映画「スパイダーマン ファー・フロム・ホーム」感想と解説(ネタバレあり) エンドゲームのその後………………

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壮絶で重厚な雰囲気だった「アベンジャーズ エンドゲーム」

見終わって茫然とした 「インフィニティ・ウォー」を見てから1年 ずっとこの日を待ち望んでいた その間、ストーリーの展開をあれこれ予想し...

一転して、こちらはゆるくて軽いノリである
あのスパイダーマンがニューヨークを飛び出し、初めてヨーロッパへ
片思いの相手であるMJへのピーターの恋模様や、行く先々でのトラブルが描かれる
ジェイク・ギレンホール演じるミステリオがいいキャラ
ヨーロッパでピーターにつきまとうニック・フューリーも面白かった
モンスターのような敵が出てきたり、アクションは派手
意表をつく展開も用意され、飽きさせない
「エンドゲーム」のエピローグとしても興味深いものとなっている
そして、マーベル作品の今後を匂わせるシーンも………………
MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のフェーズ3の締めくくりとなる本作
マーベルファンなら絶対に見逃せない作品だ


予告編

映画『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』予告(6.28世界最速公開)

作品情報
作品名「スパイダーマン ファー・フロム・ホーム」
監督:ジョン・ワッツ
キャスト:トム・ホランド、サミュエル・L・ジャクソン、ゼンデイヤ、コビー・スマルダース、ジョン・ファブロー、マリサ・トメイ、ジェイク・ギレンホール
上映時間:133分
製作国:アメリカ(2019年)

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ざっくりあらすじ

激しい戦いが終わり、日常は平穏を取り戻した。ピーター・パーカーは夏休みに学校が企画したヨーロッパ旅行に出かけた。そこでピーターは片思いの相手MJに想いを伝えるつもりだった。ところが旅行先でピーターの前に、元「S.H.I.E.L.D.」長官のニック・フューリーが現れて………………

感想(ここからネタバレ)

前作に引き続き高校生としてのピーター・パーカーが描かれる
そのためティーンエイジャー向け映画を見ているような軽いノリである

ヨーロッパへ

アベンジャーズサノスの壮絶な戦いからしばらくがたった
ニューヨークのミッドタウン高校でもピーター・パーカーなど、消えていた約半数の生徒が元に戻った
しかし、世界は5年の月日が経っていた
学年も最初からやり直しである

学校は夏休みに2週間のヨーロッパ旅行を企画した
ピーターはこの旅行の間は、スパイダーマンとしてのヒーローの活動は忘れるつもりだった
そして、片思いの相手MJに告白する!!

ヴェネツィアに着いたが、MJとの仲は思うようにいかなかった
焦るピーター
そんな時、水路の水がまるで巨人のように膨れ上がり、人々を襲った
逃げまどう人々
周囲は大混乱に陥った
ピーターも何とかしたかったが、スパイダーマン・スーツを宿に置いてきてしまった

すると謎の男がマントをひるがえし、空中で両手から光線のようなものを出し、水のモンスターを撃退した
人々はその男を「ミステリオ」と呼んだ

その夜、宿のピーターの部屋に、元「S.H.I.E.L.D.」長官のニック・フューリーが現れた
フューリーはピーターをアジトに連れていき、ミステリオを紹介した
彼はクエンティン・ベックという名で、異世界から来たという
自分たちの地球を滅ぼしたエレメンタルズという存在が、今度はこの地球を狙っている
フューリーはピーターに、ミステリオと一緒にエレメンタルズを撃退するように命じる
そしてアイアンマンことトニー・スタークから託されたといって、「E.D.I.T.H.」と呼ばれる人工知能を宿した眼鏡をピーターに渡した
それはトニーが自分の後継者を、ピーターに選んだということだった………………

スパイダーマン・シリーズ

「スパイダーマン ホームカミング」
MCUに参戦し、シリーズを再起動した前作
高校生としてのピーターが描かれ、青春ものとしての様相が濃くなった
またトニー・スタークとの親子のような関係が描かれた

ヒーローものだと思って見たら、学園コメディになってる!? 予想以上に何もかも生まれ変わったスパイダーマン これはいいのか悪いのか ちな...

「スパイダーマン スパイダーバース」
異なる次元のスパイダーマンが集結
アカデミー賞で長編アニメーション賞を受賞した大傑作
斬新な作画や演出、ストーリーが凄い
また様々なスパイダーマンたちのキャラが立ちまくっている
これは必見!!

端的にいって最高である 絶対に見るべし!! スパイダーマンの能力を手に入れた少年 怒涛の見せ場 最強の悪役たち 家族との絆 ...

ピーター・パーカー/スパイダーマン

サノスとの戦いでアイアンマンを失い、キャプテン・アメリカも離脱した
「親愛なる隣人」として街の治安を守ってきたスパイダーマン
だが、世間はそれ以上のものを求めるようになってきた
ピーターはまだ高校生なのに

その重圧から逃げるようにヨーロッパ旅行へ出かけたピーター
けれど、ヒーローとしての責務がフューリーと共に追いかけてくる
ヒーローは夏休みをエンジョイすることも出来ないのだ
本作はピーターがヒーローとしての覚悟を決めるまでの物語である

クエンティン・ベック/ミステリオ

ピーターの前に現れた謎の男ミステリオ
彼はマントをひるがえし空を飛び、両手から光線を発してエレメンタルズを撃退する
ミステリオは「アース833」という異世界の地球から来た
家族を殺し自分の地球を滅ぼしたエレメンタルズ
必ず奴らを食い止め、同じ悲劇は繰り返さない
そんなミステリオの姿に、ピーターは本当のヒーローの姿を見る

演じるのはジェイク・ギレンホール
以前からマーベル作品に誘われ、自分にふさわしい役を探していたらしい
ちなみに「シービスケット」の撮影で怪我をしたトビー・マグワイアの代わりに、サム・ライミ監督の「スパイダーマン2」でジェイクがピーター・パーカーを演じるという話があった
結局はトビー・マグワイアが怪我の痛みを我慢して、撮影に臨んだ

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家から遠くへ

「スパイダーマン ファー・フロム・ホーム」は「スパイダーマン」シリーズでは珍しくニューヨークを離れて、海外が舞台になる

ヴェネツィア、プラハ、ベルリン、ロンドン

華やかな街が多く、目の保養になった
そこで繰り広げられるスパイダーマンのアクションは新鮮

またこのシリーズは明るく軽やかな青春映画のテイストが強い
恋するピーターの空回りっぷりにヤキモキ
また友達とのくだらないやり取りなど、青春気分が味わえる

本作でもっとも美味しかったキャラはハッピー・ホーガン
ジョン・ファブロー演じるシリーズお馴染みのキャラである

ピーターとの掛け合いが楽しい
またホーガンはなんとメイおばさんに惚れていることが判明
ピーターに問い詰められる姿が可笑しかった

アイアンマンの喪失

基本的には明るいタッチの「スパイダーマン ファー・フロム・ホーム」
しかし、根底に流れるのは喪失感である
サノスとの戦いでトニー・スタークは永遠に世界から失われてしまった
ピーターが夏休みやヨーロッパ旅行にこだわるのも、その悲しみから逃げたいためだ

ピーターとトニー
まるで友達のような親子のような関係だった
ピーターをスパイダーマンとして見いだしたのもトニーである

自分にアイアンマンの代わりは務まらない
ピーターにはつねにその重圧があった
だからトニーが後継者として託した「E.D.I.T.H.」の眼鏡を、ミステリオに渡してしまったのだ
彼の方が後継者にふさわしい
その責任を負う覚悟がピーターにはなかったのである

ミステリオはアイアンマンの死をチャンスと捉えていた
トニー・スタークに代わって名声を得るには、自分もスーパーヒーローにならなければ
かつてはトニーの部下だったミステリオことクエンティン・ベック
異世界から来たヒーローという話をでっち上げた
ミステリオもまたピーターと同じく、トニー・スタークにコンプレックスを抱く者の一人だったのだ

全ては世界がアイアンマンを失ったことから始まった
そういう意味では本作は「エンドゲーム」の正統な続編であり、トニー・スタークへのレクイエムとも捉えることができる
MCUのフェーズ3の締めくくりとしてはふさわしい

そして次のフェーズへ

エンディングの後で驚きの展開が待っている
これは「キャプテン・マーベル」を見ていないと、意味が分からないだろう
まさかあのキャラクターが出てくるとは………………

そして、最後のニック・フューリー
舞台はここからさらに壮大になる予感をさせる
一体MCUはどこまで向かうのか?
今後が楽しみだ

まとめ

「スパイダーマン」の新作であり「エンドゲーム」のその後
そしてフェイズ4への橋渡しである
色々な意味で目が離せない作品だ
明るく軽快なタッチは健在
アクションも派手で見ごたえがある
ミステリオのキャラも強烈
肩ひじ張らずに楽しめる作品だ

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Spider-Man: Far from Home (2019) on IMDb


Rotten Tomatoes
https://www.rottentomatoes.com/m/spider_man_far_from_home
allcinema
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=366852

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