Netflixオリジナルのホラー映画
幾度も惨劇が起きる呪われた街、シェイディサイド
高校生たちがその邪悪な力に立ち向かう…………
気軽に見られるスラッシャー映画
3部作という試みが面白い
ホラー映画のツボを押さえた出来栄え
特に「スクリーム」好きなら楽しめるだろう
3部作だが、これ単体でも十分に面白かった
幾度も殺人が起きる呪われた街
その謎が少しずつ明らかになっていく
主演の高校生たちのキャラクターも魅力的
色々なホラーへのオマージュもあり、ファンならたまらないだろう
殺人鬼に襲われるスリルを味わいたいなら、最適な一作
予告編
作品情報
作品名「フィアー・ストリート Part 1:1994」(原題FEAR STREET PART ONE: 1994)
監督:リー・ジャニアク
キャスト:キアナ・マデイラ、オリヴィア・ウェルチ、ベンジャミン・フローレス・Jr、ジュリア・レーヴァルト、フレッド・ヘッキンジャー
上映時間:107分
製作国:アメリカ(2021年)
ざっくりあらすじ
何世紀も前から惨劇が繰り返し起こる街、シェイディサイド。その邪悪な力に、高校生たちが立ち向かう…………
感想(ここからネタバレ)
面白い試みのホラー
1994年
オハイオ州にあるシェイディサイド
そこのショッピングモールにある書店の店員ヘザーが殺された
マスコミは再びシェイディサイドで惨劇が起こったと書き立てた
その街では数世紀に渡って、幾度も殺人が繰り返されていた
シェイディサイドの女子高生であるディーナは憂鬱だった
恋人のサムと上手くいっていないのだ
そんな時、ディーナは弟のジョシュから、ショッピングモールで殺人が起きたことを知らされた
殺されたのは同じ高校の生徒だった
学校では殺人の話題で持ちきりだった
友人のケイトとサイモンは、魔女の呪いだとはやし立てた
ディーナは魔女など全く信じていなかった
隣の町、サニーヴェイル
シェイディサイドとは正反対で、全米でもっとも豊かで安全な街といわれている
そこで事件の追悼式が行われ、ディーナたちも参加することになった
ディーナは会場でサムを見かけた
サムはサニーヴェイルの高校生ピーターと抱き合っていた
追悼の最中、シェイディサイドとサニーヴェイルの高校生がケンカを始めた
街のことを馬鹿にされたのだ
帰りのスクールバスの中で憤慨するディーナたち
するとバスをピーターが車で追いかけてきた
助手席にはサムが乗っている
ピーターはバスにガラス瓶を投げつけた
逆上したディーナは車にペンキの入ったバケツをぶつけた
サムたちの乗った車はスピンし、森の中に突っ込んで…………
作品解説
原作はR・L・スタインの小説「フィアー・ストリート」三部作
リー・ジャニアクは女性監督で、三部作全てを担当する
監督作品は他に「ハネムーン」がある
本作は2020年6月から三部作を一ヵ月間隔で公開する予定だったが、新型コロナウイルスの影響でスケジュールが白紙となった
そのためNetflixでの配信となった
ディーナ
シェイディサイドの女子高生
家族はアルコール依存症の父親と弟のジョシュ
恋人のサムと疎遠になり落ち込んでいる
魔女の存在など信じていなかったが…………
演じるのはキアナ・マデイラ
他にはNetflixのドラマ「トリンケット ~小さな宝物~」に出演している
サム
ディーナの恋人
両親の離婚で、シェイディサイドからサニーヴェイルの高校に転校した
そのためディーナとの仲はギクシャクしている
ある事故をきっかけに、殺人鬼から命を狙われるようになり…………
演じるのはオリヴィア・スコット・ウェルチ
仲間たち
ケイト
ディーナの親友
優等生だがドラッグの売人をしている
お金を貯めて、シェイディサイドを脱出することが目標
サイモン
ケイトのボーイフレンド
お気楽で陽気な性格
ケイトと共にドラッグで稼いでいる
軽薄に見えるが、バイトで家族を支えている
ジョシュ
ディーナの弟
オタクで引きこもり気味
街の歴史や殺人事件に詳しい
ケイトに憧れている
緊張すると「上、上、下、下、左、右、左、右、B、A」とコナミコマンドを唱えるのが面白かった(笑)
冒頭シーン
本作は冒頭シーンから飛ばしている
主人公かと思われた女の子が、いきなり殺される
しかも殺した犯人であるライアンも死亡
最初から度肝を抜かれた
掴みはバッチリである
このシーンは明らかに名作ホラー「スクリーム」へのオマージュである
見ていて思わずニヤリとさせられた
ちなみに殺される女子高生を演じたマヤ・ホークは、イーサン・ホークとユマ・サーマンの娘
殺人鬼たち
本作では様々な殺人鬼が登場する
不気味なドクロのコスチュームの男
斧を振り回すジェイソンのような大男
ナイフで切り刻むいかれた女
何故、このシェイディサイドでは惨劇が絶えないのか
その原因は1666年にさかのぼる
魔女として処刑されたサラ・フィアー
復讐のため彼女は街に呪いをかけた
こうして数百年に渡って、街には様々な殺人鬼が出現し、多くの虐殺を繰り返してきた
ジェイソンやフレディ、ブギーマンなど、普通は殺人鬼はその作品に1人だけ
だが、この方法なら何人でも殺人鬼を登場させることが出来る
なかなか面白いアイディアである
三部作
「フィアー・ストリート Part 1: 1994」はかなりスタンダードなホラーであり、スラッシャー映画である
この一作だけでは、それほど印象に残らずに終わっていたかも知れない
しかし、最初から三部作で、1週ごとに続きを配信するという試みが凄い
しかも一作ごとに時代をさかのぼっていくなど、斬新すぎる
「フィアー・ストリート Part 1: 1994」
「フィアー・ストリート Part 2: 1978」
「フィアー・ストリート Part 3: 1666」
最初は劇場で一か月ごとに公開する予定だったという本作
だが、Netflixでの配信に変更されて、むしろ良かったかも知れない
劇場公開だとあまりに興行的なリスクが高い
一作目が爆死したらそれまでだからだ
Netflixでの配信なら、会員は何の負担もなく、気軽に続きを見ることが出来る
制作側も興行成績を心配する必要がない
まさにサブスク向きの方式だといえるだろう
この試みが成功すれば、シリーズ映画を連続で配信する方法が流行るかも知れない
まとめ
サービス満点なスラッシャー映画
最初から三部作というのも斬新
何よりこれ一作だけで、ホラーファンなら十分に楽しめるクォリティになっている
次に配信されるPart2が今から楽しみだ
Rotten Tomatoes
https://www.rottentomatoes.com/m/fear_street_part_one_1994
allcinema
https://www.allcinema.net/cinema/377643
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