Netflixオリジナルのフランス映画
元モトクロス王者のソエリは家族を守るために、危険な仕事を請け負うが…………
プロの強盗団の犯罪計画に巻き込まれるクライム・アクション
パリ市街地でのバイクチェイスが圧巻
フランスのアクション映画は良作が多く、本作も例外ではない
バイクアクション満載の良質なエンターテイメントに仕上がっている
弟を守ろうとする主人公を演じるアヴァ・バヤは格好良かった
強盗団やそれを執念深く追う刑事など、他のキャラクターも魅力的
主人公と家族の絆も感動的だった
ただし、内容が盛りだくさんすぎて、若干の中だるみを感じた
とはいえクライマックスのパリ市街地でのバイクチェイスが凄まじく、些細なことは気にならなくなってしまう
アクション映画好きなら見て損はなし
充実した時間を過ごせるだろう
予告編
作品情報
作品名「GTMAX」(原題GTMAX)
監督:オリヴィエ・シュニーデル
キャスト:アヴァ・バヤ、ジャリル・レスペール、ジェレミー・ラウールト、チボー・エヴラール、リアド・ベライシュ、ジェラール・ランヴァン
上映時間:100分
制作国:フランス(2024年)
ざっくりあらすじ
モトクロスの元王者のソエリは、弟がバイカー強盗団の犯行計画に巻き込まれたことを知る。ソエリは弟を守るために、過去のトラウマを乗り越え再びバイクにまたがるが…………
感想(ここからネタバレ)
フランスのアクション映画はやはりいい!!
「GTMAX」
モトクロスの世界大会で2度優勝したソエリは、事故で夢を絶たれた
今は整備士をしながら、弟のミカエルを支えていた
ある日、ソエリは父親のダニエルから、15万ユーロの負債があることを知らされる
このままでは家とレース場を手放さなくてはならない
ダニエルはガンで死んだ妻の形見のバイクを売って、返済に充てるつもりだった
ソエリはそれに猛烈に反対した
母親の思い出がいっぱい詰まったバイクを売らせはしない
しかし、借金を返済する他の当てもなかった
ある日、ミカエルが友達のヤシンから、割のいい仕事を請け負ったと言ってきた
不審なものを感じ、ソエリはミカエルについていった
待ち合わせ場所に行くと、ヤシンと見知らぬ2人の男がいた
彼らの正体はプロのバイカー強盗団だった
そうしてソシエとミカエルは、知らずに強盗団の犯罪計画に巻き込まれていき…………
作品解説
オリヴィエ・シュニーデルは本作が監督デビュー作
ソエリ
モトクロスの元世界王者
事故のせいで引退し、今では弟の整備士をやっている
バイクに関する知識は一流
亡くなった母との思い出を大切にしているが…………
演じるのはアヴァ・バヤ
ミカエル
ソエリの弟
有望なレーサーだが、天才の姉にコンプレックスを抱いている
友人のヤシンから、ある仕事に誘われるが…………
演じるのは「パリ・ブレスト ~夢をかなえたスイーツ~」のリアド・ベライシュ
エアリス
宝石を専門に狙うバイカー強盗団のリーダー
プロ意識が強い
ソエリの腕を見込んで、計画に引きずり込むが…………
演じるのは「ブルゴーニュで会いましょう」などのジャリル・レスペール
フランスのアクション映画
フランスのアクション映画には良作が多い
「ロストブレット -窮地のカーチェイス-」「AKA」「恐怖の報酬(2024)」など、Netflixでも次々と配信されている
最近ではサメ映画の大傑作「セーヌ川の水面の下に」が、世界的な大ヒットになった
まずCGを極力使わない生身のアクションが凄い
本物の迫力という意味では、もはやハリウッドを超えているかも知れない
また無駄に話を引き延ばさず、タイトな時間にまとめている作品が多いのも好感が持てる
そして格好つけずにエンターテイメントに徹する姿は、いっそ清々しい
今後もフランスからは続々と傑作が誕生するだろう
キャラクターの魅力
本作の魅力の1つはキャラクター
時に厳しく時に優しく弟を支えるソエリは、格好いい主人公だった
執念深く強盗団を追うデルヴォー刑事もキャラが立っていた
また悪役である強盗団も魅力的
冷酷だがプロ意識の強いリーダーのエアリス
最初は警戒していたが、次第にソエリの実力を認めるようになるテオ
どちらも単純な悪人ではなく、深みのあるキャラクターとして描かれている
そして天才である姉にコンプレックスを抱いているミカエルや、つねに厳しい態度だが本当は子供たちのことを心配している父親のダニエルなど、家族のドラマも見ごたえがあった
バイクアクション
家族との絆
事故のトラウマの克服
正直、盛りだくさんすぎて、中盤は少し中だるみを感じた
しかし、クライマックスのバイクチェイスで全てが帳消し
パリの市街地を凄まじいスピードで駆け抜けるバイク
追う警察
慌てて飛びのく人々
よくこんな撮影が出来たものだ
元々「TAXi」シリーズや「トランスポーター」など、フランス映画のカーチェイスは凄まじかった
本作ではバイクが縦横無尽に駆け抜け、大迫力の見せ場になっている
これだけでもう大満足!!
まとめ
フランスのクライム・アクション映画
やはりクォリティが高い
キャラクターも魅力的
ただし、少しテンポが悪かったのは残念
中盤にもアクションの見せ場が欲しかった
主人公のトラウマの克服もあっさりで拍子抜け
とはいえクライマックスのバイクチェイスには大満足
全体的には十分に良質なアクション映画となっている
Rotten Tomatoes
https://www.rottentomatoes.com/m/gtmax
allcinema
https://www.allcinema.net/cinema/397610
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