Netflix「呪怨:呪いの家」ネタバレ感想 これが真の呪怨…………!!

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「リング」と並ぶジャパニーズ・ホラーの人気シリーズ「呪怨」
ハリウッドで映画化もされた
その「呪怨」がNetflixで初のドラマ化
映画「呪怨」には基となった実際の事件があった
そういうコンセプトで作られている
全話見た感想としてはかなり怖かった!!
本気で悪夢を見そうになるレベル
高い水準のホラーとなっている
ただ注意すべきは万人向けではないこと
映画「呪怨」の基となった物語というコンセプトだけに、かなりリアル寄りな作品となっている
軽い気持ちでホラーを見たいという人には向かないだろう
派手な演出も控えめだ
また暴力シーンや不快な場面がいくつか見られる
中には目を覆いたくなるシーンもある
人によっては拒否反応が起こるだろう
役者陣は好演
映像のクォリティも高い
下手な日本のホラー映画を上回っている
シリーズの中でも上位の出来栄え
「呪怨」シリーズのファンやホラー映画好きなら、見ない理由はない
だが、相応の覚悟が必要だ


予告編

『呪怨:呪いの家』予告編 – Netflix

作品情報
作品名「呪怨:呪いの家」
監督:三宅唱
脚本:高橋洋、一瀬隆重
キャスト:荒川良々、黒島結菜、里々佳、長村航希、岩井堂聖子
全6話
製作国:日本(2020年)

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ざっくりあらすじ

1988年、心霊研究科の小田島泰男は若手タレントの本庄はるかから、マンションで不気味な足音が聞こえるという相談を受けるが…………

「呪怨」シリーズとは

「呪怨」は2000年、東映ビデオからVシネマとして発売されたのが始まりである
監督・脚本は清水崇
ビデオ版の2本は怖いと評判を呼び、2003年に劇場版「呪怨」が公開された

その後、劇場版「呪怨2」が公開され、2004年には「THE JUON/呪怨」としてハリウッドでリメイクもされた

最初にビデオ版「呪怨」を見た時の衝撃は忘れられない
心底震え上がったのを、今でも覚えている
個人的には「呪怨」は最初のビデオ版2本がピークで、その後の劇場版やハリウッド版は物足りない出来だった
伽椰子も今では「貞子vs伽椰子」のように、もはやネタキャラ扱い
その辺りで「呪怨」シリーズへの興味は失った

今回の「呪怨:呪いの家」はあのビデオ版と同じような感触を覚えた
こけおどしではない
ガチで観客を恐怖のどん底に叩き落す
かなり骨太なホラーとなっている

感想(ここからネタバレ)

久々に見る「呪怨」シリーズ
まさかNetflixで新作が見られるとは
あとエンディング曲が妙に怖い…………

呪いの家

1988年、心霊研究家の小田島泰男はコメンテーターとして、ある心霊番組に出演していた
共演した若手のタレントの本庄はるかは、マンションで子供が走り回る音がするという話を披露した
番組終了後、はるかは小田島に恋人の哲也の様子が最近おかしいと相談を持ち掛けた
マンションで1人でいる時に、何かを見たというのだ

小田島は哲也を訪ねて、話を聞いた
哲也ははるかのマンションの異変は、自分が原因かも知れないと打ち明けた
最近、不動産の紹介で、ある一軒家を見に行った
あの家にいた何かのせいかも知れない
小田島はその家がどこにあるのか尋ねた
哲也は頑として答えなかった

一方、ある高校に聖美という1人の女子高生が転校してきた
聖美はクラスメートの女の子2人から、猫屋敷を見に行かないかと誘われた
そこは空き家で猫がいっぱい住み着いているというのだ
他の学校の男子生徒も合流し、聖美たちはその家を訪れたのだが…………

荒川良々

心霊研究家の小田島泰男を演じる
訪れた人間を不幸にする呪いの家
小田島はあらゆる手を使い、その家の場所を突き止めようとする
やがて小田島とその家との思いがけない因縁が明らかになるが…………

「あまちゃん」など、どちらかというとコミカルな役が多い印象の荒川良々
なぜホラーの主役に抜擢されたのか疑問だった
だが、見てみるとなかなか良い
物語が基本的に重苦しいので、荒川良々のどこかとぼけた風貌がいい息抜きになった
ビデオ版「呪怨」も主役が柳ユーレイだったし、二枚目俳優が演じるより適役だったかも知れない

黒島結菜

若手タレントの本庄はるかを演じる
住んでいるマンションで子供の足音が聞こえる
それが思いがけず呪いの家へつながっていく

恋人の哲也の不可解な死
全ての原因はあの家ではないか
はるかは後戻りできないところへ深入りしていく

里々佳

クールな女子高生の聖美を演じる
彼女の身に降りかかる不幸には、目を覆いたくなった
こんなシーンが本当に必要だったのか、疑問に思ったほどだ
この作品は悲惨な現実を容赦なく描きだす

数年後、落ちぶれた聖美
その体当たりの熱演も凄かった

高橋洋

どうせありがちなスピンオフだろう
最初は期待もしていなかったドラマ版「呪怨」
しかし、脚本が高橋洋だと知って、いっきに期待度が跳ね上がった

大ブームを巻き起こした劇場版「リング」
貞子誕生の秘密を描いた「リング0 バースデイ]
黒沢清監督のサスペンス「蛇の道」
どれも傑作だ

そして個人的にこの世でもっとも怖いホラー映画だと思っている「女優霊」

この映画、とにかく怖い
心底、ゾッとする映画だった

久々に高橋洋脚本のホラーが見られる
それだけでも「呪怨:呪いの家」には満足

再起動

「呪怨」はフィクションである
このドラマ版の面白いところは、「もし呪怨が実話をベースにした作品だったら?」と発想したところ
こちらが実際にあった真実の呪怨
そういうコンセプトで再起動したことだ

これはティム・バートン版の「バットマン」を、「バットマン・ビギンズ」としてリアル寄りに再起動したクリストファー・ノーランのやり方に近い
「呪怨」は実際にあった話
そんなリアリティを出すために、ドラマ版は「女子高生コンクリート詰め殺人事件」「松本サリン事件」など、当時起こった凄惨な事件のニュースを劇中で頻繁に挿入している
それらの常軌を逸した事件を並べられると、「呪いの家」だって実際にあってもおかしくないと思えてくる

実話ベースになったことで、派手さやけれん味のようなものは薄れてしまった
そのためホラー映画としては少し地味である
だが、こけおどしではない心底ゾッとするような恐怖を描くことに成功している
逆に伽椰子や俊雄が大活躍するような作品を期待している人には合わないだろう

呪い

「呪怨」の怖さとは何か?
それは理不尽さである
登場人物の多くは何か悪事を働いたわけではない
ただその家とかかわりを持ってしまっただけ
それだけで彼らには理不尽な恐怖や死が訪れる
それがどんなに優しい人や善人だろうとだ
決してその呪いの連鎖から逃れられない

それはある意味ウィルスのような恐怖である
一度感染すると、どこにいようが追いかけてくる
そこには何の理由もない
だからこそ恐ろしい

まとめ

「呪怨」シリーズ初のドラマ化
かなり気合が入っていた
過激な内容も含まれるため、人を選ぶだろう
ファンからも賛否あるかも知れない
しかし、意欲的で見ごたえのあるホラーに仕上がっている
見たら呪われそうな気分になるほどだ
心底震え上がりたいという人には、ピッタリの作品である

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けっこうホラー映画は見ている方だ しかし、見終わって大体30分もあれば、気持ちを切り替えられる 引きずることなど、めったにない ...


Ju-on: Origins (2020– ) on IMDb


Rotten Tomatoes
https://www.rottentomatoes.com/tv/ju_on_origins/s01
allcinema
https://www.allcinema.net/cinema/373043

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