「ヘレディタリー/継承」の謎を徹底解説!! グラハム家に何が起こったのか?(ネタバレあり)

先日、「ヘレディタリー/継承」の感想を書いた

これはヤバい 気軽に他人に薦められる作品ではない かなり精神的にくる 相応の覚悟が必要だ それにトラウマ必至のシーンがあるので注意 ...

本来ならそれで終わりのはずだった
だが、数日たってもモヤモヤしている
結局、謎の大半が不明のままだ
今回はネットの情報と個人的な考察、そしてアリ・アスター監督のインタビューから、この物語の謎を解明してみた
ちなみにネタバレ全開なので、まだ映画をご覧になっていない方はご注意を




ミニチュアの家

映画はアニーが作ったミニチュアの家を映すところから始まる
ミニチュアをズームしていくと、アニーの夫スティーブが部屋に入ってきて、ピーターを起こす
まるで彼らはミニチュアの人形のようだ

これはアニーたちグラハム一家がドールハウスの人形と同じであり、外部(カルト教団)からコントロールされていることを暗示している
彼らは自分の意志で行動しているつもりだが、全ては悪魔パイモンやカルト教団の思惑のままに動かされているのだ
ちなみに実際のアニー達の家もミニチュアみたいに見えるように、全てセットで作られている

祖母エレンの葬儀

物語はアニーの母エレンの葬儀のシーンにつながる
アニーはスピーチで「知らない人たちにまで大勢来ていただいて」と話している
エレンはカルト教団のクイーンだった
その見知らぬ人々はカルト教団の団員だと思われる

チャーリーの謎

アニーの娘チャーリー
彼女は鳩の首を切断したり、序盤から奇怪な行動が目立つ
また最初の登場シーンはツリーハウスの上だった
ここはクライマックスで儀式の祭壇として使われた場所である

これらのことからチャーリーは、物語の最初から悪魔パイモンに憑依されていたことが分かる
実は監督のインタビューによると、チャーリーは生まれた時からパイモンを宿していた

スティーブ

アニーの夫スティーブの職業はセラピストである
二人はどうやって出会ったのか?
劇中でアニーは夢遊病を患っていたと告白している
アニーはスティーブの患者だったのだ

これは最初の脚本では明言されていたが、決定稿では削られた
しかし、設定自体は変わっていないものと思われる

チャーリーの死

衝撃的なチャーリーの死
それは偶然だったのか
もちろん仕組まれたものである
ピーターとチャーリーがパーティーに向かう時、電柱にカルト集団の文字が刻まれているのが映される
その電柱でチャーリーの首が飛んだのだ

興味深いのはグラハム家の女性、エレンとアニーとチャーリー
全員が最終的に首を斬られていること
アニーは自ら、エレンは死体を墓から掘り出したカルト教団の手によって
これは悪魔パイモンの意向によると思われる

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グラハム家が継承したものとは何か?

何故、チャーリーを殺す必要があったか?
それはチャーリーに憑依しているパイモンを、ピーターに移すためである
パイモンは男性の肉体を欲していた
ターゲットは最初からピーターだったのだ

ではなぜ、同じ男性であるスティーブの肉体では駄目なのか
血筋が違うからである
それこそがグラハム家が代々継承してきたものなのだ
パイモンが乗り移るには、その血統の男性でなくてはならない

アニーはグループ・カウンセリングで父が精神分裂病で餓死したこと、兄が極度な被害妄想が原因で自殺したことを語っている
実はパイモンの移植を試みたのはピーターが最初ではなかった
過去にグラハム家の男性で何度も試したが、ことごとく失敗
長い歴史でピーターが初めての成功例なのだ

悲劇は防げたか?

チャーリーを亡くし失意のアニーに接近してきたジョーン
彼女はカルト教団の一員だった
アニーはジョーンに騙され、儀式の呪文を唱えてしまう
そのことがきっかけでピーターは精神に変調をきたすようになる

ではもしアニーがジョーンに騙されなかったら、悲劇は避けられたのだろうか?
その望みは薄かっただろう
実は映画の早い段階で、グラハム家のポストに霊媒の儀式の案内のパンフレットが放り込まれるシーンがある
それに対してグラハム家の反応がなかったので、プランBとしてジョーンが派遣されたのだ
ジョーンが駄目でも教団は次々と手を打ってきたに違いない

スケッチブックの謎

死んだチャーリーのスケッチブック
次々と不吉な絵が描きこまれるようになった
アニーは暖炉でそれを燃やそうとしたが、本が燃えるやいなや彼女の身体にも火がついた
慌ててアニーは本を暖炉から出した

クライマックス、アニーはピーターを救うために意を決して、スティーブの前でスケッチブックを燃やそうとする
自分の身体も一緒に燃えてしまっても構わない
だが、燃えたのはスティーブだった
彼は全身火に包まれた
アニーはショックのあまり精神が崩壊し、パイモンに乗り移られる

なぜアニーではなくスティーブの身体が燃えたのか?
結局、アニーが思うような法則性などなかったのだ
全てパイモンの思うがままに、手のひらで転がされていたのである
パイモンはこうして邪魔なスティーブを始末した

ハッピーエンド?

アニーとスティーブとチャーリーは死亡
一人残ったピーターはツリーハウスの上で儀式を受ける
これはピーターの身体にパイモンを定着させ、鍵をかけるための儀式である
悪魔パイモンは蘇った

救いようのない悲劇的なラスト
気が滅入る人も多いだろう
祖母エレンはどうして家族にこんな酷いことが出来たのか?

エレンは元々教団の一員だった
グラハム家を内部から操るために、自ら嫁いだのだ
夫や息子にパイモンを憑依させようとしたが失敗
エレンは娘のアニーが男の子を授かることを期待した
望みは孫たちに託されたのだ

アニーはピーターをエレンに預けることを嫌った
本能的に危険なものを感じとったのだろう

死んだエレンがアニーにあてた手紙にはこう書かれていた

「どうか私を憎まないで。失ったものに絶望しないで。最後にはその価値が分かるから。得られるものの価値に比べたら、私たちの犠牲なんて何でもないわ」

この結末はエレンにとっては最高のハッピーエンドである
長年の念願がかなったのだ
そう考えるとこのラストも違った見方が出来るかも知れない
アニー達からすれば、たまったものでないが


まとめ

「ヘレディタリー/継承」について難解だった部分を、分かる限り解説してみた
考察も入っているので、全てが正しいという保証はない
ただアリ・アスター監督の言葉を参考にしたので、ある程度の信ぴょう性はあると思う
改めて「ヘレディタリー/継承」という作品は、一筋縄ではいかない歯ごたえのある逸品だった

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