Netflixオリジナルでジェニファー・ロペス主演のロマンチック・コメディ
全米では「アクアマン」「バンブルビー」などと同じ週に公開された
マヤはスーパーの副店長で有能だが、学歴がないため昇進できない
そんな彼女をエリートと勘違いした一流企業がコンサルタントとして雇い………………
それなりに楽しめる
だが、良作までは届かなかった印象
ジェニファー・ロペスは魅力的
スタッフもキャストも一流で質は悪くない
ロマンチック・コメディが好きな人やハリウッドの最新作が見れることに魅力を感じる人は、軽い気持ちで見てみるといいだろう
予告編
作品情報
作品名「セカンド・アクト」(原題Second Act)
監督:ピーター・シーガル
キャスト:ジェニファー・ロペス、リア・レミニ、バネッサ・ハジェンズ、アナリー・アシュフォード
上映時間:103分
製作費:$16,000,000(IMDb推定)
製作国:アメリカ(2018年)
ざっくりあらすじ
スーパーの副店長を勤めるマヤは学歴がないため昇進を逃す。そんな彼女に一流企業から面接の通知が来て………………
感想(ここからネタバレ)
アメリカで公開されたばかりの作品が、もうTVで見れる
これだからNetflixはやめられない
人生の第2幕
40歳の女性マヤは大型スーパーで副店長を勤めている
マヤは有能で長い間そのスーパーに尽力してきたが、学歴がないという理由で新しい店長には無能な男が抜擢された
才能や情熱よりも学歴が優先されてしまうのか
絶望するマヤ
マヤの親友ジョーンの息子は落ち込むマヤの姿を見て、彼女の履歴書を勝手に大企業に送ってしまう
大企業から面接の通知が来て戸惑うマヤ
とりあえず面接に行ってみると、社長のアンダーソン自らがマヤを出迎えた
なんと彼はマヤのことを一流大学卒で輝かしいキャリアを誇るコンサルタントだと思い込んでいた
面食らうマヤにアンダーソンはパソコン画面を見せた
そこにはマヤの知らない彼女の素晴らしい人生をつづったフェイスブックがあった
全てはジョーンの息子がマヤのために偽造したものだった
マヤは戸惑いつつも勢いで入社することになってしまい………………
登場人物
マヤ
有能で人望もあるが、低学歴のため昇進できない
優しい恋人もいるが、家族になることに消極的
演じるのはジェニファー・ロペス
出演作
「Shall we Dance?」
あの周防正行監督の名作のハリウッド・リメイク
こちらはこちらで楽しめる
ジェニファー・ロペスはリチャード・ギアと共演
ゾーイ
大企業の副社長
マヤと商品開発を巡って勝負することになる
演じるのはバネッサ・ハジェンズ
出演作
「ポーラー 狙われた暗殺者」
Netflixオリジナル映画
引退した殺し屋を演じるマッツ・ミケルセンが渋い!!
バネッサ・ハジェンズは主人公と心を通わせる女性を演じる
ジョーン
マヤの昔からの親友
彼女の息子が勝手にやったことが、今回の騒ぎの発端に
演じるのはリア・レミニ
監督
ピーター・シーガル
「ゲット スマート」や「リベンジ・マッチ」などコメディの名手
代表作
「50回目のファースト・キス」
アダム・サンドラー、ドリュー・バリモア主演
笑えて泣ける名作
ジェニファー・ロペス
この「セカンド・アクト」は「私が演じるためだけに作られた」とジェニファー・ロペスは語っている
低学歴だが有能で上昇志向の強いマヤ
ニューヨークのブロンクスで育ち、高学歴もコネもないまま芸能界でのし上がったジェニファー・ロペス本人と重なる部分も多いようだ
実際、この作品はロペスの魅力を存分に引き出している
自信家なところ
ちょっと抜けているところ
恋人にも言えない過去の傷
ロペスは生き生きとマヤを魅力的に演じている
女の友情
この作品でほっこりするのはジョーンを始めとするマヤの友人たちである
家族ぐるみの付き合いをして、マヤが辛い時は励まし、嬉しい時は一緒に喜んでくれる
気兼ねなく言いたいことが言える友人
彼女たちの前ではマヤは本当の自分をさらけ出せる
そんな友達を大勢持つマヤが羨ましくなるほどだ
ビジネス
高校も卒業していないマヤ
そんな彼女が大企業に入り込み、才能を発揮させて周囲のエリートたちを驚かせ、人望を集めていく
こういった展開はやはり痛快だ
そして、エリートのライバルとの商品開発をめぐっての勝負
斬新な新商品を開発するまでの困難や試行錯誤などのプロセスも面白かった
この辺りは楽しめた部分だ
問題点
この「セカンド・アクト」にいまいちノレなかった理由の一つ
それは成り行きとはいえマヤが学歴を詐称して大企業に入り込んだこと
事情は分かるが周囲を騙しているマヤに、もう一つ共感できなかった
大企業にはエリート意識丸出しの嫌な奴も出てくるが、大半は親切でマヤのことをこれっぽっちも疑っていない人たちだ
マヤの嘘がばれたら、この人たちはどんなに失望するだろう
そう考えると、見ていてかなりストレスが溜まった
もう一つの問題点
それは中盤、ライバルだった副社長のゾーイが、実はマヤの娘だと判明する展開だ
10代で出産し、貧困で育てることが出来ず赤ん坊を手放したマヤ
そのことがマヤの心にずっと暗い影を投げかけていた
だが、ライバルだったゾーイこそ、いつも気にかけていた自分の娘だったのだ
いや、この展開、本当に必要!?
確かに色々と伏線は張ってあったし、普通に驚いた
でも、その驚き以上に戸惑いの方が強かった
低学歴の主人公が大企業でエリートたちを打ち負かす
そういう物語だと思っていただけに、急に作品の方向性が見えなくなった
親子だと判明し、無邪気にマヤを慕ってくるゾーイ
深まる親子の絆
それはそれで魅力的なエピソードなのだが、商品開発をめぐる勝負と噛み合ってないのだ
エリートVS庶民
前提にあった図式が崩れてしまったからである
この物語の焦点はけっきょくどこなのか?
正直、ブレまくりの印象になってしまった
タイタニック
「僕はあの映画大嫌いだ。ラストで彼女が乗っていたあの板だけど」
「二人とも乗れたよね!!」
劇中でこんな会話がある
「タイタニック」ファンの間でずっと論争になっている問題だ
凍える海の上でローズが乗っていた板
ジャックも乗れば、二人とも助かったのでは?
その問題に興味がある方は、この記事をどうぞ
まとめ
ジェニファー・ロペスの魅力が全開の作品
やはり彼女にはスターとしての魅力がある
ただ物語の方はちょっと残念
親子の再会の話は正直いらなかった
作品の焦点を絞れば、もっと面白くなったはずなのだが
rotten tomatoes
https://www.rottentomatoes.com/m/second_act_2018
allcinema
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=318495
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