
「じゃりン子チエ」は日本では、1981年4月11日に公開された
はるき悦巳の漫画「じゃりン子チエ」をアニメーション映画化
監督は高畑勲
声優には西川のりおを始め、多くのお笑いタレントが起用された
同時上映は「フリテンくん」
小学5年生の竹本チエは、バクチ好きの駄目な父親テツに代わり、今日も大阪の下町でホルモン焼きのお店を切り盛りしている
チエは別居中の大好きな母親ヨシ江と時折会うのを楽しみにしていたが…………
のちにテレビシリーズも制作された「じゃりン子チエ」の劇場版
果たして海外ではどういう評価をされているのか?
「じゃりン子チエ」
大阪の下町で小学5年生の竹本チエは、ぐうたらな父親テツの代わりに、自らホルモン焼き屋を切り盛りしていた
バクチと喧嘩が好きなテツは、行く先々でトラブルを起こした
チエはそんなテツに振り回されながらも、毎日を元気に生きていた
そんなチエの一番の楽しみは、時折別居中の母親ヨシ江に会うこと
しかし、そのことはテツには内緒だった
ある日、母親と一緒に出掛けた縁日で、テツに見られてしまい…………
原作ははるき悦巳の漫画「じゃりン子チエ」
竹本チエを演じるのは中山千夏
竹本テツは西川のりお
竹本ヨシ江は三林京子
小鉄は西川きよし
アントニオJr.は横山やすし
マサルは島田紳助
シゲルは松本竜介
おバアは京唄子
おジイは鳳啓助
作画監督は小田部羊一、大塚康生
監督は高畑勲
海外の評価
アメリカでは「Chie the Brat」のタイトルで知られている
現時点でのIMDbのスコアは7.1/10
メディアの評価
Anime News Network
高畑勲監督は宮崎監督のような大衆的なヒットメーカーではありませんでしたが、彼は信じられないほどの魔法、自然で優しい物語を紡ぐ力を持っており、それは同世代のアニメ監督のほとんどをはるかに凌駕しています
熱心なアニメファンはジブリ以前の初期の作品、傑作「太陽の王子 ホルスの大冒険」や「パンダコパンダ」を見ている人も多いと思います
しかし、どういうわけか「じゃりン子チエ」について語る人は誰もいません
高畑監督作品の多くと同様に、この映画はストーリーを語るというよりは、雰囲気の中で展開していきます
「じゃりン子チエ」のようなアニメは初めて見ました
コメディとしては結構ダークです
この作品にはヤクザやチンピラ、その他下劣な人間たちが溢れているのに、驚くほど温かみがあります
そして、何度も笑い転げてしまうほど面白い
またチエと母親のシーンなど、優しい瞬間もあります
この作品には、高畑監督のその後の作品を予感させるものが数多くあります
たとえば、後ろ足で立ち上がる、玉袋が突き出た猫たちは、『ぽんぽこ』のタヌキと明らかに類似しています
ワンショットの連続という感じの短編形式のストーリーは、「となりの山田くん」に似たスタイルです
この映画はのちに高畑監督による全64話のテレビシリーズが制作されましたが、私の知る限りではいまだに英語版はリリースされていません
正直言って、 「じゃりン子チエ」がアニメ界でこれほど長い間見過ごされてきた理由が理解できません
高畑監督の他の作品ほど映像的に素晴らしい作品ではありませんが、魅力的で非常に良くできています
そして、いかにも高畑監督らしい作品です
この作品をぜひ観ていただきたいです
The Boron Heist
私はこの映画を楽しみました
この映画を通して、高畑監督が都市生活への関心を深めたことがよく分かりました
そして、その関心は後に彼が監督した「セロ弾きのゴーシュ」「おもひでぽろぽろ」、そして特に「となりの山田くん」といった作品に顕著に表れています
The AnimaCritic
「じゃりン子チエ」は1980年代初頭のアニメとしてはアニメーションは実に良く、キャラクターの動きは滑らかで生き生きとしています
キャラクターデザインや表情は誇張されているものの、コメディ的な効果を狙って巧みに使われています
またシリアスなシーンでも細部まで丁寧に描かれています
声優の演技はチエは声が大きく荒々しいですが、どこか優しく好感が持てます
母親のヨシ江は優しく思いやりのある声で、母親役にぴったりです
一方で男性キャストはしゃがれた声か、荒々しい声かのどちらかです
小学生のマサルでさえ、しゃがれた大人の声でした
そこが人によっては不快に感じるかも知れません
この作品は日常を描いたコメディで、チエと両親の仲睦まじいシーンは心温まるものがあります
ところが終盤は猫のアントニオJr.と小鉄が決闘するエピソードになります
何が起こっているのか、正直面食らいました
高畑勲の熱狂的なファンには間違いなくお勧めしますが、一般的なアニメファンは好みが分かれるでしょう
観客のレビュー
「私はこの映画を大変面白く見ました。高畑勲監督ならではのクォリティになっていると思います。この物語は複数のプロットが同時進行していきます。チエと父親の関係、チエと両親のドラマ、そしてチエが拾った野良猫・小鉄とヤクザ猫アントニオをめぐる因縁。それぞれの筋書きは独立していますが、どれも魅力的で愛すべきものになっています。物語自体はそれほど深くはありませんが、非常に満足のいくもので、完全に夢中になりました」
「日常生活の問題や地に足のついた人々を描く高畑監督ならではの感性が『じゃりン子チエ』にも反映されており、非常に緻密に描かれた登場人物と、優れた(そして時にシュールな)ユーモアセンスが光ります」
「この映画は母親と再び一緒に暮らすために、父親に仕事を見つけてもらうよう奮闘する少女の物語です。家族のドラマやシーンは、どれも素晴らしかったです。でも、猫のシーンはちょっと奇妙でした」
「仕事もせず喧嘩っ早く親としては失格なテツが、学校のマラソン大会のためにチエにランニングシューズを買ってあげるなど、娘のために最善を尽くす場面が数多くある。これは驚くほど心温まるストーリーと、不適切だが面白いコメディを備えた素晴らしい映画だった。この作品がほとんど知られていないのが、本当に不思議だ」
「史上最高の子供向け映画のひとつである『ゴジラの息子』の実写映像が挿入された瞬間、私はこの映画に魅了されました。チエはとびきり愛すべきキャラクターで、大きな歯を見せて笑うその笑顔には、毎回元気をもらいます。『じゃりン子チエ』は高畑勲監督ののちのスタジオジブリ作品の多くを予感させます。しかし、私はそれらの作品(『おもひでぽろぽろ』『となりの山田くん』『狸合戦ぽんぽこ』)よりも、『じゃりン子チエ』の方が好きです。また、この作品は大阪人の精神を正確に描いている点でも優れています」
「高畑監督がこんなギャグ満載の作品を作るなんて、本当にビックリしました。それでもかなり人間味あふれるシーンが散りばめられています。彼は本当に素晴らしい監督です。この作品がどれだけ過小評価されているか、あるいは世間に知られていないかは、信じられないほどです」
「この映画は最後まで見る価値があります。戦う猫のシーンは『平成狸合戦ぽんぽこ』を思い出しました」
「高畑監督のスタイルの強みは、全てこの作品で輝いています。人生の些細な瞬間を捉える際の細部へのこだわり、コメディのタイミング、死闘を繰り広げようとしている猫たちの映画的なフレーミング、心のこもったセリフとちょっとした行動で登場人物に命を吹き込み、彼らが存在していると感じさせる能力、素晴らしい音楽の使い方。『じゃりン子チエ』は万人受けする映画ではないかも知れません。もちろん日本国外のほとんどの人は聞いたこともない作品でしょうが、『となりの山田くん』と同様、これはアニメ界の偉大な映画監督の一人による過小評価された作品だと私は思います。高畑監督の映画が大好きで、『火垂るの墓』以外はどれも過小評価されていると思っています。『じゃりン子チエ』は人生の小さな一面を描いた、愛らしい逸品でした」
「最後のシーンはちょっと奇妙で困惑しましたが、この映画のストーリー全体は面白く、魅力的で、深い感動に満ちています。機能不全の家族をコメディとして、感動的な家族ドラマに仕上げているのが素晴らしい」
「『じゃりン子チエ』は愛嬌があり、純粋な温かさと叙情的な優美さが随所に散りばめられており、決して見逃せない作品だ。そして、最後のエピソードはまさに圧巻」
「高畑監督の魅力が全て詰まっており、細部までこだわったビジュアルとキャラクターへのこだわり(それぞれのキャラクターが個性的な歩き方をしている点など!)は見事で、信じられないほど笑えるシーンが数多くある。そして、個人的に非常に心を打たれた、父親像の痛烈な描写も見逃せない。家族で遊園地に行くエピソードは素晴らしかった」
「とても明るく楽しいコメディでありながら、高畑監督作品らしくどこか切ない。騒がしく滑稽な中にも真実味が感じられる」
「この映画はこれほど過小評価されるべきではありません。『火垂るの墓』に匹敵する作品などと言うつもりはありませんが、高畑勲監督やスタジオジブリのファンなら、この映画をぜひ一度見てみてください。それにクライマックスはあらゆる意味で素晴らしいです」
「欧米では入手が困難だったことは理解している。また宮崎駿監督に比べると、高畑勲監督の知名度は欧米では低いのも事実だ。それでも彼が手がけた初期の長編映画『じゃりン子チエ』が、英語圏ではほとんど認知されていないことが非常に腹立たしい。本当に素晴らしい作品であるだけになおさらだ」
「この作品は日常生活を描いたコメディとして楽しめました。関西弁も交えながら、大阪のリアルな空気感を爽やかに率直に捉えていました。アニメーションはシンプルで70年代の子供向けアニメのようですが、大阪の再現度は素晴らしく、有名なランドマークが数多く登場します。チエちゃんは私がかつて住んでいたところから、徒歩10分ほどの通天閣の裏手にある下町に住んでいます。チエちゃんが母親と公園や湖、ボート遊びを楽しんでいる様子を見るのは、とても興味深かったです。40年前はあの辺りは本当に魅力的でした。高畑監督のジブリ作品はそれほど面白いと思いませんでしたが、この作品には本当に魅了されました。後にテレビシリーズ化されましたが、パイロット版としても最高の出来です」
「人生に対する独特のほろ苦さを描いた、最高に面白くて楽しい映画です。チエと父のテツは最高に面白いコンビで、映画を通して二人のキャラクターの成長がとても気に入りました」
「『じゃりン子チエ』はスタジオジブリでの後期作品に比べるとやや洗練されていないものの、高畑監督の他の作品群と明らかに共通点がある。高揚感あふれるリアリズムが感じられる素晴らしい作品だ。『火垂るの墓』とは正反対のアプローチをとっているにもかかわらず、最終的には非常に似た作品に仕上がっている。『火垂るの墓』がたとえ私たちの周りの世界が崩れ去ろうとも、そこには美しさが見出されることを示してくれたのに対し、『じゃりン子チエ』はたとえ私たちの周りの世界が既に酷い状況でも、すぐ近くには必ず明るい明日が待っているということを描いた作品だ。それはそれとして、猫の金玉の話は一体何だったの?」
「じゃりン子チエ 劇場版」をAmazonビデオで視聴


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コメント
あの各種男性陣の声は当時の吉本総動員な感じを知ってないと奇妙だろうねやはり。
とりあえず海外から大阪来るならこれ見てからきなはれ。
俺は東京出身だがこのアニメを見て大阪芸大に進学した
しかし大芸はどちらかというと奈良だった
現代から見ると「ヤングケアラー、チエ」と感じる部分もあって人の価値観や社会の変化って面白い
花札をモチーフにしたOPは今見てもその発想に感心する