Netflixオリジナルのスペイン映画
私立探偵のアリスは殺人事件の捜査のために、患者と偽ってある精神科病院に入院するが…………
驚きのどんでん返し
ミステリー好きにはかなりおススメ
精神病院を舞台にしたミステリー
患者として潜入し、殺人事件の捜査をするアリス
序盤はゆっくりとしたペースで退屈だった
しかし、物語が急展開して、そこからは怒涛の展開
何が真実なのか？
考えすぎて頭が痛くなった
病院に閉じ込められてしまうアリス
サスペンスものとしても面白い
キャストも皆が上手かった
やはりスペイン映画はレベルが高い
映画で驚かされるのが好きという人は必見
決して期待を裏切られることはないだろう
予告編
作品情報
作品名「神が描くは曲線で」（原題Los renglones torcidos de Dios）
監督：オリオル・パウロ
キャスト：バルバラ・レニー、エドゥアルド・フェルナンデス、ロレート・モーレオ、ンハビエル・ベルトラン、パブロ・デルキ、フェデリコ・アグアド、アデルファ・カルボ
上映時間：155分
製作国：スペイン（2022年）
ざっくりあらすじ
パラノイアを患っているとして、精神科病院に入院することになったアリス。彼女の本当の目的は、その病院で起きた不可解な殺人事件の捜査をすることだった…………
感想（ここからネタバレ）
驚きすぎて疲れた…………
潜入捜査
1979年のスペイン
アリス・グールドは夫のヘリオドロを殺そうとしたパラノイアであるとの疑いで、精神科病院に入院させられた
だが、それは偽りだった
アリスは私立探偵で、その病院で起きたある事件の捜査が本当の目的だった
信頼できる医師ドナディオと精神病院の院長アルバの協力で、アリスは患者として潜入することが出来た
副院長のモンセは何も知らされていないが、アリスに親身になって世話してくれた
アリスは自室で、本の中に隠しておいた資料を取り出した
事件は昨年、病院内で起こった
ダミアン・デルオルモという少年が、不可解な死を遂げたのだ
その少年の死は自殺として処理された
しかし、事件の2日後に父親のガルシアのところに手紙が届いた
”私でなくお前が殺した”
手紙にはそれだけ記されていた
ガルシアから依頼を受けたアリスは調査の結果、犯人は統合失調症の疑いが強いと判断した
怪しいのは病院の患者たちだ
精神科病院の規則は厳しかった
病院でアリスはイグナシオという患者と親しくなった
イグナシオは知的で、とても入院患者だとは思えなかった
ところが事件について尋ねると、イグナシオは口を閉ざしてしまい…………
作品解説
原作はトルクアト・ルカ・デ・テナによる1979年の同名小説
バルセロナの元メルセデス自動車工場が、70年代の精神科病院の舞台として使用された
監督は「ロスト・ボディ」「インビジブル・ゲスト 悪魔の証明」のオリオル・パウロ
脚本と監督を担当したNetflix映画「嵐の中で」は、タイム・トラベルものの大傑作
アリス・グールド
資産家で私立探偵
夫はヘリオドロ
精神科病院での少年の死を調べて欲しいという依頼を受ける
患者として病院に潜入するが、謎は深まるばかりで…………
演じるのは「マジカル・ガール」「ペトラは静かに対峙する」のバルバラ・レニー
精神科病院に閉じ込められ、真実を模索する探偵を好演
サムエル・アルバ
精神科病院の院長
野心的な人物
病院を大胆に改革したが、それによる問題も発生している
アリスの病院への潜入に協力したはずだったが…………
演じるのは「誰もがそれを知っている」のエドゥアルド・フェルナンデス
モンセ
副院長
院長の強引なやり方に疑問を持っている
次第にアリスに協力するようになり…………
演じるのはロレート・モーレオン
スペイン映画
スペイン映画には良作が多い
最近の作品では「檻の中」も面白かった
「神が描くは曲線で」を面白いと感じたなら、こちらも楽しめるだろう
ミステリー
ある精神科病院で少年が死んだ
私立探偵のアリスは、少年の父親からの依頼で、真相を探るため患者として病院に潜入する
何かを知っているようなそぶりのイグナシオ
双子のロムロとレム
無口な大男、エレファントマン
病院の患者は怪しい者ばかり
患者たちの中に犯人がいるのか？
序盤はオーソドックスなミステリーとして展開する
だが、物語は思いもよらぬ方向へ向かっていく
迷宮
主人公の私立探偵アリス
彼女は信頼できる医師ドナディオと精神病院の院長アルバの協力で、病院に潜入した
ところが、ようやく会えたアルバは、アリスのことを知らないという
ドナディオとも連絡が取れない
アリスは自分を探偵だと思い込んでいる精神病患者なのか？
視聴者が信じていた前提が、いきなり崩れる驚き
この感覚には覚えがある
思い出したのはこの作品
「シャッター アイランド」
マーティン・スコセッシ監督＆レオナルド・ディカプリオ主演
米連邦保安官テディ・ダニエルズは、失踪した女性患者の謎を探るために、ボストン沖の孤島に建つ犯罪者用精神病院を訪れるが…………
ちなみに「神が描くは曲線で」の原作が発行されたのは、「シャッター アイランド」より20年以上前
アリスが精神異常者なのか？
院長が嘘を言っているのか？
物語はここから、混沌の迷宮へと落ちていく
どんでん返し
本作の後半は驚きの連続
まさか時系列にまで仕掛けがあったとは思わなかった
2時間半と長めの作品だが、途中から時間は全く気にならなくなった
こんなに映画で騙されまくったのは久しぶり
驚きすぎて、最後はクタクタだった（笑）
映画好きやミステリー好きには、ご馳走のような作品である
見終わったら、誰もが感想やラストの意味を語り合いたくなるだろう
まとめ
傑作「嵐の中で」の監督の最新作も傑作だった
こんなに驚かされる映画を他に知らない
映像や音楽など、技術的にもハイレベル
2022年、最高のミステリーである
Rotten Tomatoes
https://www.rottentomatoes.com/m/gods_crooked_lines
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