Netflixオリジナル映画
アメリカ運輸保安局の職員イーサンは謎の人物から、ある荷物をセキュリティ・チェックを通過させろと脅迫を受けるが…………
空港を舞台にしたアクション・スリラー
息詰まる展開の連続で最後まで楽しめる
「キングスマン」シリーズのタロン・エジャトン主演
クリスマスイブに恐ろしい事件に巻き込まれる空港職員を熱演
謎めいた悪役を演じたジェイソン・ベイトマンも素晴らしい
絶体絶命の連続で、全く退屈しなかった
また空港の裏側を描いたお仕事ものとしても楽しめる
個人的にひいきの監督であるジャウマ・コレット=セラの演出も冴えていた
どこか「ダイ・ハード」を彷彿とさせる映画
12月のNetflix映画の目玉ともいえる作品で、見ないという選択肢はないだろう
予告編
作品情報
作品名「セキュリティ・チェック」(原題Carry On)
監督:ジャウマ・コレット=セラ
キャスト:タロン・エジャトン、ソフィア・カーソン、ジェイソン・ベイトマン、ダニエル・デッドワイラー、テオ・ロッシ、ローガン・マーシャル=グリーン、ディーン・ノリス
上映時間:119分
制作国:アメリカ(2024年)
ざっくりあらすじ
クリスマスイブのロサンゼルス国際空港、アメリカ運輸保安局の職員イーサンは謎の人物から、ある荷物をセキュリティ・チェックを通過させて、航空機に乗せろと脅迫されるが…………
感想(ここからネタバレ)
主人公の不運っぷりが泣ける…………
「セキュリティ・チェック」
イーサン・コーペックはアメリカ運輸保安局の職員で、ロサンゼルス国際空港に勤めていた
同じく空港に勤める恋人のノラが妊娠した
ノラは大喜びだったが、イーサンの表情は冴えなかった
彼はまだ警察官になるという夢を諦めきれなかったのだ
そんなイーサンにノラは、もう一度警察学校の試験を受けるように勧めた
その日はクリスマスイブで、空港は大勢の人でにぎわっていた
イーサンは自分の未練を断ち切るため、上司に仕事の配置換えを願い出た
生まれてくる子供のために昇進しなければならない
そんなイーサンに友人のジェイソンも協力
イーサンはジェイソンと代わって、X線検査を担当することになった
張り切って仕事に励むイーサン
すると客の忘れ物に1つのイヤーピースがあった
その時、右耳につけろというメッセージがスマホに入った
怪訝に思いながらもイーサンは、イヤーピースをはめた
ある荷物を航空機に乗せろ
そうしなければノラは死ぬことになる
男の声にイーサンは耳を疑ったが…………
作品解説
スティーヴン・スピルバーグが設立した会社・アンブリン・エンターテインメントは、Netflixに複数の映画を制作する契約を締結した
本作はその最初の作品である
撮影は2022年9月から2023年1月にかけて、ルイジアナ州ニューオーリンズで行われた
推定製作費は4,700万ドル
イーサン・コーペック
アメリカ運輸保安局の職員で、ロサンゼルス国際空港に勤めている
もう3年目になるが、いまだに昇進できない
かつては警察官を目指していたが、警察学校に不合格となり挫折
夢を諦めきれずにいるが…………
演じるのは「キングスマン」シリーズのタロン・エジャトン
「ロケットマン」のエルトン・ジョン役も印象的だった
本作では追い込まれて反撃に転じる主人公を熱演
ノラ・パリン
イーサンの恋人
ロサンゼルス国際空港のオペレーション管理者を勤めている
妊娠が分かって、喜びの絶頂
夢を諦めきれないイーサンを気にかけているが…………
演じるのは「ソングバード」などのソフィア・カーソン
Netflix映画では「フィール・ザ・ビート」に出演
謎の旅行者
イーサンを脅迫する謎の男
ある荷物を航空機に運び込もうとする
そのためには手段を選ばない
演じるのは「マイレージ、マイライフ」「AIR/エア」などのジェイソン・ベイトマン
冷酷で謎めいた男を好演
Netflix映画では「サンダーフォース ~正義のスーパーヒロインズ~」に出演
ジャウマ・コレット=セラ
本作の監督
ホラー映画「エスター」で注目を浴び、その後のリーアム・ニーソンと組んだ「アンノウン」「フライト・ゲーム」「ラン・オールナイト」「トレイン・ミッション」も面白かった
サメ映画「ロスト・バケーション」も良作
ディズニーの大作「ジャングル・クルーズ」も楽しめた
前作「ブラックアダム」はガッカリの出来だったが、本作ではスリラーに立ち返りさすがの冴えを見せている
今後の活躍にも期待!
スリラー
本作はクリスマスイブの空港が舞台
どこか「ダイ・ハード」を彷彿とさせ、めっちゃテンションが上がる
謎の男から脅迫を受ける主人公
逆らえば恋人の命はない
このことを誰にも知らせてはいけない
息詰まる展開
コリン・ファレルの「フォーン・ブース」が思い出された
犯人から次々と出される無理難題
絶体絶命の連続
クリスマスイブ、人でごった返す空港で、主人公の焦りや孤独が浮き彫りになるのが見事だった
その日、たまたま仕事の担当を代わっただけなのに、事件に巻き込まれた主人公
その不運っぷりに同情せずにはいられない
前半は緊迫したスリラーとして楽しめる
アクション
空港に運び込まれたのは大量殺人が可能な化学兵器
このままでは乗客250人の命が危ない
それまではノラを人質に取られて、犯人の言いなりになるしかなかったイーサン
見ているこちらもストレスが溜まった
しかし、イーサンが逆襲に転じて俄然と面白くなる
よく考えるとツッコミどころも多いのだが、こういう作品に細かいことは言いっこなし
面白ければ、それで良しなのだ
また謎めいた悪役を演じるジェイソン・ベイトマンが素晴らしい演技で、ストーリーを盛り上げてくれた
最後はちょっと強引な大団円
ここまでご都合展開だと、むしろ爽快だった
まとめ
空港を舞台にしたアクション・スリラー
とにかく退屈させない脚本と演出が見事
役者陣も好演
空港もスリラーの舞台として効果的だった
見れば最後はカタルシスを得られる良作だ
Rotten Tomatoes
https://www.rottentomatoes.com/m/carry_on
allcinema
https://www.allcinema.net/cinema/398038
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