「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」感想と解説(ネタバレあり) タランティーノの集大成!!

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クェンティン・タランティーノ監督の最新作
ある意味、今年最大の注目作といっていい
さて、肝心の作品はというと………………

やっぱり面白かった!!

タランティーノの映画愛が炸裂
レオナルド・ディカプリオとブラッド・ピットという夢の共演
古き良きハリウッド
豪華なキャスト
ユーモア満載
終盤の全く先の読めないスリリングな展開
最高にタランティーノ映画だった!!
ただ個人的には満喫したのだが、映画にあまり興味のない人には敷居が高い作品かも知れない
最低でもシャロン・テート殺人事件の概要ぐらいは知っていないと、前半は意味が分からないだろう
見る前に簡単にでもネットで目を通しておくといい
タランティーノが集大成と呼ぶ本作
ファンなら必見
映画好きなら絶対に見逃せない作品だ


予告編

作品情報
作品名「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」(原題Once Upon a Time… in Hollywood )
監督:クエンティン・タランティーノ
キャスト:レオナルド・ディカプリオ、ブラッド・ピット、マーゴット・ロビー、ダコタ・ファニング、ブルース・ダーン、アル・パチーノ
上映時間:161分
製作国:アメリカ(2019年)

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ざっくりあらすじ

落ち目のテレビ俳優リック・ダルトンとリックのスタントマンで公私に渡り彼を支えてきたクリフ・ブース。ある日、リックの家の隣に時代の寵児となった映画監督のロマン・ポランスキーとその妻のシャロン・テートが引っ越してきて………………

感想(ここからネタバレ)

今年最大の注目作
これを見るまでは死ねない
久々に朝から緊張した

黄金期の終わり

リック・ダルトンはかつてはテレビの西部劇「賞金稼ぎの掟」で名をはせたが、今では落ちぶれてドラマの悪役やゲスト出演で食いつなぐ日々
映画プロデューサーのマーヴィン・シュワーズから「イタリアの西部劇」に出てみないかと誘われているが、落ち目だということを認めるようで気が乗らない
おかげで情緒不安定で酒に溺れる毎日だ
そんなリックを公私ともに支えるのは彼のスタントマンのクリフ・ブース
クリフはいつもマイペースで、弱音を吐くリックを励ましていた

そんなリックの家の隣には1ヵ月前から、「ローズマリーの赤ちゃん」で一躍時の人となったロマン・ポランスキー監督と新進女優のシャロン・テート夫妻が住んでいた
世間から脚光を浴びている二人と落ち目の二人
隣人でありながら全く違う立場
ハリウッドではよくあることだった

リックは翌日、クリフの運転でスタジオに向かった
テレビ西部劇「対決ランサー牧場」のパイロット版に悪役として起用されたのだ
ところが昨夜飲みすぎて、体調は最悪だった
そのため何度もセリフを忘れて、撮影をストップさせてしまう
リックは控室に戻ると、自分の不甲斐なさに絶望し、周りの物に当たり散らした

リックの撮影が終わるのを待っているクリフは暇を持て余し、街を車で流していた
そんな時、以前に見かけたヒッピーの少女と再会
彼女を車で送ることになった
スパーン映画牧場に仲間と住んでいるという
そこはクリフにとっても馴染みのある場所だった
スパーン映画牧場はすっかり廃れて、ヒッピーの若者たちが住んでいた

「ぜひチャーリーに会わせたい」

クリフはその場の雰囲気に異様なものを感じていた………………

クェンティン・タランティーノ

タランティーノ9作目の監督作品である
彼は脚本に5年をかけたという

長台詞
ポップカルチャーへの言及
ユーモア
男の友情
予測不能の展開
突発的な暴力

これまでのタランティーノ作品のエッセンスが存分につまっている
そして何より映画やハリウッドへの愛が溢れている
タランティーノが集大成というだけある

クェンティン・タランティーノは10作で監督を引退すると宣言している
自分の作品には自信があり、フィルモグラフィを美しいラインナップで完結させたいのだそうだ
これだけの作品が作れるのに、何とももったいない
今のハリウッドでオリジナルの作品が作れて、しかも客が呼べるというのは、本当に貴重な人材なのだ
いつか気が変わるのを祈りたい

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レオナルド・ディカプリオ

タランティーノ作品には「ジャンゴ 繋がれざる者」に出演
本作は「レヴェナント蘇えりし者」でアカデミー主演男優賞を獲って以来、4年ぶりの映画出演である

今回のレオナルド・ディカプリオ演じるリック・ダルトンという男は、ひと言でいって情けない
かつてはテレビ西部劇で名をはせたが、映画に転向しようとして失敗
今では悪役や単発のゲスト出演で食いつないでいる
相棒のクリフに対しても弱音ばかり

「俺はもうおしまいだ!!」
「こうなったら人前で泣いてやる」

撮影で一緒になった8歳の少女の前で思わず泣き出すシーンは、まさに白眉の名場面
見ていて大笑いしてしまった
少女に慰められるレオナルド・ディカプリオ
凄い絵面である
「ウルフ・オブ・ウォールストリート」といい、こういう情けない男もディカプリオは上手い

テレビでは不敵な男を演じるスターの私生活のギャップが面白い
ディカプリオは文句なしの熱演
駄目人間だが憎めない男を見事に演じた

ブラッド・ピット

タランティーノ作品には「イングロリアス・バスターズ」で主演

今回のブラッド・ピットは格好いい!!

リックのスタントマンで親友のクリフ・ブース
マイペースで優しく強く不敵でタフ
何より頼りになる
リックがテレビの中で演じるヒーローが、現実に抜け出してきたような人物だ

クリフと若きブルース・リーとの対決シーンは素晴らしい
ブルース・リーには悪いが、クリフの格好よさに惚れ惚れ
マンソン・ファミリーの牧場に乗り込むシーンやクライマックスなど、リックの数倍活躍していた(笑)

クリフのキャラクターにはタランティーノのスタントマンや裏方への畏敬の念が感じられる
映画はスターだけで成り立つわけじゃない
陰で支える人間がいてこそなのだ
そういう意味でクリフのキャラクターは秀逸である
また、演じるのがブラッド・ピットだからこその存在感だろう

マーゴット・ロビー

本作のキーパーソンであるシャロン・テートを演じるマーゴット・ロビー
タランティーノ作品は初
実はレオナルド・ディカプリオとは「ウルフ・オブ・ウォールストリート」で、ブラッド・ピットとは「マネー・ショート 華麗なる大逆転」で共演している

マンソン・ファミリーに惨殺された悲劇の女優として知られるシャロン・テート
演じるマーゴット・ロビーは実に瑞々しく、まるで天使のように演じる
本当にシャロン・テートが復活したかのようだ
見ていて切なくなるのは、事件の顛末を知っているからだろう

シャロン・テートが映画館で自分の出ている映画を鑑賞するシーンがある
作品はディーン・マーティン主演の「サイレンサー第4弾 破壊部隊」
実はスクリーンに映っているシャロン・テートは、本人のものである
マーゴット・ロビーのそっくりぶりに唸らされる

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映画愛

劇中で流れる様々な映画やテレビドラマ
登場するブルース・リースティーヴ・マックィーンなどの有名人たち
様々なポップカルチャー

とても全ては把握できない
映画好きにはリトマス試験紙のような作品だ
自分の知識の浅さを思い知らされる

タランティーノは本作は凄く個人的な映画だと語った
監督の様々な記憶や思い出が詰まっているのだろう
ハリウッドの黄金期の終わり
それをシャロン・テート事件と絡めて描いたところに、タランティーノの非凡さを感じさせる

シャロン・テート事件

事件は1969年8月9日に起こった
「ローズマリーの赤ちゃん」で有名な映画監督ロマン・ポランスキー邸で4人の男女の死体が見つかったのだ
殺されたのはポランスキーの妻で妊娠8ヶ月だったシャロン・テートとその友人でコーヒー王の跡取り娘のアビゲイル・フォルジャー、その恋人ヴォイテク・フラウコウスキー、プレイボーイのヘア・スタイリストのジェイ・シブリング
また、たまたま通りがかってカルト集団に声をかけた若い男も銃殺された
やったのはチャールズ・マンソン率いるカルト集団
いわゆるマンソン・ファミリーだった

シャロン・テートが殺されたのは全くの偶然だった
ポランスキーの家は元々は音楽プロデューサーのテリー・メルチャーが住んでおり、マンソンは彼と知り合いだった
無差別殺人を行うのに、相手は誰でも良かった
マンソンも実行犯のテックス・ワトソンも、そこがロマン・ポランスキーの家だということも知らなかったのだ
シャロン・テートは16回刺されていた

この事件は世間に大きな衝撃を与えた
ハリウッドのセレブが意味不明な理由で殺されたのだ

現実は映画のような勧善懲悪ではない

ハリウッドの黄金期に終止符を打ったものの一つは、この事件だともいえるかも知れない

「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」ではこの凄惨な事件は起きない
ハリウッドは落ち目の二人に救われたのだ
ラスト、架空のキャラクターであるリック・ダルトンと、悲劇を免れたシャロン・テートは、映画の中で初めて接触する
そのあり得ない、でも幸せな光景に強く胸を打たれた

まとめ

クェンティン・タランティーノ渾身の作品である
その溢れる映画愛に感動
ハリウッドの黄金期とシャロン・テート事件を結びつける着眼点も見事
何よりレオナルド・ディカプリオとブラッド・ピットの共演など、もう2度とないかも知れない
シリーズ物やCG映画ばかりもてはやされる昨今
こういう気勢を吐くオリジナルの映画は本当に貴重である

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Once Upon a Time... in Hollywood (2019) on IMDb


Rotten Tomatoes
https://www.rottentomatoes.com/m/once_upon_a_time_in_hollywood
allcinema
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=367638

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