Netflixオリジナル映画
ホテル王の娘でわがままなシエラはスキー場で頭を打って記憶を失い、近くにあった小さな宿を経営するシングルファーザーの世話を受けることになるが…………
笑えてホロリとさせ、最後はほっこり
クリスマス気分を満喫できるロマコメ
久々のスクリーン復帰のリンジー・ローハン主演
甘やかされて育ったわがままお嬢様が記憶を失い、小さな宿の世話になる
とても共感できそうになかった主人公が、少しずつ成長していく姿が爽快
シングルファーザーのジェイクや娘のアビーなど、キャラクターが魅力的
シエラの恋人でインフルエンサーであるタッドもぶっ飛んでいて面白い
舞台となる宿の雰囲気が暖かくて、クリスマスムードも存分に味わえる
ロマコメ以上でも以下でもないが、ツボを押さえた安定の作り
見終わっていい気分になれるハートウォーミングな作品
クリスマス気分を高めるのに最適な一作だ
予告編
作品情報
作品名「フォーリング・フォー・クリスマス」(原題Falling for Christmas)
監督:ジャニーン・ダミアン
キャスト:リンジー・ローハン、コード・オーヴァーストリート、ジョージ・ヤング、ジャック・ワグナー
上映時間:95分
製作国:アメリカ(2022年)
ざっくりあらすじ
クリスマスを目前に控えたある日、甘やかされて育ったホテル王の娘シエラは、スキー場で事故に遭い記憶を失ってしまう。シエラは近隣の小さな宿で、シングルファーザーのジェイクとその娘のアビーの世話を受けることになるが…………
感想(ここからネタバレ)
ハロウィンが終わって、Netflixがクリスマス映画攻勢に…………
クリスマスの災難
シエラ・ベルモントはホテル王の娘で、裕福で甘やかされて育った
このクリスマスをシエラは父が経営する雪山の高級リゾートで過ごす予定だった
恋人でインフルエンサーのタッドも一緒だ
シャンパン、キャビア、色とりどりの衣装
シエラは贅沢三昧な日々を満喫していた
父親はシエラに、このホテルで役職を与えたいようだった
シエラはそのことに気が乗らなかった
このままでは自分の人生は、ホテル王の娘という肩書で終わってしまう
そんなシエラをタッドは雪山に連れ出した
山頂でタッドはシエラにプロポーズした
そのことに喜びを隠せないシエラ
しかし、タッドはこの瞬間を動画に撮ることに夢中だった
シエラの履いていたスキーが、いきなり後ろに滑り出した
急な坂をシエラは悲鳴を上げながら滑り降りていった
やがて木にぶつかり、シエラは頭を打って気を失った
そこへ通りがかったのが、近くで小さな宿を経営しているジェイクだった
ジェイクは急いで救援を呼んだ
病院に運ばれて、シエラは意識を取り戻した
彼女は軽い脳震盪ということだった
ところが大きな問題があった
目を覚ましたシエラは何も覚えていなかったのだ
彼女は身分証も携帯も持っていなかった
シエラは病院を出ていくと言って聞かない
医師と保安官はすっかり困り果ててしまった
見かねたジェイクが提案した
キャンセルがあって、自分の宿に空きがある
彼女をそこに滞在させてもいい
病院よりはマシだと、シエラはその提案に乗ったが…………
作品解説
ジャニーン・ダミアンは脚本家兼プロデューサーで、本作が監督デビュー作となる
撮影は2021年11月15日から2021年12月11日の間に行われた
シエラ・ベルモント
ホテル王の娘
裕福で甘やかされて育った
インフルエンサーのタッドと付き合っている
記憶を失って身元が分からず、皆からサラと呼ばれるようになる
演じるのはリンジー・ローハン
3歳でデビューし多くのコマーシャルに出演
2003年の映画「フォーチュン・クッキー」が大ヒット
全米ティーンの絶大な人気を誇った
しかし、近年は飲酒、ドラッグなど私生活のトラブルが目立ち、10年近く映画から遠ざかっていた
Netflixが2021年5月24日に、リンジー・ローハンがこの映画でカムバックすることを発表した時、彼女はTwitterで世界的なトレンドになった
ジェイク・ラッセル
ノーススター・ロッジという小さな宿を経営している
アビーという娘がいる
妻のカーラを2年前に病気で亡くし、そのことをいまだに引きずっている
面倒見のいいお人好しな性格
ノーススター・ロッジの経営が芳しくなく、頭を抱えているが…………
演じるのはコード・オーヴァーストリート
リンジー・ローハンとは「Glee/グリー」で共演したことがある
タッド
シエラの恋人でインフルエンサー
バズることしか頭になく、いつもスマホをいじっている
シエラにプロポーズを申し込むが…………
シエラに別れを切り出されても、破局のニュースはもっともバズりやすいネタだとめげないタッド
ある意味、逞しい性格
演じるのは「マリグナント 狂暴な悪夢」のジョージ・ヤング
クリスマス・ロマコメ
「クリスマス・カレンダー」「クリスマス・ナイト 〜恋に落ちた騎士〜」「クリスマス・プリンス」「クリスマスドロップ作戦 ~南の島に降る奇跡~」「カリフォルニア・クリスマス」「クリスマス・キャッスル」
とにかく数が多いNetflixのクリスマス・ロマコメ
「フォーリング・フォー・クリスマス」を見て、またこの時期が来たのだと、しみじみした気分になった
もはや季節の風物詩だ
記憶喪失
ホテル王の娘で傲慢で我がままに育ったシエラ
記憶を失っても、最初は周りに文句ばかり言っていた
けれどジェイクとその家族の優しさに触れ、宿の手伝いを何一つまともに出来ない自分に落ち込み、シエラは変わっていく
シエラは本来の自分の明るさと優しさを取り戻したのだ
そんなシエラの成長が本作の最大の見どころ
このストーリーは1987年のゴールディ・ホーンとカート・ラッセルが共演したロマコメ「潮風のいたずら」を思い出させる
また三谷幸喜のコメディで、性格最悪の総理大臣が記憶を失いいい人になる「記憶にございません!」にも通じるものがあった
恋の行方
次第に強く惹かれ合うジェイクとサラ(シエラ)
しかし、あと一歩が踏み出せない
もしサラが記憶を取り戻したら、恋人がいるかも知れないのだ
そんな恋模様が切なくもどかしい
ノーススター・ロッジの経営問題
タッドとの婚約
父親からの自立
様々な問題が解決されるクライマックスは爽快
最後はほっこりした気分になった
まとめ
Netflixのクリスマス・ロマコメ
主人公の成長と本当の恋
非常に見やすくて楽しめた
クリスマス気分を盛り上げるのにも最適な作品だ
Rotten Tomatoes
https://www.rottentomatoes.com/m/falling_for_christmas_2022
allcinema
https://www.allcinema.net/cinema/385469
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