Netflix「マチルダ・ザ・ミュージカル」ネタバレ感想 大ヒット・ミュージカルを映画化!!

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Netflixオリジナル映画
優れた才能を持っているが両親の愛に恵まれなかったマチルダは、横暴な校長に勇気を振り絞って立ち向かっていく…………

大ヒット・ミュージカルを映画化
素晴らしい完成度で、ミュージカル好きなら必見

「チャーリーとチョコレート工場」で知られるロアルド・ダールの児童文学が原作
監督マシュー・ウォーチャス、脚本家デニス・ケリー、作曲家ティム・ミンチンと舞台版のスタッフが集結した
主人公のマチルダが本当に魅力的
マチルダは天才少女だが、演じるアリーシャ・ウィアーも天才的な演技を披露している
原作は児童文学だが、内容はかなりブラック
マチルダの両親や校長が、徹底的に人間のクズとして描かれる
特にトランチブル校長を演じるエマ・トンプソンの怪演が凄まじい
こんな強烈な悪役、久々に見た
歌や踊りも見事な出来
きっと好きな曲が見つかるだろう
孤独なマチルダが本当の家族と呼べる人に巡り合うストーリーも魅力的
ラストは多幸感に包まれた
2023年3月に日本オリジナル・キャストで、日本初公演が決定している「マチルダ・ザ・ミュージカル」
一足先に映画が見られるとはお得すぎる
ミュージカル好きや「チャーリーとチョコレート工場」好きなら見逃すべきではないだろう

予告編

『マチルダ・ザ・ミュージカル』ティーザー予告編 | Netflix

作品情報
作品名「マチルダ・ザ・ミュージカル」(原題Roald Dahl’s Matilda the Musical)
監督:マシュー・ウォーチャス
キャスト:アリーシャ・ウィアー、エマ・トンプソン、ラシャーナ・リンチ、スティーヴン・グレアム、アンドレア・ライズボロー、シンドゥ・ヴィー
上映時間:122分
製作国:イギリス、アメリカ(2022年)

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ざっくりあらすじ

マチルダは賢くて想像力豊かな少女だったが、両親はそんな彼女に全く無関心だった。マチルダは家庭に居場所がなくて、いつも図書館に入り浸っていた。そんな彼女が皆に遅れて、学校に通うことになった。ところが学校は子供嫌いのトランチブル校長が支配する監獄のような場所だった…………

感想(ここからネタバレ)

原作は児童文学なのに、内容はかなり強烈…………

マチルダ、学校へ

マチルダ・ワームウッドは幼いながらも、優れた頭脳と豊かな想像力を持った才気あふれる少女だった
だが、両親はマチルダを愛さなかった
両親はくだらないテレビ番組と金もうけに夢中で、マチルダに辛く当たった
マチルダは家庭に居場所がなく、ミセス・フェルプスの図書館に入り浸っていた

ある日、両親がマチルダを学校に通わせていないことが問題になった
マチルダは皆から遅れて学校に通えることになった
しかし、そのクランチェムホール小学校は監獄のような学校だった
トランチブル校長は子供が大嫌いで、生徒たちを厳しい校則で縛り付け、まるで独裁者のように振る舞っていた

マチルダはミス・ハニー先生のZ組に入った
ミス・ハニーは優しい生徒想いの教師だった
すぐにミス・ハニーは、マチルダの並外れた才能に気付いた
算数も国語も同年代の子よりずば抜けている

マチルダの才能を伸ばしてあげたい
ミス・ハニーは意を決して、トランチブル校長のところへ行った
マチルダを上級生のクラスに入れてあげて欲しい
そうミス・ハニーは校長に懇願した
だが、トランチブル校長はそれを許さなかった
子供は決まった枠組みの中で、大人のいうことを聞いておけばいい
特に自分の言うことを!!

マチルダはトランチブル校長に目をつけられた
しかし、賢くて勇敢なマチルダに、子供たちは信頼を寄せるようになり…………

作品解説

本作はロアルド・ダールの名作児童文学「マチルダは小さな大天才」の2度目の映画化
1作目は1996年のダニー・デヴィート監督作「マチルダ」

「マチルダ・ザ・ミュージカル」の映画化は2013年11月に初めて発表された
2020年1月、プロジェクトは正式にスタートした

2022年11月25日に「マチルダ・ザ・ミュージカル」は、英国で劇場公開された
それ以外の国は、Netflixでの配信となった

マチルダ・ワームウッド

高い知能と豊かな想像力を持った少女
両親には男の子が良かったと、相手にされていない
物語を考えることが好き
勇気があり、正義感が強い

自分の運命は自分で変えてみせる
非常にポジティブで主人公向きの性格
次第に不思議な能力に目覚めていく
演じるのはアリーシャ・ウィアー
撮影時は11歳から12歳だったが、素晴らしい演技を披露

トランチブル校長

元オリンピックのハンマー投げ選手
冷酷で陰湿な性格
子供が大嫌いで、この世から消えてしまえばいいと願っている
生意気なマチルダに目をつけるが…………

こんな邪悪なキャラクター、そうそうお目にかかれない
強烈な悪役である
演じるのは「ハワーズ・エンド」「ウォルト・ディズニーの約束」などの名優エマ・トンプソン
トランチブル校長は舞台では男性俳優が演じるため、本作も最初はレイフ・ファイアンズが候補に挙がっていた

ミス・ハニー

マチルダの担任
優しくて生徒想いの教師
校長のやり方を何とかしたいと思っている

邪悪な大人が多い本作では良心的存在
演じるのは「キャプテン・マーベル」や「007 ノー・タイム・トゥ・ダイ」のラシャーナ・リンチ

ロアルド・ダール

ロアルド・ダールはイギリスの作家
宮崎駿もファンとして知られる
「ジャイアント・ピーチ」「チャーリーとチョコレート工場」「ファンタスティック Mr.FOX」「BFG: ビッグ・フレンドリー・ジャイアント」「魔女がいっぱい」など、多くの作品が映像化されている

「マチルダ・ザ・ミュージカル」の原作は1988年の「マチルダは小さな大天才」

ミュージカル

「マチルダ・ザ・ミュージカル」は英国ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーが2010年に製作
興行収入の上でも成功し、2012年のローレンス・オリヴィエ賞において新作ミュージカル作品賞を含む7部門を受賞し、当時最多受賞となった
2013年にはブロードウェイに進出し大成功
トニー賞においてミュージカル脚本賞を含む5部門を受賞した
全世界で1100万人以上を動員
2023年春には日本オリジナル・キャストによる日本初公演が決定している

ちなみに原作や舞台版ではマチルダにはマイケルという兄がいるが、映画では登場しない

監督マシュー・ウォーチャス、脚本家デニス・ケリー、作曲家ティム・ミンチン
本作では舞台版のスタッフが集結
そのためミュージカルシーンのクォリティは高い
ティム・ミンチンは映画のために、新曲も書きおろしている

もっとも好きな曲はマチルダが歌う「いたずら」

”人生は不公平なの。笑顔で耐えてちゃダメなの。我慢をしてたら、いつまでも変わらない。小さくても何か出来る。諦めたらそこで終わり。黙って好きにさせてたら、認めてるのと同じことよ。そんなのヘン! おかしいなら直さなくちゃ”

この歌詞にはハッとさせられた
子供だけではなく大人も強く共感できるだろう
非常に心の琴線に触れる曲だ

革命

マチルダの両親、トランチブル校長
本作には邪悪な大人たちが登場
特にトランチブル校長は強烈
何しろ校則が「子供たちはうじ虫」なのだ

子供をハンマー投げのように、空に放り投げる
内側に棘が並ぶ小さな箱に、子供たちを閉じ込める
チョコレートケーキをつまみ食いした生徒に、ホールケーキを完食させる

しつけというより、もはや虐待
心底、おぞましかった
ここまで強烈な悪役を久々に見た
映画を見ている最中、演じてるのがエマ・トンプソンだと全く気付かなかった
演技派とはいえ凄い

だが、マチルダはそんな校長に「ノー」と言う
その姿は怯えていた他の生徒たちに勇気を与える
非情な校長に、皆が立ち向かうクライマックスは爽快

家族

マチルダの両親
血のつながった実の父親と母親だ
しかし、2人はマチルダを愛さない
それどころか「おまえが私たちの人生を壊した」とマチルダを責める
見ていて本気で腹が立った

そんなマチルダは学校でミス・ハニーと出会う
2人はお互いを必要としていた
本当の家族とは、血のつながりなど関係ない
ラストは非常に感動的
この上ない幸福感に包まれる

まとめ

もはや名作レベルのミュージカル
ストーリーも子供向けと見せかけて強烈
マチルダが強くてけなげで魅力的だった
大人が見ても、色々と得るものが多い
間違いなく2022年のミュージカル映画の上位の作品だ

Roald Dahl's Matilda the Musical (2022) on IMDb

Rotten Tomatoes
https://www.rottentomatoes.com/m/roald_dahls_matilda_the_musical
allcinema
https://www.allcinema.net/cinema/385888

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