Netflix「ザ・ダート: モトリー・クルー自伝」感想 汚い「ボヘミアン・ラプソディ」!?

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Netflixオリジナルの音楽映画
かなりディープな作品である
「ボヘミアン・ラプソディ」のような感動を期待してはいけない
酒、女、ドラッグ
良識のある人なら眉をひそめる描写が続出
合わない人には全く合わないだろう
しかし、面白い
いちおう自伝のようだが、ハチャメチャすぎて爆笑した
ライブシーンはじっくり見せないので、そこは期待しすぎない方がいいかも
ロック・バンドに理解のある人ならかなり楽しめるだろう


予告編

『ザ・ダート: モトリー・クルー自伝』予告編 – Netflix [HD]

作品情報
作品名「ザ・ダート: モトリー・クルー自伝」
監督:ジェフ・トレメイン
キャスト:ダグラス・ブース、イヴァン・リオン、コルソン・ベイカー、ダニエル・ウェバー、ピート・デヴィッドソン
上映時間:108分
製作国:アメリカ(2019年)

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ざっくりあらすじ

過激な音楽でスターダムにのし上がったバンド、モトリー・クルー。彼らの日常はそれ以上に過激だった………………

感想(ここからネタバレ)

ぶっちゃけ音楽に詳しくないので、モトリー・クルーというバンドのことも知らなかった
そんなに有名なバンドだったとは

バンド結成

フランク・カールトン・フェランナJrの父親は2歳の時に家を出ていった
母親は次々と男を変えた
フランクはそんな環境にうんざりし、音楽にのめりこんでいった

母親に愛想をつかし、フランクは1978年にシアトルからロサンゼルスに移った
名前もニッキー・シックスに改名した
ニッキーはドラマーのトミー・リーと知り合い、新しいバンドを作ろうと意気投合する
凄腕で最年長のギタリスト、ミック・マーズが参加する
そして最後に女好きのヴォーカル、ヴィンㇲ・ニールが仲間になった
ミックのアイデアでバンド名はモトリー・クルーに決まった

初めてのライブでいきなり観客と乱闘
だが、その後の演奏は好評を博し、モトリー・クルーは知名度が上がった
その人気にエレクトラ・レコードが目をつけた
モトリー・クルーはエレクトラ・レコードと契約
彼らはいっきにスターダムをのし上がっていった
莫大な収入
酒、女、ドラッグ
狂乱の毎日が終わることなく続いた
その過激さでモトリー・クルーの悪評は高まった
そんなある日、ヴォーカルのヴィンスが飲酒運転で事故を起こした………………

登場人物

ニッキー・シックス
ベーシスト
モトリー・クルーを立ち上げた
家族の暖かみを知らない
やがてドラッグに溺れていく
演じるのは「メアリーの総て」のダグラス・ブース

トミー・リー
ドラム
裕福な家庭に育った
長身で痩せている
演じるのはラッパーのマシン・ガン・ケリー

ヴィンス・ニール
ヴォーカル
女とヤルためにバンドをやっている
演じるのは「Marvel パニッシャー」のダニエル・ウェバー

ミック・マーズ
ギタリスト
年長者
強直性脊椎炎を患っている
演じるのは「ゲーム・オブ・スローンズ」のイワン・リオン

モトリー・クルーとは?

1980年代前半から活躍したヘヴィメタル・バンド
全米だけでアルバム総売り上げ2500万枚以上、全世界で8000万枚以上を売り上げている
2015年を最後にバンドとしてのツアーはしていない
ドラッグやアルコール依存によるトラブル、事件事故などのゴシップも多い
本作は2001年に出版された「the dirt モトリークルー自伝」を基にしている
モトリー・クルーはこの映画のプロデューサーも務め、新曲も書きおろしている


the dirt モトリークルー自伝

音楽映画

「ザ・ダート: モトリー・クルー自伝」を見て思い出したのはこの作品


「ロック・スター」
マーク・ウォルバーグ主演
人気ロックバンドのヴォーカルに抜擢された青年が、いきなりスターになり目まぐるしい生活に翻弄される姿を描く
ツアーで各地を転々とする日々
連日続くバカ騒ぎ
酒、ドラッグ
本作にも通じるところが多い


「ジャージー・ボーイズ」
クリント・イーストウッドが監督した音楽映画の傑作
実在のポップスグループ「ザ・フォー・シーズンズ」の成功と崩壊を描く
メンバーがスクリーンの向こうの観客に語りかける演出は、「ザ・ダート」でも使われている

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「ボヘミアン・ラプソディ」

全世界で大ヒットを記録した「ボヘミアン・ラプソディ」

ラスト21分の伝説のライブに圧倒された クイーンのファンや音楽映画が好きな人は、そのためだけでも見る価値あり これは大画面でぜひ体験して...

ロックバンド「クイーン」の自伝的作品であるこの映画は、フレディ・マーキュリーを演じたラミ・マレックの熱演もあり素晴らしかった
音楽映画として会心の出来だったと思う
ただあまり詳しくない自分でも、かなり事実を美化しているんだろうなとは感じた
この映画に限らず、自伝映画とは基本的に美化するもので、事実と全く違ったなどというのも珍しくない

そして、この「ザ・ダート: モトリー・クルー自伝」も美化している部分もあるだろう
そうは思うのだが………………

美化して、これかよ!?(笑)

酒、女、ドラッグ、事件、事故
ヤバいエピソードばかりである

ホテル内を裸で走り回る
知らない奴の車の上に、窓から家具を落とす
ライブ前に楽屋で女とヤル

最初は戸惑ったのだが、あまりのハチャメチャさに次第に笑いが止まらなくなった
赤裸々すぎる!!
ここまで突き抜けると爽快だ
見ていてとてもハイな気分になったヤバい

転落

ヴォーカルのヴィンスが飲酒運転で事故を起こし、同乗者は死亡
それは大きなニュースとなった
そこから全ての歯車が狂いだす

ベースのニッキーがドラッグに溺れていく姿も衝撃的だ
コカインからヘロイン、ドラッグ漬けの日々
ピエール瀧がかわいく思えてくるほどだオイ
これを見るとドラッグの恐ろしさがありありと分かる
とはいっても粗悪なドラッグで心停止したニッキーが、救急車で生き返るシーンには爆笑
ニュースで「ニッキー、死亡」と大きく報じられ、ニッキーが家に帰って留守電に「死んだので電話に出られません」と吹き込んだのは実話らしい

トミーの離婚
ヴィンスの娘の病死
メンバーはバラバラになっていった

再結成

ドラッグを断ち、しらふになったニッキー
メンバー一人一人に謝って回る
ニッキーは家族の暖かみというものを一度も味わったことがない

「俺の家族はお前たちだけだ。もう一度、一緒にやってくれ」

再結成したモトリー・クルー
そうして映画はいい感じに幕を閉じる
でも、クライマックスに「ボヘミアン・ラプソディ」のように、大きなライブ・シーンが用意されていなかったのは残念
基本的に音楽シーンより、メンバーの私生活の方に焦点を当てた作品だった
そこは物足りないと思う人も多いだろう

まとめ

Netflix版「ボヘミアン・ラプソディ」ともいえる本作
スピーディな展開と、ハチャメチャさと、赤裸々な暴露話で面白かった
でも「ボヘミアン・ラプソディ」のような感動を期待しては駄目
それとライブシーンが少なかったのはガッカリ
とはいえ音楽映画が好きな人
特にヘヴィメタルが好きな人は、かなり楽しめるだろう


The Dirt (2019) on IMDb


Rotten Tomatoes
https://www.rottentomatoes.com/m/the_dirt_2019
allcinema
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=367530

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