「機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙(そら)編」はアメリカでは1998年に英語字幕版、1999年に英語吹き替え版がVHSでリリースされた
日本での公開は1982年3月13日
TVアニメ「機動戦士ガンダム」を再編集した劇場三部作の第三部
第31話後半から最終話までが描かれている
安彦良和が多くの新作カットを担当し、構成や演出も変更されて、ほぼ劇場用新作という出来となっている
「機動戦士ガンダム」劇場三部作の最終章
果たして海外ではどういう評価をされているのか?
「機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙編」
ホワイトベースは地球連邦軍総司令部のあるジャブローを発ち、宇宙へと向かった
それは地球連邦の大掛かりな作戦からジオン軍の目をそらすための囮任務だった
シャアはホワイトベースを追跡していた
近くの宙域にドレン大尉が率いるキャメル艦隊がいた
シャアはドレンとホワイトベースを挟撃しようとした
しかし、ホワイトベースの勢いはすさまじく、キャメル艦隊はシャアたちの到着を待たずに全滅した
ホワイトベースは陽動のために、中立地帯であるサイド6に入港
そこでアムロはサイド7で別れたままだった父テム・レイと再会する
テム・レイは酸素欠乏症によって、別人のように変わり果てていた
その姿にショックを受けるアムロ
ある日、アムロがサイド6を車で走っていると、雨が降ってきた
雨宿りで立ち寄った小屋で、アムロは不思議な少女ララァ・スンと出会う
何故かアムロはララァに強く惹かれた
そして、ホワイトベースが再び宇宙へ発った時、アムロは戦場でララァと再会するが…………
アムロ・レイを演じるのは古谷徹
シャア・アズナブルは池田秀一
ララァ・スンは藩恵子
キャラクターデザインは安彦良和
監督は富野喜幸(現:富野由悠季)
アニメーション制作はサンライズ
海外の評価
アメリカでは「Mobile Suit Gundam III: Encounters in Space」のタイトルでリリースされた
現時点でのIMDbのスコアは7.6/10
メディアの評価
Vocal Media
主人公のアムロは自分がニュータイプであることを認めたがりませんでしたが、不思議な少女ララァと出会って変わります
彼らは戦場で敵として戦いますが、X-メンのプロフェッサーXとマグニートーのように、お互いに敬意を払い、深いところでつながっています
この映画でシャアの妹のセイラが重要な役割を果たすだろうと予想していたので、思ったより出番が少なかったのは残念です
連邦側とジオン側に分かれて戦っている兄妹のドラマは非常に興味深く、まだまだ未知の可能性を秘めていました
全体として私はこの映画を大いに楽しんだ
ただし、この映画を理解するためには、最初の2つの映画を見る必要があります
ロード・オブ・ザ・リングのようなもので、三部作の三番目の映画から見始めることは論外です
非常に長いシリーズですが、最後まで見終えることが出来れば、あなたが得られるものは大きいでしょう
7.5/10
Anime Reviews
映画の最大の問題は以前の映画と同様に、ストーリーが予測可能だということです
死ぬことになる主要なキャラクターには、明らかな死亡フラグがあります
物語には何のひねりもありません
またミライをめぐるブライトや他の2人の男たちの不自然な恋愛ドラマも不要でした
アムロの父親が理由もなく登場するのもナンセンス
もっとも興味深い要素はシャアのドラマですが、最終的な結末には失望しました
アムロの弱音も含めて、声優の演技は上手い
池田秀一と井上遥の演技は最強です
音楽はシリーズを通して質が高かった
結論として、この映画は完結編としては物足りないものでした
不十分なロマンスと無駄なシーンが多すぎます
3/10
DVD Talk
最初の2つの映画の大部分がオリジナルのテレビシリーズを編集したものだったのに対して、この完結編はアニメーションの70%が新作だと言われています
非常に良くなった一方で、テレビシリーズの編集部分と新作部分のギャップにより、ストーリーはぎこちなくなっているように感じました
アクションはワンランクアップしていますが、ミライをめぐるブライトやスレッガーたちの人間関係などは十分に描かれていません
長い物語を短くした弊害で、この三部作において今回初めて気づきました
ただし、見栄えの良くなったアクションシーンは、これらの欠点を補うのに十分です
3.5/5
Blu-ray.com
「めぐりあい宇宙」は三部作の中で、間違いなく視覚的に最も見ごたえがあります
物語は複雑だが、十分に上手くまとめられている
非常に多くの壮観な戦闘シーンがあり、最後までエキサイティングでした
このジャンルが好きなファンにはお勧めです
OTAKU STANCE
完結編である「めぐりあい宇宙」は、シリーズの多くの長所と短所(深みのあるキャラクター造形、素晴らしい日本の声優の演技、酷い英語の吹き替え、総集編であるがためのせっかちなペース)がそのまま残っています
アムロとシャアのライバル関係は賞賛に値します
彼らの最後の対決シーンはアクションと会話の両方が驚異的で、悟空対ベジータやナルト対サスケと並んで、最も伝説的なアニメのライバルの戦いの1つです
アムロとシャアだけではなく、ミライとセイラもキャラクターの完成度が高く、ブライトも魅力的でした
ザビ家の内部紛争も興味深かった
クライマックスはあらゆる点で予測不可能で、見ごたえがありました
この映画がどれだけ好きか、言葉で言い表すことが出来ません
基本的に総集編なのでペースが速いという欠点はありますが、些細なことです
「めぐりあい宇宙」は機動戦士ガンダムにおいての「ジェダイの帰還」であり、シリーズのスリリングで最高な結末です
魅力的なキャラクターと示唆に富むテーマに魅了され、この三部作を見た後、私はすっかりガンダムのファンになりました
観客のレビュー
「これはおそらくアメリカでリリースされた中では、最高のガンダム・アニメーションです。テレビシリーズを再編集した三部作の完結編ですが、アニメーションの70%がやり直されたため、前2作よりはるかに良く見えます。この映画の非情な戦争のリアルな描写は、ガンダムファンが求めるものです」
「アムロとシャアの対決は忘れられない名場面です」
「めぐりあい宇宙は三部作の中で最高のもので、満足のいく結末をもたらします。それぞれのキャラクターのドラマの決着と、壮絶な戦闘と感情的な共鳴の瞬間があり、2時間半を通して私を夢中にさせました。この映画を楽しむには最初の2本を見なければいけませんが、その見返りは十分にあります」
「この三部作を見ないで、テレビシリーズを見てからΖガンダムへ続けてください。そうすれば何も見逃さずにすみます」
「めぐりあい宇宙にはガンダム映画に求められるもの全てが盛り込まれています。30年以上前の作品にも関わらず、この映画はまだ素晴らしいものです。ギレンは明らかな悪ですが、映画はジオン兵たちを悪者ではなく、家族を愛して必死に戦う人々として描きます。他の多くの作品で無視される紛争の暗い側面を、真っ向から描いたガンダムは戦争フィクションとして画期的です」
「この三部作を見て、テレビシリーズも見たくなりました」
「結末は驚異的でした。テレビシリーズより上とは言いませんが、素晴らしい映画です」
「ガンダムにおける戦争のリアルさが好きだったので、ニュータイプという概念は好きではありませんでした。戦争は地獄であり、人類は愚かであるというメッセージが薄れてしまった気がします。この作品がクォリティは一番高いと思いますが、私は2作目の方が好きでした」
「宇宙空間での戦闘は壮観で壮大でした。ガンダムにめぐりあって良かった。次はゼーダだ!」
「あのララァのシーンは今でも忘れられない」
「多くの西洋人と同じように、私の最初のガンダムはガンダムウイングであり、今でもお気に入りのアニメの1つです(日本ではあまりヒットしなかったと、後になって聞きました)。この三部作でようやくオリジナルのガンダムを見ることが出来ました。めぐりあい宇宙の最後の30分に及ぶ宇宙での戦闘シーンには、感銘を受けました。数十年経った今でも、メカデザインが古くなっていないのも凄い」
「他の誰もがこれが三部作の最高傑作だと言っていますが、ラルとハモンがいない唯一の映画なので、私には物足りない」
「めぐりあい宇宙はガンダム映画の三部作を満足のいく形で終わらせます。パート2とは異なり、実際の映画のように感じました。最後の大規模な宇宙戦は、シリーズでも最高です」
「アムロとシャアの戦いはセクシーでした」
「ガンダム三部作の最後の映画は、ほろ苦い戦争の悲劇を描きながらも、希望に満ちた結末が与えられます。クライマックスは圧巻でした」
「何というフィナーレ! 最後の戦いは壮大でした。スターウォーズが合わないと思っている人には、ガンダムをお勧めします」
「この映画は三部作の中で最高であり、見る価値がありました。サイド6の短い平穏な時間は、いくつかの素晴らしい瞬間をもたらしました(ララァの初登場シーン、アムロとシャアの最初の出会い、ミライと婚約者の再会)。ア・バオア・クーの戦いは物語の最高点です。作画やアニメーションは、以前の映画やテレビシリーズよりレベルが高かった。9/10」
「ガンダムは食わず嫌いだったが、この映画は素晴らしかった」
「めぐりあい宇宙は三部作の最高傑作とよく言われていますが、私は哀・戦士の方が好きです。この2番目の映画は完璧ではありませんが、重厚なアクションシークエンスとキャラクターのドラマのバランスが絶妙でした。またカイとミハルのエピソードほど心を揺さぶられるものは、めぐりあい宇宙にはありませんでした。とはいえ、おそらく私は少数派だと思います」
「水星の魔女を気に入ったなら、この三部作も見てください!」
「最初のガンダムの物語を再体験する素晴らしい方法。これらの映画はテレビシリーズに取って代わるものではありませんが、主なイベントと強烈な瞬間を再現しています。特にめぐりあい宇宙は、前の2作よりもステップアップしています」
「テキサス・コロニーとソロモンの戦いはペースに問題がありましたが、ア・バオア・クーの戦いは全てが残忍で完璧でした」
「この完結編は前2作のような総集編ではなく実際のリメイクで、じっくり見る価値があります」
「古典的な名作と言われているもののほとんどが、実際に見てみると古臭くて時代遅れに感じます(歴史的に重要なのは理解しています)。しかし、富野由悠季のオリジナルのガンダムのテレビシリーズと映画三部作は、真に偉大な名作と認めざるを得ません。数え切れないほどの名台詞があり、多くのアニメや映画に影響を与え、ガンダムを見たことがない人にも広く知られています。しかし、私が最も感銘を受け、衝撃だったのは、その筋書きと物語の構成が、今日でもいかに現代的であるかということです」
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コメント
てかアニメだけじゃなく普通の映画でもなんだけど公開した時期を念頭に置いて感想を言ってほしい。
テレビシリーズ見ずに、ガンダムを語るな
大人になってから、テレビシリーズを見るとキツすぎる。
仕方がないことだが、時代錯誤の古臭い価値観、コンピュータに対するありえない設定、ありえない技術設定、etc。。
これが現在より未来の時代を描いた設定だというのが何よりキツイ。
俺は逆に大人になってからTV再評価したが…SF設定は時々変なもの(おもちゃ会社の宣伝だから仕方ないが)がある以外は大変細かく作られている。最近のSFアニメと比べても画期的な物が多いくらいだよ。
めぐにあい宇宙 当時 映画館で観ました。リアルタイムに見ない奴はガンダム語るな?