映画「運び屋」感想と解説(ネタバレあり) イーストウッドのオーラは老いても健在!!

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クリント・イーストウッドが「グラン・トリノ」以来となる監督・主演を務める
ブラッドリー・クーパーなど共演者も豪華
90歳にしてメキシコ犯罪組織の運び屋となってしまった男の物語である
久々にスクリーンに復帰したイーストウッドが魅力的
スターのオーラは健在
犯罪ドラマとしての緊迫感
家族にも見放された男の孤独
しかし、重くなりすぎず軽快にユーモアを交えて描かれる
まさに集大成というべき作品である
ファンなら絶対に劇場に駆け付けるべきだろう
もう役者としては、これが最後になるかも知れないのだから!!


予告編

作品情報
作品名「運び屋」(原題THE MULE)
監督:クリント・イーストウッド
キャスト:クリント・イーストウッド、ブラッドリー・クーパー、ローレンス・フィッシュバーン、マイケル・ペーニャ、ダイアン・ウィースト
上映時間:116分
製作費:$50,000,000(IMDb推定)
製作国:アメリカ(2018年)

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ざっくりあらすじ

商売に失敗し、家族からもないがしろにされている孤独な老人アール。ある日、車を運転するだけの簡単な仕事をやってみないかと誘われるが………………

感想(ここからネタバレ)

クリント・イーストウッドが俳優としてカムバック
こんなに嬉しいことはない

90歳の運び屋

退役軍人のアール・ストーンは園芸家として一目置かれる存在で、デイリリーというユリの栽培に情熱を燃やしていた
だが、仕事に夢中になるあまり、家族をないがしろにして、妻や娘から距離を置かれていた
順調だった商売も今ではインターネットに押され、農場も差し押さえられてしまった
仕事も行き詰まり、孤独な日々を送るアール
彼は人生の目的を見失っていた

そんなある日、アールは車を運転するだけの簡単な仕事をやってみないかと誘われる
今まで仕事でアメリカ中を車で旅してきたアール
違反を一度もしていないのが自慢だった
指定された店に行くと、武装したメキシコ人たちが待ち構えていた
ある荷物を届けてくれという

絶対に荷物の中身は見るな

言われた通り、アールは荷物を届けた
報酬は驚くほど高額だった
一度きりでやめるつもりだったアール
しかし、これだけの金が手に入るなら、人生をやり直せるかも知れない
アールは危険を承知で、運び屋の仕事にのめりこんでいった

一方、麻薬取締局は謎の運び屋の存在に気づき、その正体を探っていた………………

登場人物

アール・ストーン
名の知られた園芸家で退役軍人
家族からは愛想をつかされている
ふとしたきっかけで紹介された運び屋の仕事にのめりこんでいく
演じるのはクリント・イーストウッド

コリン・ベイツ
麻薬取締局のやり手の捜査官
捜査する内に謎の運び屋の存在に気づき、正体を突き止めようとする
演じるのはブラッドリー・クーパー
クリント・イーストウッドの作品は「アメリカン・スナイパー」以来2度目

代表作
「アリー スター誕生」
ブラッドリー・クーパーの初監督作にして、オスカーにもノミネートされた大ヒット作
レディ・ガガと共演
見事な歌声と演奏も披露
ブラッドリー・クーパーはイーストウッドの演出に影響を受けたと語っている

見ごたえのある音楽ドラマである 主演のレディ・ガガの熱演は素晴らしく、さすがの歌唱力 初監督のブラッドリー・クーパーの演出は瑞々しく、そ...

トレビノ捜査官
麻薬取締局の捜査官の一人
コリンのパートナーになる
演じるのはマイケル・ペーニャ

出演作
「エクスティンクション 地球奪還」
Netflixオリジナル映画
マイケル・ペーニャは地球に侵略してきたエイリアンから家族を守る男を演じる
ストーリーもひねりがあって面白い

ちょっと癖のある作品が多いNetflixオリジナル映画 だが、この「エクスティンクション 地球奪還」はストレートな娯楽作 万人受けするタ...

メアリー
アールの妻
夫に愛想をつかしている
演じるのはダイアン・ウィースト

監督

クリント・イーストウッド
「許されざる者」「ミリオンダラー・ベイビー」「ハドソン川の奇跡」など数々の名作を生み出し、監督としても高い評価を得ているイーストウッド

役者の魅力の引き出し方
流麗な語り口
乾いたリアリズム

全てが一流である
またイーストウッドの作品にはつねに暴力が付きまとうのも特徴
もはや世界を代表する名監督である
最近は実話をベースにした作品を主に作っている

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グラン・トリノ

「運び屋」は「グラン・トリノ」以来、久々にイーストウッドが監督だけではなく主演も務めた作品である

孤独な老人
犯罪組織
有色人種との交流

2作には共通点も多い
脚本も同じニック・シェンクである

アール・ストーン

仕事に夢中になり、家族をないがしろにしてきた男
娘の結婚式でさえ、花の品評会に出席するためすっぽかす
ついには家族に愛想をつかされ、商売にも失敗して無一文
アール・ストーンはそんな最低な男である

ところが、このアールがめちゃくちゃ格好いい
茶目っ気があり、つねに軽口を叩き、どこでも人気者
もちろん女性にモテモテ

商売に失敗し、苦渋の選択で運び屋として犯罪に手を染める男
予告編からはそんなイメージだった
ところが実際はむしろ運び屋としてノリノリ(笑)
ドラッグを運んでいる最中も、ハンドルを握りながらラジオに合わせて、気分よく歌いまくるアール
ルートを外れ勝手に寄り道をしたり、やりたい放題
しびれを切らしたメキシコ人から銃を向けられても、全く動じない

「こっちは戦争に行ってるんだ。お前ら若造なんかちっとも怖くないぞ」

肝の座り方が半端ない
こんな格好いい老人になりたい
惚れ惚れしてしまう程だ
まさにイーストウッドのはまり役だった
88歳でも主役を演じられるイーストウッドのスターとしてのオーラに、改めて感服した

麻薬取締局(DEA)

けっこう気楽に運び屋の仕事を続けるアール
一方、DEAの捜査の手は狭まっていた

敏腕捜査官のコリン・ベイツは、数億ドルものドラッグを運ぶ凄腕の運び屋がいることに気づいていた
分かっているのはその男は黒い車に乗っていること
人員を動員し高速道路で大掛かりな取り締まりを実施するコリン

アールは捕まってしまうのか?
手に汗を握る展開だ

最高なのはダイナーでアールとコリンが接触する場面
目の前の老人が自分が探している運び屋だとは、夢にも思わないコリン
結婚記念日のことを忘れていたと、アールについ話してしまう

「いちばん大事なのは家族だ。俺みたいにはなるな」

本当は敵同士の二人
知らずに交流し、つかのま心を通わせる
男なら痺れる名場面である

家族

妻や娘から愛想をつかされ、絶縁状態のアール
ところが仕事の最中に、孫娘から電話が入る
妻のメアリーが難病で、一刻の猶予もないというのだ

「おじいちゃん、すぐに来て!!」

しかし、今はドラッグを運んでいる最中だ
もしメアリーのところへ駆けつければ、アールは麻薬カルテルに始末される
どちらを選ぶべきか!?

アールは妻のところへ駆けつけた
ずっと絶縁状態だったが、最後の最後で素直になる二人

「俺は家の中では役立たずだ。今まで仕事だといって逃げていた。すまない」
「駆けつけてくれて、ありがとう。本当に嬉しい」

アールに看取られて、メアリーは穏やかに息を引き取った
仕事人間だったアールがそれを放り出して、最後に家族を選ぶ
胸に迫る場面だった

まとめ

久しぶりに俳優として見るイーストウッド
見る前は衰えが心配だった
しかし、全くの杞憂だった
確かにところどころ老いを感じるものの、その年齢なりの自然体の姿が魅力的だった
そして、スターとしてのオーラがいまだに健在なのは驚き
久々の役が犯罪者というのも、攻めの姿勢で嬉しい
ファンならクリント・イーストウッドの集大成として、絶対に見届けるべきだろう

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Hakobiya (2018) on IMDb


rotten tomatoes
https://www.rottentomatoes.com/m/the_mule_2018
allcinema
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=366365

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