「プーと大人になった僕」(原題CHRISTOPHER ROBIN)
監督:マーク・フォースター
キャスト:ユアン・マクレガー、ヘイリー・アトウェル、ブロンテ・カーマイケル、マーク・ゲイティス
上映時間:104分
製作費:$75,000,000(imdb推定)
製作国:アメリカ(2018年)

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ざっくりあらすじ

少年クリストファー・ロビンが、“100エーカーの森”に住む親友のくまのプーや仲間たちと別れてから長い年月が経った。クリストファーは妻と娘とロンドンで暮らしながら、仕事で多忙な日々を送っていた。そのため家族とすれ違いが続き、仕事でも緊急に処理しなければならない難題を抱えていた。苦悩するクリストファーの前に、かつての親友プーが姿を現す………………

感想(ここからネタバレ)

堺雅人クリストファー・ロビンを演じる
そんなニュースを耳にした
また芸能人で話題作りか
まあ、どうせ字幕版を見るから、僕には関係ない

………………近くの映画館、どこも吹替版しかやってねーよ、ちきしょう!!(血涙

プーとの別れ

“100エーカーの森”に住むくまのプーさんや仲間たち
今まで楽しく過ごしてきた彼らとクリストファー・ロビンが別れる日がやってきた
クリストファーは寄宿学校に入らなければならないのだ
別れを惜しむ仲間たち
クリストファーは「100歳になっても君を忘れない」と約束を交わし、プーと別れるのだった

この作品はとにかく導入部が素晴らしい
クリストファー・ロビンとプーたちの別れを絵本仕立てで見せてくれる
こうして「くまのプーさん」という物語は幕を閉じる
だが、クリストファーの人生にとっては、まだ第一章が終わったにすぎなかった

プーとの再会

寄宿学校での厳しい毎日
突然訪れる親の死
クリストファーは若くして家を支えなければならなくなった
級友が遊んでいる時も勉学の日々
やがて会社に勤め、運命の人イヴリンと出会う
最愛の娘マデリンが誕生
だがそんな中、クリストファーは戦争に出征する
傷を負いながらも帰国して、家族と再会
ウィンズロウ社の旅行かばん部門に勤め、中間管理職として多忙な日々
あの“100エーカーの森”で仲間たちと遊んだ日々も、遠い昔のよう
そう、クリストファーにはその後の方が、長い人生が待っていたのである

週末、家族と別荘に行く約束をしていたにも関わらず、上司から休日勤務を言い渡されてしまうクリストファー
しかも担当している旅行かばん部署の20%のコスト削減を命令される
それには部下を数人解雇するしか策がない
家族と仕事の板挟みになって苦悩するクリストファー・ロビン

………………そこにプーが現れる

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キャラクター

クリストファー・ロビン
少年時代、サセックスのハートフィールドにある“100エーカーの森”でプーたちと過ごす
快活で陽気な少年だったが、プーたちと別れ大人になり仕事に追われ笑顔も失われてしまう
演じるのはユアン・マクレガー
誠実そうな人柄が大人になったクリストファー・ロビンにピッタリ

出演作

「ステイ」
マーク・フォースター監督と初めてコンビを組んだ作品
共演もナオミ・ワッツとライアン・ゴズリングと豪華
現実と妄想が交差する意欲的なスリラー


「ホンモノの気持ち」
Netflix作品
人間とロボットの間で本物の愛は成立するのか?
ユアンは心優しい研究者を演じる

「ホンモノの気持ち」の感想はこちら

プー
いつもハチミツのことばかり考えている
クリストファー・ロビンの親友

監督

マーク・フォースター
最近は「007 慰めの報酬」や「ワールド・ウォー Z」のような娯楽大作が続いた
しかし、監督の真骨頂は今回のような落ち着いた雰囲気の作品だろう

代表作

「ネバーランド」
ジョニー・デップ主演
作家ジェームズ・M・バリが幼い4人兄弟と交流し、名作「ピーター・パン」を書き上げるまでを描く
優しい気持ちになれる良作

「くまのプーさん」とは

作家A.A.ミルンが息子のクリストファー・ロビンの持っていたテディベアから着想を得た物語
1926年に「クマのプーさん」が出版された
今もなお、史上最も人気の高い児童書のひとつ
ウォルト・ディズニーは娘が「クマのプーさん」に夢中になっているのを見て、映画化を考えた
短編、長編、多数のTVシリーズが作られ、人気を博した

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ディズニー実写化シリーズ

この「プーと大人になった僕」はディズニーが近年進めているディズニー実写化シリーズの内の1本である


「マレフィセント」
ディズニー・アニメの名作「眠れる森の美女」を実写化
悪役であるマレフィセントの視点から描いた意欲作
アンジェリーナ・ジョリー主演

マレフィセント (字幕版)


「シンデレラ」
オーソドックスでありながら斬新
誰もが知っている物語に新鮮な息吹を吹き込んだ
子供から大人まで楽しめる良作

シンデレラ (字幕版)


「美女と野獣」
世界中で大ヒット
上の2作と比べると、ほぼオリジナルのアニメ版と同じ内容
アニメ版の出来が良すぎたから仕方ないか

美女と野獣 (字幕版)

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100エーカーの森

クリストファー・ロビンはいなくなったという森の仲間を探しに、プーと共に100エーカーの森へ向かう
この森の雰囲気が素晴らしい
小川が流れ、小さな橋が架かり、美しい自然があり、ちょっぴり怖い
クリストファーが住むロンドンが陰鬱な雰囲気で描かれているため、素晴らしい対比になっている
この作品は最初から最後まで映像の雰囲気が良く、世界に没頭できる

森の仲間たち

100エーカーの森のプーの仲間たちもみな個性的だ

臆病なピグレット
お調子者で飛び跳ねるのが好きなティガー
マイペースで後ろ向きなイーヨー
カンガとルーのカンガルー親子
頑固者のラビット

原作を知らなくてもすぐ把握できる分かりやすさ
後半に彼らが登場することで、雰囲気が明るくなり、画面がにぎやかになった
クリストファーも彼らと久々に接することで、本来の明るさを取り戻していく

プーとクリストファー・ロビンの絆

再会したプーに、余裕のないクリストファーは邪険に扱う
仕事が大変なことになっているのだ
プーに構っている暇などない
だが、裏表のないマイペースなプーの発する言葉の一つ一つ

「その仕事というのは風船より大切?」
「僕は毎日何にもしないをやっていたよ」
「君は君だよ」
「僕は考えるのが下手なんだ」
「今日は今日だよ。僕の大好きな日だ」

クリストファーはそのたびにハッとさせられる
そして、じょじょにプーとの絆を取り戻していく
終盤でクリストファーが娘のマデリンに今までのことを謝り

「僕は考えるのが下手で、迷子になっていたんだ」

そう謝罪する場面は非常に胸を打たれた

爽快なクライマックス

家族との絆を取り戻し、さらには仕事の難問まで解決
大団円なクライマックスである
私生活と仕事の問題を最後に一挙に解決というのは「メリーポピンズ」でもあった
ディズニーのお家芸だろう
素晴らしいカタルシスを味わえる

吹替版の出来は?

いつもは絶対に字幕版を見るのだが、やっていないので仕方なく吹替版を鑑賞
結論から言うとなかなか良かった
プーたち森の仲間はオリジナルのキャストらしく、イメージぴったり
他の声優も演技が上手く、安心して聞いていられた
唯一、堺雅人だけは堺雅人にしか聞こえなかった
半沢直樹か真田信繁かという感じだ
ただ演技は下手ではなかったので、ユアン・マクレガーに堺雅人の霊が取り憑いていると思えば、それほど違和感はなかった(どんなシチュエーション!?
そういうわけで堺雅人がどうしても駄目という人以外は、吹替版を鑑賞しても問題ないと思う

まとめ

プーや森の仲間たちに心を癒され、家族と仕事の板挟みのクリストファー・ロビンに共感し、最後はこれ以上ない大団円
充実した一本である
ディズニー実写化作品の中でも個人的には一番好き
また全体の雰囲気も良く、派手さはないが満足度の高い作品だ
「くまのプーさん」に興味のない大人でも、きっと楽しめるだろう

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Pooh to Otona ni Natta Boku (2018) on IMDb


rotten tomatoes
https://www.rottentomatoes.com/m/christopher_robin
allcinema
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=364123

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