Netflix「スノーピアサー」第1話と第2話ネタバレ感想 ポン・ジュノ監督の傑作SFをドラマ化!!

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「パラサイト 半地下の家族」で韓国映画でありながらアカデミー賞の作品賞という歴史的な快挙を成し遂げたポン・ジュノ監督

強烈な一撃である ほとんどの映画は見終わって1時間もすれば、頭の中から消える だが、この「パラサイト 半地下の家族」は、見てから一晩経っ...

彼が2013年に監督した傑作SF「スノーピアサー」
そのドラマ版が登場
第1話と第2話が配信された
氷河期に突入した地球で残された人類は、永久に走り続ける列車の中で暮らしていたが…………
ドラマ版の感想はそこそこ面白かった
少なくとも退屈はしなかった
しかし、映画と比べるとかなり落ちる出来
映画版を個性的な店主が作る韓国料理だとすると、ドラマ版はファミリーレストランの味
無難だが引っかかるものがない印象
改めてポン・ジュノ作品はオンリーワンだと痛感した
ストーリーも尺を稼ぐために、余計なものを入れすぎて冗長になっていると感じた
ジェニファー・コネリーはさすがの貫禄
今後のストーリー展開に期待したいところだ


予告編

作品情報
作品名「スノーピアサー」シーズン1(原題Snowpiercer)
企画:ジョシュ・フリードマン、グレーム・マンソン
製作総指揮:ポン・ジュノ
キャスト:ジェニファー・コネリー、ダヴィード・ディグス、ミッキー・サムナー
製作国:アメリカ(2020年)

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ざっくりあらすじ

地球温暖化を解決するため、科学者は人工冷却物質を散布した。ところがそれにより、地球は氷河期へと突入してしまう。残された人類は永久に走る列車の中で生活していた…………

感想(ここからネタバレ)

Netflixオリジナルという扱いになっているが、実際に制作したのはアメリカの動画配信サービスTNT
アメリカと中国以外の国では、Netflixが配信した
そのため全話一挙配信はされていない

残された人類

地球温暖化の深刻化
このままでは取り返しのつかない事態になる
人類は人工冷却物質を空中に散布し、地上の温度を下げようと試みた

しかし、それは最悪の結果を招いた
大地は雪と氷に覆われ、地球は氷河期へと突入してしまったのだ

生き残ったわずかな人類は起業家ウィルフォードが作った「永久機関」によって走り続ける列車「スノーピアサー」に乗り込んだ
それから7年が経った
スノーピアサーはいまだに地球を走り続けていた

列車の内部は厳格な階級社会だった
全ては前方車両の富裕層が支配していた
スノーピアサーに「無賃乗車」をした人々
彼らは最後尾の車両に押し込まれ、奴隷のような扱いを受けていた

最後尾人(テイリー)たちの不満は日に日に高まっていた
何とか前方車両へ行き、この列車を乗っ取る
彼らは革命を起こそうとしていた

元殺人課の刑事レイトンは、すぐにでも行動を起こそうとする彼らを、必死に押しとどめていた
前方車両まではいくつもの厳重な扉で守られている
今はまだ列車内の情報が少なすぎる
行動を起こしても無駄死にだ

そんなある日、レイトンは兵士たちに連行される
レイトンはメラニーという女性の前に連れていかれた
彼女は列車内のアナウンスを担当している地位の高い人物だった

列車内で殺人事件が起こった
元殺人課の刑事であるレイトンに捜査して欲しい

列車の内部を探ることが出来る
レイトンは最後尾の仲間たちのために、依頼を引き受けるのだが…………

レイトン

元殺人課の刑事
7年前に妻と共にスノーピアサーに無理やり乗り込んだ
現在は妻は前方車両で暮らしている
冷静な性格
演じるのはダヴィード・ディグス

メラニー

スノーピアサーの乗務員
ファーストクラスの乗客のお世話と、列車内でのアナウンスを担当している
安全な旅が遂行されるように、心血を注いでいる
演じるのはオスカー女優のジェニファー・コネリー

映画「スノーピアサー」

2013年製作
ポン・ジュノ監督が欧米のキャストを招いた、初の英語作品
原作はフランスのグラフィックノベル「Le Transperceneige」

基本的な設定はドラマ版とほとんど同じ
氷河期に突入した地球
17年後、残された人類は「スノーピアサー」と呼ばれる列車の中で暮らしていた
最後尾の貧困層は理不尽な支配に憤り、列車の乗っ取りを企てるが…………
出演はクリス・エヴァンス、ソン・ガンホ、ジョン・ハート、エド・ハリスと豪華

社会格差
暴力
個性的なキャラクターたち
ブラックユーモア

列車内のビジュアルも素晴らしい
ソン・ガンホの怪演も見どころ
強烈な魅力を持った傑作SFである

映画とドラマ版の違い

同じ原作だが映画とドラマ版ではアプローチが異なっている

映画ではあくまで主人公カーティスの視点で、物語が進行する
そのため最初は前方車両の様子は一切描かれない
カーティスが前に進むごとに、観客も新しい車両を目にすることとなる

水族館
レストラン
学校
酒場

次はどんな車両なのか?
そんなワクワク感を生み出すことに成功している

ドラマ版は最後尾のレイトンと前方車両のメラニー、2人のドラマが交互に描かれる
そのため列車の全貌は、最初から視聴者に明らか
これは映画とドラマというメディアの違いにより、やむを得ないところだろう
だが、映画にあったワクワク感が失われてしまったのも事実だ

また映画はポン・ジュノ監督らしいあくの強い作品となっている
内容はかなりシリアスなのに、ところどころで強烈な笑いをぶち込んでくるのだ
「ハッピー・ニュー・イヤー!!」のシーンなど、あまりにシュールで忘れられない
このブラックなセンスは、テリー・ギリアム監督の名作SF「未来世紀ブラジル」を彷彿とさせる

ドラマ版でもっともガッカリしたのは、ギャグやユーモアが一切ないこと
内容がシリアスなので、笑いを取りにいくポン・ジュノのセンスの方が異常なのは理解できる
しかし、映画に比べて生真面目すぎて面白みがないのだ
ここは本当に残念
やはりポン・ジュノ作品はポン・ジュノにしか撮れないということか

二つの視点

ドラマ版と映画の最大の違い
それはドラマ版にはレイトンとメラニーという2人の主人公がいることである
しかも第1話の最後で、このスノーピアサーの支配者ウィルフォードの正体は、メラニーだということがあっさり明かされる

映画のウィルフォードを演じたのはエド・ハリスだった
乗客を生かすために格差を作り、列車内のバランスを保つ
禍々しい存在でありながら、一概に否定も出来ないカリスマ性を持っていた

第2話までの段階では、メラニーはかなり良識のある人物として描かれている
レイトンにも好意的だ
見ているとメラニーたちの事情も分かると同情すら覚えるようになる

貧困層と富裕層
両者を公平に描くことで、貧困層の逆襲という主題が薄らいでしまっている印象
これはもう少し先まで見ないと、結論は出せないだろう

革命

ドラマも映画も作品のテーマは「革命」だろう
特に映画はストレートな革命物語だった
だが、ドラマでは列車内での殺人事件という、映画になかった要素を追加している

これはこれでミステリーとして楽しめるかも知れない
けれど露骨な尺稼ぎのようにも感じる
映画のストーリーのままでは、ドラマ版はすぐに終わってしまうからだ

すでに完成されているものを、無理に引き延ばした感
映画を見た多くの人が同じように感じるだろう
最終的にこの殺人事件のくだりが、どこに着地するのか
そして、物語のテーマに上手く絡み合うのか
今後の展開を見守るしかない

見どころ

否定的なことばかり書いてしまったが、決して見どころがないわけではない
まずかなり力の入ったビジュアルが素晴らしい
列車内のセット
凍り付いた地上
見ごたえ抜群だ
相当な製作費が注ぎこまれていると感じた

また要所要所にあるアクションシーンも見どころ
雪崩や障害物
スペクタクルシーンも迫力満点
様々な見せ場が用意されている

そして、ジェニファー・コネリーの存在感が素晴らしい
他のキャストと比べて、一線を画している
さすがオスカー女優という貫禄だ
彼女目当てでも楽しめるだろう

まとめ

ポン・ジュノ監督の傑作SFのドラマ版
相当に力が入っているのは分かる
しかし、監督のファンとしては、かなり物足りない出来
全てが無難にまとまっている印象
もっと強烈なインパクトが欲しかった
シーズン2もすでに決まっているという本作
続きに期待するしかない


Snowpiercer (2020– ) on IMDb


Rotten Tomatoes
https://www.rottentomatoes.com/tv/snowpiercer/s01
allcinema
https://www.allcinema.net/cinema/372702

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