先日、2018年の劇場公開映画のベスト10の記事を書いた
今回は2018年に配信されたNetflixオリジナル映画のベスト10である
こっちの方は楽勝
と甘く見ていたのだが………………
マジで好きな映画が多すぎて選べない!!
僕が今年見たNetflixオリジナル映画は数えたら45本だった(それでも見ていない作品が多い)
その中から適当にお気に入りの映画を選んでみたら26本
そこから厳選して16本残った
もうこれ以上は無理
どれも外したくない
最後には血涙を流しながら10本に絞った
かつてNetflixオリジナル映画は微妙なのが多いという印象だった
去年のベスト10を選んでいたら、ここまで悩まなかっただろう
今年は良作が多すぎ!!
なおNetflixオリジナル映画には純正のオリジナル作品と、劇場公開作品を買い取ったものがある
一緒くたにしているので、そこは注意
また選考基準は完全に個人的な好み
同じぐらいの評価の作品は、比較的無名な方を上位にしている
それでは10位から
第10位 「アポストル 復讐の掟」
あの「ザ・レイド」シリーズのギャレス・エヴァンス監督のサスペンス・ホラー
1905年、さらわれた妹を救出に島を訪れた男が見たものは………………
絶対絶命の連続
テンションの高い傑作である
オリジナルでこれだけの作品を作り出すとは、この監督の才能は本物だ
主演はディズニーの「美女と野獣」で野獣役だったダン・スティーヴンス
ハードボイルドな雰囲気が素晴らしかった
第9位 「ネクスト ロボ」
NetflixオリジナルのCGアニメ
ピクサーやイルミネーション・スタジオにも見劣りしないクォリティ
笑えて、ハラハラして、泣ける
そして、ちょっとあざといぐらいに盛り上げてくれる
ロボット7723が記憶を一定量しか保存できないという設定が素晴らしい
クライマックスではまんまと泣かされた
この作品が個性的なのは、ピクサーなどにはない毒を放り込んでくること
スマホに夢中な現代への警鐘
スティーブ・ジョ〇ズを彷彿とさせる危険な悪役
単なるファミリー向けでは終わっていない
そういうことも含めて、エンターテイメントとしては文句なし
満足度の高い作品だ
第8位 「ROMA/ローマ」
ヴェネチア国際映画祭の金獅子賞を始め、様々な賞レースを席巻している作品
このままだとオスカーもとりそう
映画史に名を残す名作である
またNetflixオリジナルとしても記念碑的作品だ
配信作品が頂点を極める
2018年の映画界の最大の事件かも知れない
アルフォンソ・キュアロン監督の半自伝的ともいえる本作
どこかノスタルジックで大林宣彦作品も彷彿とさせる
社会的に弱い存在だった女性たち
彼女たちがどう生きたか
そこには監督の崇拝の念すら感じさせる
6Kの65mmデジタル・シネマカメラで撮影されたモノクロ映像も美しい
2018年を代表する作品の一つである
第7位 「シャドー・オブ・ナイト」
血が飛び散り、骨が砕け、体がえぐれる
インドネシア産の壮絶すぎるアクション映画である
一人の少女を救うために組織を裏切った男
そこからテンション高いアクションが延々と続いていく
身体を破壊するのがアクションだと言わんばかりの格闘が凄い
「ザ・レイド」ファンにはたまらない
その残虐なアクションの数々が、見ているうちに快感となってくる
加減を知らず、つねにフルスロットル
見慣れたアクション映画と違う
本気の殺し合いだ
そんな中にも男たちの生きざまや矜持が胸に突き刺さる
アクション映画が好きなら必見の一作!!
第6位 「バスターのバラード」
あのコーエン兄弟の最新作がNetflixオリジナルで配信
想像だにしなかった出来事である
世界同時にNetflixで見れる
こんなに嬉しいことはない
Netflixに感謝
ファンとしては当然1位でも良かったのだが、色々と考えてこの位置に収まった
今回はコーエン兄弟作品初のオムニバスというのがミソ
様々なバリエーションの短編が楽しめる
コーエン兄弟の引き出しの多さに脱帽
オムニバスとの相性も良かったのかも知れない
陽気な話、ブラックな話、絶望的な話
全ての物語に死がまとわりつく
極上の西部劇オムニバスである
第5位 「クリスマス・クロニクル」
エンターテイメントとしては今年1番の出来
サンタが主人公の話なんて面白いわけがない
そんな風に舐めてたら、あまりの面白さにぶっ飛んだ
さすがは「ホーム・アローン」のクリス・コロンバス
笑って泣けて心温まる最高のクリスマス・ムービーに仕上がっていた
とにかくサンタクロースを演じるカート・ラッセルが素晴らしい
愚痴もこぼすがユーモアもあり頼りになる兄貴分
歴代1位のサンタかも知れない
街の人とサンタとの噛み合わない会話も爆笑
子供から大人まで文句なしに楽しめる良質の物語
見た人はきっとこの映画を大好きになるだろう
Netflixはクリスマスにホームランをかっ飛ばした
第4位 「鋼鉄の雨」
スケールの大きさに圧倒される極上の社会派アクション
核戦争の危機を回避すべく北のエリート工作員と南の官僚が手を組む
怒涛のストーリー展開
手に汗握るアクション
国家間の思惑
男たちの友情
全てがハイレベルでまとまった一級品のエンターテイメント
クーデターに核兵器など、そのスケールの大きさは「シン・ゴジラ」を彷彿とさせる
これがNetflixでしか見られないとは!!
見て絶対に損はしない
閑話休題
第3位以降を発表する前に、お伝えしたいことがあります
10本選んだつもりが、数えたら11本でした
もう書いてしまったので、ここに第11位の記事を載せます(グダグダだな
皆さまのご理解をお願いします
第11位 「最悪の選択」
血も凍るサスペンス
ここまで恐ろしい物語はそうはない
怖いのは実際に誰にでも起こりうる可能性があること
この映画に悪人は1人も登場しない
それなのにこれほど凄まじいサスペンスが成立してしまうとは
作り手の慧眼ぶりに脱帽
決して見ていて楽しい映画ではない
だが、確実に心に突き刺さるはずだ
こんな選択を迫られたら人はどちらを選ぶのか?
見る価値のある作品である
お待たせしました
ここから第3位の発表です
第3位 「ガン・シティ ~動乱のバルセロナ~」
スペイン映画
トレンチコートにタバコをくゆらせる男たち
ハリウッドが作らなくなったフィルム・ノワールの世界である
とにかく主人公が渋い
まさにハードボイルド
荒れる国民
のさばるマフィア
腐敗しきった警察
その男の真の目的は何なのか?
役者も撮影も演出も一流
埋もれさせるには惜しい傑作
第2位 「プライベート・ライフ」
不妊治療に取り組む40代の夫婦
地味な作品である
でも、ここには人生の悲哀や喜びがユーモアたっぷりに描かれている
必死に日常を生きる人たち
その自然な演技と会話が秀逸
見ているうちに彼らが実在の人物としか思えなくなってくる
いつの間にか彼らと共に喜び、彼らと共に悲しんでいた
見終わって数か月たつが、いまだにこの作品が頭から離れない
ふとした時にあの夫婦のことを思い出してしまう
そんな作品は何本もあるわけではない
見れば必ず心に何かが残る上質な作品だ
第1位 「正義のレジスタンス」
ナチスとの銀行家の命懸けの戦い
実話を基にした見ごたえのある骨太な作品である
ドイツ占領下のオランダ
安定した地位にいながら国のために立ち上がる1人の銀行家
銃を使わない銀行家ならではの戦い
こんな歴史があったことに驚きだ
特にオランダ史上最大の銀行詐欺ミッションは手に汗を握る出来
人間ドラマ、サスペンス、スペクタクル
全てが一級品
そして、1人の男の生きざまが心に焼きつく
本作は2019年のアカデミー外国語映画賞にオランダ代表としてノミネートされている
2018年の他の見るべきNetflixオリジナル映画
惜しくもベスト10からは漏れたが、見るべき良作がたくさんある
ここではそれらを紹介
「おとぎ話を忘れたくて」
これは良質なロマンチック・コメディ
完璧な女性ヴァイオレットにはある秘密があった………………
虚栄心にとらわれていたヴァイオレットが自分の殻を脱ぎ捨て、徐々に魅力的になっていく姿に感動
ドタバタも楽しい
最後には爽快な気分になれる快作である
「好きだった君へのラブレター」
正統派学園ラブコメ
妄想がちなヒロインのささやかな趣味は、気になる男の子にラブレターを書き、こっそりとしまっておくことだった
ある日、何故かそのラブレターが全て投函されていて………………
ラブレターを巡る騒動が楽しい
胸キュンしたい人は必見!!
「ずっとあなたを待っていた」
Netflixオリジナルのミュージカル映画
これは楽しい
大人の恋愛ドラマである
ミュージカルが好きな人は是非!!
「ノーム・アローン」
引っ越してきた家には小さなノーム(妖精)が住んでいた
なかなか楽しめる良作
劇中で流れる歌もいい
主人公の女の子の成長が爽快
「7月22日」
ノルウェーで実際に起きた最悪のテロ事件
被害者の少年たちはその事件とどう向き合ったか
見ごたえ十分な衝撃作である
「エクスティンクション 地球奪還」
SFアクション・エンターテイメント
人類と異星人の戦い
ストーリーも練られていて面白い
「人狼 JIN-ROH」
まさかこの作品がベスト10から漏れるとは
良作が多すぎ!!
個人的には大好きな作品
押井守のアニメ映画を韓国で実写化
スリリングで見ごたえあるアクションが楽しめる
プロテクトギアの出来栄えに感動
「カーゴ CARGO」
Netflixオリジナルのゾンビ映画
マーティン・フリーマン主演
ゾンビだらけの世界で幼い娘を守れるのか?
父親の愛情に感動
「エレメンタリ ~鍛冶屋と悪魔と少女~」
これは掘り出し物のダーク・ファンタジー
ヒーローが鍛冶屋というのが斬新
悪魔サルタエルのキャラクターが立っている
ヴィジュアルも素晴らしい
ファンタジー映画好きなら見て損はない
「悪魔に呼ばれる前に」
ホラー映画の中では一番好き
見せ場満載
死霊の禍々しさが凄い
ストーリーも凝っている
「死霊のはらわた」が好きな人は是非!!
「ホールド・ザ・ダーク そこにある闇」
衝撃的展開と恐るべき緊張感
ストーリーが難解という声もあったが、個人的には凄く楽しめた
緊迫感あるドラマを見たい人におすすめ!!
「アウトロー・キング ~スコットランドの英雄~」
クリス・パイン主演の歴史スペクタクル
もはや映画館でやれと言いたくなるクォリティ
合戦シーンの迫力が凄い
冒頭の長回しも見もの
「オペレーション・フィナーレ」
アメリカでは劇場で公開された
ナチスの戦犯アドルフ・アイヒマン捕獲作戦
知られざる歴史が楽しめる
オスカー・アイザックにベン・キングズレーとキャストも豪華
「モーグリ ジャングルの伝説」
ちょっぴりダークなジャングル・ブック
豪華な声優陣
本当は劇場で公開されるはずだった大作
大人が見ても楽しめる
「バード・ボックス」
サンドラ・ブロック主演のSFパニック・ホラー
”それ”を見たら死ぬ
スタッフも一流
上質なエンターテイメント
総括
第1位「正義のレジスタンス」
第2位「プライベート・ライフ」
第3位「ガン・シティ ~動乱のバルセロナ~」
第4位「鋼鉄の雨」
第5位「クリスマス・クロニクル」
第6位「バスターのバラード」
第7位「シャドー・オブ・ナイト」
第8位「ROMA/ローマ」
第9位「ネクスト ロボ」
第10位「アポストル 復讐の掟」
2018年は良作が多すぎた
これでも書き足りない
実際にNetflixオリジナル映画は質の高い作品が揃ってきている
キャストや監督も劇場公開作品と比較しても遜色がないほどだ
映画館でお金を払って見て「Netflixオリジナル以下だな」と思うことも少なくない
良作が様々な媒体で見れるのは素直に嬉しい
Netflixオリジナル映画は今後もマーティン・スコセッシ監督作品やマイケル・ベイ作品など、話題作が控えている
このまま映画製作にも力を入れて欲しい
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