Netflix「ドント・ルック・アップ」ネタバレ感想 誰でもいいから世界を救ってくれ!!

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Netflixオリジナル映画
三流天文学者のランドール・ミンディ教授と教え子のケイトは地球に接近する巨大彗星を発見するが、危機を訴えても誰からも無視されて…………

超豪華オールスター映画
かなり強烈なブラック・コメディ

レオナルド・ディカプリオ、ジェニファー・ローレンス、メリル・ストリープ
キャストがとにかく豪華
監督は「バイス」「マネー・ショート 華麗なる大逆転」のアダム・マッケイ
人類滅亡の危機を必死に訴える主人公たちと、能天気な人々との温度差が面白い
人々を守ることより、自分たちの利益を優先する権力者たち
かなり強烈な社会風刺となっている
レオナルド・ディカプリオは冴えない天文学者を好演
他のキャストもはまり役
上映時間が長いので中だるみもあった
しかし、不謹慎だが笑えるコメディとなっている
果たして地球の運命は!?
見て損はない超大作だ


予告編

『ドント・ルック・アップ』予告編 – Netflix

作品情報
作品名「ドント・ルック・アップ」(原題Don’t Look Up)
監督:アダム・マッケイ
キャスト:レオナルド・ディカプリオ、ジェニファー・ローレンス、ケイト・ブランシェット、ロブ・モーガン、メリル・ストリープ、ジョナ・ヒル、ティモシー・シャラメ、アリアナ・グランデ、タイラー・ペリー、ロン・パールマン、マーク・ライランス
上映時間:145分
製作国:アメリカ(2021年)

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ざっくりあらすじ

三流天文学者のランドール・ミンディ教授と教え子のケイトはある日、地球に接近する巨大な彗星を発見する。2人はその危機を伝えようと奔走するが、誰も聞く耳を持たなくて…………

感想(ここからネタバレ)

アダム・マッケイ作品なのにスティーヴ・カレルが出てないとは…………

未曽有の危機

ミシガン州立大学の天文学の大学院生であるケイト・ディビアスキーは、正体不明の彗星を発見する
彼女の教授であるランダル・ミンディ博士は、教え子の大発見に大喜びだった
ところが彗星の軌道を計算しているうちに、ミンディ博士の顔色が変わった
何度計算しても、その彗星は地球に衝突するという結果になるのだ

彗星の大きさは5キロから10キロ
もし地球に衝突すれば、人類及び全生命が滅亡する
彗星が地球に到着するまで約6か月
まさに未曽有の危機だった

ミンディ博士は他の学者にこのことを伝えた
その内のテディ博士の協力で、ミンディ博士とケイトはホワイトハウスへ赴いた
大統領に直接、この危機を訴えるのだ
ところがオルレアン大統領は多忙で、ミンディ博士たちは何時間も待たされた
ようやく執務室に通されたが、大統領と首席補佐官のジェイソンは、彗星のことなど全く興味がないようだった
彼らは間近に迫った中間選挙のことで頭が一杯なのだ

「しばらく様子を見ましょう」

大統領の言葉にミンディは落胆した
地球を救うためには、すぐにでも対策を練らなければならない
ミンディ博士は世間にこの危機を訴えるために、マスコミに暴露することを決意するが…………

作品解説

当初はパラマウント・ピクチャーズが配給する予定だったが、Netflixが買い取った

撮影は新型コロナウイルスの影響で遅れて、2020年11月18日に開始されて2021年2月18日に終了した

アダム・マッケイ

アダム・マッケイは人気番組「サタデーナイト・ライブ」に脚本家として参加
同番組で出会ったウィル・フェレル主演の「俺たちニュースキャスター」で長編映画監督デビュー
最近は「マネー・ショート 華麗なる大逆転」、「バイス」など、実録ものを手掛けている

個人的にアダム・マッケイで好きなのは、この作品

「アザー・ガイズ 俺たち踊るハイパー刑事!」
ウィル・フェレルとマーク・ウォールバーグが共演
ニューヨーク市警の冴えない2人の刑事が、自分たちも難事件を解決しようと奮闘するが…………
この映画、心底くだらない
だが、それがいい!!
思い出しただけでも笑える

レオナルド・ディカプリオ

三流天文学者のランダル・ミンディ博士を演じる
地味で内向的
人前で喋るのが苦手
地球滅亡の危機を世界で最初に気付く
人類を救うために、図らずも奔走することになるが…………

いつも派手な印象のレオ様

こんな地味なレオナルド・ディカプリオ、初めて見たかも知れない!!

どちらかというとジャック・ブラックなどがやりそうな役だ

「これは現実じゃない。パラレルワールドだ!!」

彗星衝突を予測し、嘆く姿が可笑しかった

ちなみに環境問題に強い関心を持つディカプリオは、本作の脚本を非常に気に入ったという

ジェニファー・ローレンス

ミンディ博士の教え子で大学院生のケイト・ディビアスキーを演じる
最初に彗星を発見した
鼻にピアスをしているが、登場人物の中で一番まとも
思ったことをハッキリ言う性格
あまりに危機感のない人々に、ついにはブチ切れて…………

ちょっとワイルドな学生のケイト
ジェニファー・ローレンスはさすがに上手い
若手女優の中でも実力上位と評されるだけある

メリル・ストリープ

ジャニー・オルレアン大統領を演じる
選挙のことしか頭にない
最初は彗星に無関心だったが、支持率アップに利用できると考え…………

女性大統領は現実には誕生していない
しかし、メリル・ストリープが演じると物凄い説得力
自分の利益しか頭にない大統領を、さすがの貫禄で演じている

オールスター

レオナルド・ディカプリオ、ジェニファー・ローレンス、メリル・ストリープ
この3人だけでも凄いのに、本作のキャストは異様に豪華

ケイト・ブランシェット、ジョナ・ヒル、ティモシー・シャラメ、マーク・ライランス、ロン・パールマン

オスカー受賞者が5人もいる(レオナルド・ディカプリオ、ジェニファー・ローレンス、メリル・ストリープ、ケイト・ブランシェット、マーク・ライランス)
これだけのキャストが集まることは、そうそうないだろう
しかもジャンルがコメディというのが面白い
これもアダム・マッケイ監督への信頼があってこそだろう

ディザスター映画

人類滅亡の危機
このような作品はいくつも作られてきた
本作が他と違うのはコメディであること

地球の危機を必死に訴える主人公
だが、誰も聞く耳を持たない
もうすぐ人類が絶滅するというのに、支持率や自分の利益、芸能人が破局したなど、どうでもいいことばかり気にしている
コメディだが、ある意味リアルだ

また大統領や政府の高官を、ことごとく愚かで無能な人物として描いているのが凄い
どう考えてもモデルがスティーブ・ジョ〇ズなあのキャラクターなど、こんなの描いて大丈夫かと心配になるほどだ

本作を見て思い出したのはこの作品

「博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか」
スタンリー・キューブリック監督の超傑作!!
核戦争がいかに愚かでくだらないことかを、コメディとして描いたのが凄い
地球滅亡の危機なのに、小銭がなくて電話ができないシーンなど爆笑した
ラストシーンはもはや伝説
永遠に語り継がれるべき名作である

彗星

地球に彗星が衝突して、人類は滅亡する
そう言われても実感は湧きにくい
多くの人々が半信半疑だった

その彗星が初めて地上から見えるシーンが印象的
地球に破滅をもたらす彗星
しかし、その姿はどこか神秘的で美しかった
人々は誰もが魅入られたように、空を見上げる

終末

「Don’t Look Up(上を見るな)」

そう人々を煽っていた大統領
地球滅亡などあるわけがない

ところが実際に彗星を目の当たりにして、人々に動揺が走る
ようやく人類は実感する
これは現実なのだと

地球温暖化など環境問題
新型コロナウイルスもそうだ
実際に火の粉が降りかからないと、人は真剣にならない
だが、その時は手遅れだ
そんな現状をブラック・コメディとして描いた「ドント・ルック・アップ」は痛烈で優れた一作である

まとめ

中だるみもあったが、最近のアダム・マッケイ作品では一番面白かった
何より強烈な風刺が凄い
爆笑シーンも多かった
監督の反骨精神には素直に脱帽だ

Don't Look Up (2021) on IMDb

Rotten Tomatoes
https://www.rottentomatoes.com/m/dont_look_up_2021
allcinema
https://www.allcinema.net/cinema/379381

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